2019/02/25LROニュース(6)

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  • 2019.02.26 UP
    2019/02/25LROニュース(6)
    • 【1】合意なきEU離脱:ロッテルダム港の対策
      • 【1】ロッテルダム港湾公社は、英国の合意なきEU離脱を想定し、2年前からすべての関係者とありとあらゆる事態を想定してきたが、離脱交渉は英国とEUのトップレベルで進められてきており、十分な準備をするために英国の関係部局や相手先港湾との直接協議もできない状況下で、北海を挟む英・蘭の港湾当事者たちは、離脱後の通関手続きや対策について何も知らされていないとしたうえで、同港湾公社として準備した当面の対策を説明したところその概要は以下のとおり。①ロッテルダム港には5つのRo-Ro船ターミナルがあるが、長時間トラックが駐車できるようなスペースがないので、100台分の臨時トラック駐車スペースを新たに2か所設け、蘭の税関・動植物検疫の職員を配置し、ここですべての通関手続きを終えたら順次Ro-Ro船ターミナルに進むこととする。200台分で足りない場合は、追加的な駐車スペースを確保する。②以上の対応に必要な追加の税関職員300名・動植物防疫職員90名を臨時に雇い必要な訓練を行う。③既存の電子商取引(EDI)システムは、EU以外の輸送事業者を想定していなかったため、150万ユーロをかけてシステムを回収し、EU以外の(英国の)輸送事業者に対応できるようにする。
      • 原文 Feb. 15, 2019, World Cargo News(澤井由紀)
    • 【2】北極海北航路の海上輸送量が2018年は対前年比80%の増加
      • 【2】5年前までは、12月から5月までの冬の期間は、北極海北航路を航行する船舶は殆どなかったが、現在は同じ冬季でも平均して約20隻の船舶が毎日運航されている。しかし、北極海北航路を使用して輸送された海上貨物量は増加した一方で、航行した船舶の数は夏季を中心として約2割減少している。船舶の交通量が減少した原因としては、2017年までは、ヤマルLNGなど北極海沿岸の大規模事業を建設するための資材を運搬する小型の貨物船の運航が頻繁だったが、2018年に入るとこうしたプラントの建設工事が終了し、完成したプラントからLNG等を輸送するための船舶が大型化したためと考えられる。露運輸省の発表によれば、同国北極海沿岸の港湾で荷役された貨物の総量は9270万トンで、うち約7割はLNGまたは原油であった。北極圏で最大の実績を上げたのはムルマンスク港で、2010年以降最大の6070万トンの貨物を取り扱った。北極海北航路沿いで言えば、ノヴァテクのヤマルLNG事業の積出港であるサベッタ港が対前年比30%増の1740万トンの貨物を取り扱った。
      • 原文 Feb. 19, 2019, High North News(長谷部正道)
    • 【3】太平洋島嶼国NGOが島嶼国政府に深海底鉱物資源の開発に慎重な検討を求める
      • 【3】国際海底機構(International Seabed Authority: ISA)は深海底の鉱物資源開発(Deep Seabed Mining: DSM)に関する規則を2020年から実施するために、ISA加盟国と国連海洋法(UNCLOS)加盟国を対象に人材育成のためのワークショップを、トンガで2月第2週に開催したが、太平洋島嶼国NGO協会(Pacific islands Association of Non-Governmental Organization: PIANGO)は島嶼国政府に対して、深海底 鉱物資源の開発に対して、海洋環境や地元漁民の漁業活動への影響を十分に考慮して慎重に対処するよう申し入れた。国連経済社会局(UN-DESA)とISAはAbyssal Initiativeの一環として、国連加盟国がSDG14(海洋資源の保全と持続可能な利用)に従い海洋経済(Blue Economy: BE)振興の一環として、公海上の海底資源開発を進めるのを支援している。
      • 原文 Feb. 14, 2019, PIANGO(長谷部正道)
    • 【4】「気候変動と海洋保全に関するブラッセル宣言」が採択
