2019/01/15LROニュース(6)

NEWS


※LROニュースの内容については、有料メールニュースなど営利目的での転載はご遠慮頂くとともに、2次使用の際はLROニュースからの転載である旨を明示していただきますよう、お願いいたします。

トップページ > LROニュース > 2019/01/15LROニュース(6)

記事アーカイブ

  • 2019.01.16 UP
    2019/01/15LROニュース(6)
    • 【1】ノルウェー政府が7億ドルをかけて新たな海洋研究室を設置
      • 【1】12月7日、ノルウェーの商工大臣がトロンハイムを訪問し、同市とヒートラ・Froya島とオーレスンに、総額60億クローネをかけて、新たに海洋空間研究室(Ocean Space Laboratories: OSLs)を整備すると発表した。具体的には、トロンハイムのTyholt海事技術センターに2つの試験水槽を建設し、自律運航船と海中ロボットの開発を行い、ヒートラ・Froya島の研究室は水産物・養殖・環境問題の研究を行い、海運事業が行われているオーレスンでは船舶の海上試験を行う予定。ノルウェー科学技術大学(NTNU)は、別の研究室で学生に対する教育・研究活動を行い、独立研究機関であるSINTEFは新たな研究室で研究を行う予定。新たな研究室は他のノルウェーの大学・研究機関や製品の試験を行う必要がある企業にも開放される。現在具体的な研究室の内容を詰めている段階で、2025年には最初の研究室が実際に利用できることになる。
      • 原文 Dec. 31, 2018, The Maritime Executive (長谷部正道)
    • 【2】英国政府が海上風力発電施設等の修理点検をするマイクロロボットの開発に着手
      • 【2】英国政府は12月31日、海上風力発電設備の維持管理など人間が行うには危険な作業をマイクロロボットに肩代わりさせるための研究開発に2660万ポンドを投資すると発表した。マイクロロボットは1cm程度の大きさで地下のパイプの中をセンサーとナビを利用して移動し、亀裂を発見修理する能力を持たせ、従来のようにいちいち道路を掘り起こして、交通の混乱を発生させることを防止する。また、同時に飛行能力や潜水能力を持ったマイクロロボットを開発して、海上風力発電施設や原子力発電所の解体現場など人間にとって危険な場所の作業を代替させる。マイクロロボットは衛星に搭載されたAIからの情報も利用し、いつどこで修理が必要かを判断して作業を行う。
      • 原文 Dec. 31, Offshore Wind Biz (長谷部正道)
    • 【3】EMSA:2019年から21年までの事業計画
      • 【3】12月21日に欧州海上保安庁(EMSA)は、EMSA管理委員会で承認された2019年から21年までの事業計画を公表した。同計画は2019年にEMSAが展開する事業のロードマップであるとともに、中期的な事業推進の指針となるものである。詳細についてはリンクより。
      • 原文 Dec. 21, 2018, EMSA (武智敬司)
    • 【4】EMSA: 第2次RO-RO旅客船火災対策に関する報告書を発表
      • 【4】欧州海上保安庁(EMSA)は、船級協会のBureau Veritas等と共同で、RO-RO船の車両甲板における火災のリスクを経済効率的な方法で軽減する方法について、発火原因としての電気のショートや消火設備の不具合に的を絞って、2016年から検討を進め第1次報告書を出したが、2017年から第1次報告書の成果と過去のRO-RO旅客船の車両甲板における火災事故を踏まえて、火災の発見と抑制対策、旅客の避難誘導についてリスクを減らす選択肢について調査研究を開始し、2回にわたる実際の船舶火災実験も行い、5分冊の第2次報告書を12月21日公表した。
      • 原文 Dec. 21, 2018, EMSA (長谷部正道)
    • 【5】英国から排出されるプラスチックごみの行方
      • 【5】過去、英国のプラスチックごみの多くは中国に輸出されていたが、1年前に中国政府が外国からのごみの輸入を禁止したため状況は大きく変化した。2018年10月時点での過去1年間の英国からのプラスチックごみの輸出量は61万1千トンであり、その前の1年間の実績と比べて輸出量は7万2千トン減少したが、これは英国内でのプラスチックごみ焼却量が増加したこととともに、英国国民が使い捨てプラスチックの消費を控えたことが起因していると考えられるが、実際に国民の意識変化でプラスチックごみの量がどれだけ減ったかは確定できていない。中国のプラスチックリサイクル業者が中国国外で新たなリサイクル施設を建設し、当該施設でごみからリサイクルされたプラスチックペレットを中国に輸出するように戦略転換したためマレーシア・トルコ・インドネシアにおいてプラスチックごみの輸入量が増大する一方、ベトナムや台湾では、プラスチックごみ輸入急増によって港湾機能等が麻痺することを嫌って、プラスチックごみの輸入規制が強化された。
      • 原文 Jan. 1, 2019, BBC (長谷部正道)
    • 【6】ノルウェーのフィヨルドにおける環境規制強化の実施が延期
      • 【6】ノルウェー政府は世界遺産に指定されている5つのフィヨルドにおいて、燃料油に含まれる硫黄分を0.1%以下とする規制強化や酸化窒素の排出規制強化、船舶からの汚水排出の禁止、すべてのタイプのスクラバーの使用禁止など様々な環境規制の強化を1月1日から実施する予定であったが、規制強化に関する法案の意見公募期間についてEUの規則に従いより長い期間が必要となったため、規制開始時期を2月末まで延期すると発表した。新規制が実施されれば、これまで同海域でスクラバーを利用しながら重油を燃料として使用していた船舶は同海域を航行する際には舶用ディーゼル油を使用しなければいけないこととなる。船上におけるごみの焼却についても禁止される見込み。
      • 原文 Jan 2, 2019, Safety4 Sea (長谷部正道)
  • 資料閲覧 その他