2019/02/22LROニュース(6)

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  • 2019.02.25 UP
    2019/02/22LROニュース(6)
    • 【1】東日本大震災で最大100万トンの炭素が日本海溝に取り込まれた可能性
      • 【1】東日本大震災は、地震観測の記録が残る20世紀以降史上4番目に大きな地震で、NASAによれば、日本列島を東の方向に2.4m移動させただけでなく、地球の自転軸を25cmずらしたが、2月7日に科学誌に発表された新たな研究によれば、東日本大震災により、海底の炭素が多く含まれる表土が日本海溝に流れ込み、その表土の中に含まれた最大100万トンの炭素が日本海溝に吸収されたと考えられる。このような地震に伴う急激かつ大量の炭素の移動は、大気や海洋や地球の生物を通じてゆっくりと循環している地球規模の炭素循環に寄与しているものと考えられる。研究チームは2012年から2016年にかけて、日本海溝を2種類のソナーで計測し、高解析度の日本海溝の深度図を作成するとともに、日本海溝の海底の土が2011年以降どのように変化をしたか調査するために、日本海溝の海底の地層を10mの長さで、複数個所採取して、どのように陸上の物質が海溝に堆積していったか調査をし、東日本大震災によって5-6mの表土が新に、日本海溝に堆積したことが判明した。
      • 原文 Feb. 18, 2019, Live Science(長谷部正道)
    • 【2】露のガスプロムが12月から新パイプラインで中国に天然ガスを供給開始
      • 【2】中国は現在各家庭の暖房を石炭からガスに急速に転換しており、パイプラインとLNGを合わせた中国の天然ガス総輸入量は、対前年比32%増の9039万トンとなり、昨年の10月には日本を抜いて世界で最大の天然ガス輸入国となり、LNGだけを比べても、2022年には日本を抜いて世界最大のLNG輸入国となる見通しである。一方、ロシアのガスプロムはイルクーツクとヤクーツクの天然ガス生産センターから、ロシア極東地域と中国に天然ガスを供給するためのPower of Siberiaパイプラインを建設中であるが、この建設が順調に進んでおり、12月1日から中国の天然ガスの供給が可能であると発表した。中国国有の中国石油天然気集団(CNPC)はガスプロムとの間で年間1,3兆cuftの天然ガスを30年間輸入する契約を締結している。
      • 原文 Feb. 18, 2019, Oil Price(長谷部正道)
    • 【3】ICCT: 北極海における船舶燃料の種類ごと比較分析
      • 【3】International Council on Clean Transportation(ICCT)は、重油に代わる北極海における船舶燃料(動力源)の候補である蒸留油・LNG・電池・水素について、価格面での比較や
        それぞれの利点や問題点を分析した報告書を2月18日発表したところその概要は以下のとおり。①蒸留油は2020年規制適合低硫黄油より、やや割高だが、油濁事故発生時の損害の規模が小さく、排気に含まれる環境汚染物質の量も相対的に少ない。②LNGは排気に含まれる環境汚染物質が極めて少ないという利点がある一方で、LNGの主成分であるメタンはGHGなので、海運を脱炭素化するという長期目標に沿わない。③電池は単位当たりのコストは相対的に低いものの、容量の制限があるので、短距離の航海及びハイブリッドシステムの一部としてのみ考えられる。④水素は海運の脱炭素化のための長期的・根本的な解決策だが、水素供給インフラの欠如・水素製造のための持続可能な原料の確保・割高なコスト等の問題点を克服する必要がある。
      • 原文 Feb. 18, 2019, ICCT1(長谷部正道)
    • 【4】インド:政府が用船契約締結時に国内で建造された船舶を優先して用船
      • 【4】2月18日、インド政府海運省は、国内製造奨励(Make in India)政策の一環として、政府が用船契約する際の基準を改正し、用船契約で入札された最低価格に合わせて入札する権利(Right of First Refusal: RoFR)をインド国内で建造された船舶(を運航する事業者)に与えることとした。今回の改正前は、1958年の海運法(Merchant Shipping Act)に基づき、RoFRはインド籍船(を運航する事業者)与えられていた。今回の改正は、同国の長期的な経済発展のために、自国の海運業と造船業を育成するという国家戦略に基づくもの。同政府は2016年から2026年の10年間を対象期間とする「造船金融支援政策(Shipbuilding Financial Assistance Policy: SFAP)」の一環として、軍需工場を除く全ての国内造船所を対象として3億ルピーの補助金を2018-2019年予算として確保しており、既に3つの造船所に対し、1億1890万ルピーの補助金を交付している。
      • 原文 Feb. 18, 2019, インド政府(長谷部正道)
    • 【5】USCG北極海砕氷巡視船計画に関する米議会報告書
      • 【5】米国議会調査局は、2月15日、議会議員説明用にUSCGの北極海砕氷巡視船計画(Coast Guard Polar Security Cutter Program)に関する報告書を取りまとめた。現在USCGが所有する就航可能な北極海砕氷船は、大型砕氷船1隻と中型砕氷船1隻の計2隻であり、大型砕氷船においては、当初予定されていた30年という耐用年数を大幅に超えている。2013年6月に国土安全保障省(DHS: Department of Homeland Security)により現在の需要と将来的な計画の遂行のためにも砕氷能力を上げる必要があるとし、北極海での任務を適切に遂行するべく、最大6隻の砕氷船(大型3隻・中型3隻)を新造する計画が承認された。北極海砕氷巡視船計画に対し2018年度は3.596億ドルの予算が認められており、2019年度予算としてUSCGは7.5億ドルを要求している。当初、大型砕氷船1隻の建造費は非公式に概ね10億ドルと見積もられていたが、USCG及び海軍によれば3隻で21億ドル(1隻あたり平均7億ドル)で建造可能である。USCGは最初の大型砕氷船を2019年度に建造開始し、2023年の就役を希望している。報告書本文は下記リンクを参照。
      • 原文 Feb. 15, 2019, 米議会調査局(澤井由紀)
    • 【6】中国の対欧州直接投資の増加と欧州の戦略
      • 【6】ベルギー王立国際関係研究所が、急増する中国による欧州の重要インフラへの投資に対する欧州としての戦略を検討した報告書を、2月19日発表したところその概要は以下のとおり。①EUと中国との間の経済関係は新たな段階に移行しつつある。②急増する中国による欧州に対する直接投資は、欧州首脳の警戒心を惹起している。③中国による世界的経済的な影響力の拡大は、重要な社会的インフラ等に対する経済安全保障上の懸念を生んでいる。④中国の最新技術企業に対する安全保障上の脅威の有無に関する議論や欧州共通の新たな外国投資審査基準の導入などは、欧州の経済的な独立性に対する増大する脅威にどのように対応していくべきかという政策的な課題のわかりやすい例である。⑤こうした脅威に対して、EU加盟国の立場は分かれており、加盟国間共通の優先行動規範の欠如は、個々の対応策を脆弱で不十分なものとしている。
      • 原文 Feb. 19, 2019, Egmont Institute(長谷部正道)
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