      • 【4】2月19日、ベルギー政府の主催で大臣級の「気候変動と海洋保全に関する高級会合(High-level Conference on Climate Change and Ocean Preservation)」が開催され、「気候変動と海洋保全に関するブラッセル宣言」が採択されたところ、宣言の概要は以下のとおり。①「2030年の持続可能な開発目標(2030Agenda for Sustainable Development)」や国連海洋会議(UN Ocean Conference)の成果を再確認し②地域的または多国間の海洋・気候・生物多様性に関する協力的な活動の重要性を再認識し③国連海洋法(UNCLOS)の下で、2020年までに国際的に法的拘束力のある条約の策定を進めることに合意し④気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が作成した気候変動に伴う海洋と雪氷圏に関する特別報告書の再検討を求め⑤すべての国連気候変動枠組条約(UNFCCC)加盟国がOcean Pathway Partnershipに参加し、タラノア行動宣言(Talanoa Call for Action)を承認・実施することを求め⑥パリ協定のすべての参加国に2020年までに国別貢献(NDCs)を提出することを求める。
      • 原文 Feb. 19, 2019, ベルギー政府(長谷部正道)
    • 【5】英国王立防衛安全保障研究所:中国政府の不当な影響力の行使に警笛
      • 【5】(論説)英国王立防衛安全保障研究所(Royal United Services Institute: RUSI)は、「中国と英国の関係:正当な影響力の行使と不当な干渉の境界線はどこか」と題する報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①外国に対する「合法的な影響力の行使」と「受け入れがたい干渉」の線引きは難しい。ロシアは西側の体制の転覆を目指した干渉を行うが、中国は西側諸国の利益と価値観を犠牲にして、中国の国益と価値観を強力に押し進めることを目的として不当な干渉を行っている。②中国共産党は、海外における中国に対する評判が、国内的に一党支配を続ける正統性を強化するものとして重視しており、中央統一戦線工作部が中心となって、海外における工作活動を行っている。③英国の同盟国(Five Eyes)である豪・加・NZ・米においても国内に中国人コミュニティを抱えており、英国を含め、重点工作対象国となっている。④英国は中国による干渉行為を、反撃できないもの・無視してよいもの・有害で阻止しなくてはいけないものに分けて対処すべきである。⑤本報告書では学術界とシンクタンク、西側プレスへの干渉と出版の自由の制限、意見表明の自由と法の支配、公共政策と政治、スパイ行為、重要な国家的インフラに対する脅威、監視・管理技術の抜け穴を含む広範な技術的な脅威とインターネットの管理の7分野について分析と提言を行う。⑥中国による干渉に対峙するためには、中国共産党の手口に関する知識、中国の資金援助をあぶりだすための透明性の向上、受け入れがたい行為の明確化、政府内及び同盟国との間の共通認識の醸成、中国内で西側諸国に認められないことは中国にも認めないとする相互主義が必要で、こうした差し迫る脅威に対して何もしないというのが、長期的に中国の干渉に対する抵抗力を失う最も危険な行為である。
      • 原文 Feb. 20, 2019, RUSI(長谷部正道)
    • 【6】EASAC:大気中からCO₂を回収する技術開発を気候変動対策に入れるべき
      • 【6】欧州学術科学助言理事会(European Academies’ Science Advisory Council: EASAC)は欧州各国の学術科学機関から構成され、欧州の政策立案者に欧州の学術機関の独立した科学的事実に基づいた意見を提言する機能を果たしているが、2月19日、CO₂排出量の削減ばかりでなく、二酸化炭素回収・貯蔵技術(Carbon Capture and Storage: CCS)の開発をEUとしての気候変動対策に早急に組み入れるべきであると提言を発表した。このほかに森林を活用したバイオエネルギーの活用は効果的な気候変動対策といえないこと、すべてのバイオマスエネルギーが持続可能ではないことも提言している。しかし、CCS含むNegative Emission Technologies(NETs)に関する技術はいまだに実用化のレベルではないので、NETsに過度に期待するばかりでなく、GHGの排出を削減することにも引き続き真剣に取り組んでいくべきであるとしている。
      • 原文 Feb. 19, 2019, EASAC(長谷部正道)
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