2019/02/05LROニュース(6)

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  • 2019.02.06 UP
    2019/02/05LROニュース(6)
    • 【1】中国が比スービックの韓進重工建設の造船所の取得を目指す
      • 【1】韓国の造船大手である韓進重工業の比現地法人が比の企業破綻としては過去最大の4億ドル以上の負債を抱えて経営破綻したが、比政府筋によればスービック湾にある同社の造船所の取得に中国企業2社が関心を示しているという。スービック湾は南シナ海に面し、中国が実効支配するスカボロー礁まで約100マイルに位置しており、冷戦期には米海軍最大規模の海外基地が設置され、現在も米海軍の補給・造修拠点となっている。一帯一路政策のもと、中国企業は既に34か国42港で港湾の整備・運営を担っているが、この造船所を中国が取得することで、スリ・ランカがハンバントタ港を中国に乗っ取られたのと似た事態が起きるのではないかとの懸念が生じている。比投資委員会の高官によれば関心を示している中国企業2社のうち1社は国営企業であるといい、一部の比国会議員は、中国企業によるスービックの造船所取得が比の主権と安全保障に影響を及ぼすとして強く反発している。
      • 原文 Jan. 30, 2019, Asia Times (武智敬司)
    • 【2】欧州化学物質庁がマイクロプラスチックの製品への添加を規制する案を発表
      • 【2】1月30日付で、欧州化学物質庁(European Chemical Agency: ECHA)は、化粧品・洗剤・補修製品等に広く意図的に添加されるマイクロプラスチックの人の健康や環境に与える影響を評価し、欧州全域における使用制限を行う必要があるとする「化学品の登録・評価・承認・規制(Registration, Evaluation, Authorization, and restriction of Chemicals: REACH)に関する規則」の改正意見(Restriction Dossier:RD)を公表した。RDは欧州委員会からプラスチック資源循環戦略の一環で依頼作成されたものであり、多岐業界においてのマイクロプラスチックの危険に関する科学情報や、その用途と排出量を特定し、リスクを査定する内容になっている。今後、RDはECHAのリスク評価委員会、社会経済分析委員会そして、執行情報交換フォーラムで精査された後、6か月間のパブコメを勘案した上で、ECHAから規制にかかわる最終意見として欧州委員会に2020年春ごろ提出され、欧州委員会がREACHの改正案として提案するかどうか最終的に検討することとなる。
      • 原文 Jan. 30, 2019, 欧州委員会(澤井由紀)
    • 【3】米国港湾協会:今後10年間に港湾の保安対策のため40億ドルの投資が必要
      • 【3】全米港湾協会(AAPA)がまとめた報告書によれば、重要港湾とそのサプライチェーンの保安対策のために、今後10年間で約40億ドルの投資が必要であるという。特に、保安装置の維持・更新に26.2億ドル、また今後のサイバーセキュリティやテロ活動家、ドローン等への対策に12.7億ドルの投資が必要としている。また同報告書によればAAPA会員の港湾のうち、85%が今後10年間でサイバー攻撃や物理的攻撃の脅威が高まると予想し、78%が、連邦危機管理庁(FEMA)の港湾保安助成制度をサイバーセキュリティ対策に活用するとし、90%がカメラなどの監視装置の更新に助成制度を活用するなどと回答している。港湾保安助成制度には現在のところ年間1億ドルが充当されているが、AAPAの代表はこの調査を受けて、4倍の年間4億ドルまで増額する必要があるとしている。
      • 原文 Jan. 29, 2019, 米国港湾協会(武智敬司)
    • 【4】地球温暖化により太平洋における熱水塊の発生が常態化か?
      • 【4】2013年後半に、アラスカ湾で米国の接続海域の約1/3に及ぶ広範な海域で異常に温度が上昇した熱水塊が発生し、熱水塊はその後拡大しBlobと名付けられた。2015年夏までにBlobの大きさは400万㎢以上に倍増し、メキシコのバハカリフォルニア半島からアラスカのアリューシャン列島まで拡大し、海水温は常温と比べて2.5℃以上上昇した。2016年後半までに、こうした太平洋の異常温暖化により、北米西岸の生態系や食物連鎖に大きな影響を及ぼし、有害な藻類が異常繁殖し、熱帯の海に生息する海洋生物が出現し、従来からいる小さな魚や甲殻類を食べつくした。餌の不足により多くの海鳥の死体が海岸にあふれ、クジラもいつものとおりの夏に現れることもなく、餌不足でタラがいなくなった。5年後Blobは消滅し、海水温度は下がったが、魚・鳥・クジラの数はまだ完全に回復していない。世界的にみると気候と海流の循環の変化によって、北太平洋などに異常に温かい熱水塊がより頻繁に発生するようになっており、気候の温暖化を食い止めない限り、今世紀末には海洋は現在と全く異なったものになっていくだろう。
      • 原文 Jan. 31, 2019, Science(長谷部正道)
    • 【5】INTERCARGO: 貨物の液状化防止のためIMSBCコードの順守を求める
      • 【5】国際乾貨物船主協会(International Association of Dry cargo Shipowners: INTERCARGO)は1月31日声明を発表し、貨物の液状化の防止のため1月1日に発効した「国際海上固体ばら積み貨物(The International maritime Solid Bulk Cargoes: IMSBC)コード」(IMSBC 04-17)の第4次改正の順守を関係者に求めた。2018年中には貨物の液状化に伴う船員の死亡や船舶の損失事故はなかったものの、INTERCARGOの事故報告書によれば、2008年から2017年の10年間で、貨物の液状化により101名の船員が死亡し、9隻のばら積み貨物船が失われている。(同期間中のあらゆる海難原因に基づくばら積み船の船員の死亡数が202人であることを踏まえると、貨物の液状化がいかに重要な事故原因かわかる。)東南アジアは現在雨季であり、船舶の運航者は貨物の積み込みに特に注意を払う必要があるが、荷送人や関係官署がIMSBCコードに基づくそれぞれの義務をきちんと遵守することが肝要である。
      • 原文 Jan. 31, 2019, INTERCARGO(長谷部正道)
    • 【6】トラックと船舶が天然ガスを燃料として使用した場合のGHG削減効果
      • 【6】持続的ガス研究所(Sustainable Gas Institute: SGI)等が、トラックと船舶が天然ガスを燃料として使用した場合のGHG削減効果について研究報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①船舶からのGHG排出量は、エンジンの効率性や燃焼時のメタン発生量等によって異なってくるが、(天然ガス生産・流通時に発生するGHG量も含めた)天然ガスの包括的なGHG排出量は、船舶の場合現在の重油を燃料として使用する場合と比べて、最悪では増加し、良くても10%以下しか削減できない。②窒素酸化物と硫黄酸化物については90%,微細粒子については98%の削減効果が最大で期待できるが、窒素酸化物の発生量とメタンガスの発生量はトレードオフの関係にあり、このトレードオフを解消するためには、排気ガスの再処理技術を活用する必要がある。③天然ガスの使用とエネルギー効率化技術を組み合わせただけでは、2008年のGHG排出実績と比べて、最大限で35%の削減が限界で、2050年までにGHG排出総量を50%削減するためには、2040年代以降実用化するかもしれない水素燃料電池等の技術革新が必要となるが、環境汚染の削減の観点からは天然ガスを燃料として利用することは当面魅力的な選択肢である。
      • 原文 Jan., 2019, SGI(長谷部正道)
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