2019/01/07LROニュース(6)

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  • 2019.01.08 UP
    2019/01/07LROニュース(6)
    • 【1】自律運航船運航に伴う民事責任と保険の問題に関する報告書
      • 【1】デンマーク海事庁(DMA)は同国の海事法律事務所のCOREに依頼して、自律運航船の運航に関する法令上の制約について報告書を2017年12月にまとめて、IMOの海上安全委員会(MSC99)に提出したが、同国の海事基金を活用して、COREはノルディック海事保険協会(Cefor)と協力して、2018年7月から自律運航船の運航に伴う民事責任と保険の関係について国際的に関係当事者が共通の認識を共有するための検討を進め、2018年12月に報告書を発表した。報告書では、自律運航船の運航にかかわる関係者を①船主②造船所・舶用品製造事業者・自律運航システムプロバイダー③陸上の遠隔船舶運航者④船級協会⑤保険会社に5分類して、主体ごとに予想される解決すべき主たる課題・必要とされる変更点・現段階で不透明な要因などを分析している。報告書の本文は以下のリンクを参照。
      • 原文 Dec. 10, 2018, ノルディック海事保険協会(長谷部正道)
    • 【2】COP24:欧州議会代表団、合意内容は及第点も更なる野心的な取り組みが必要
      • 【2】様々な政治的背景と気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書を歓迎しない複数国の思惑により、炭素市場の実際の運営方法などについて議論が先送りされるなど合意内容は野心に欠けるものとなったが、パリ合意の実行に向けた明確なルールブックの策定という現段階で必要不可欠な要素は盛り込まれたと、12月16日COP24における欧州議会代表団団長は表明した。多国間主義を否定しようとする試みは失敗したが、多国間の合意を守っていくことは容易ではなく、欧州は次回チリ会合に向けて、地球温暖化対策目標の上積みに努めていかなくてはならないとも語った。欧州議会と欧州理事会は2030年までにGHGの排出量を45%以上削減することに合意しているが、議会としては排出削減目標を55%にさらに上積みすることや、さらなる国際気候変動対策のために必要とされる約1000億ドルの国際的な気候変動対策資金について、欧州が応分の負担をするため、各国政府等が自動的に財政負担する仕組みづくりの必要性を欧州議会として提唱している。
      • 原文 Dec. 16, 2018, 欧州議会(野口美由紀)
    • 【3】USCG、ミシシッピの海底油田からの油濁処理を引き継ぐ
      • 【3】2004年にハリケーンで破壊されたミシシッピ川河口の海底油田MC20については、2007年に米安全環境執行局(BSEE)から所有者のTaylor Energy社に対し、残骸の撤去や流出油の封止措置の命令が発せられていたが、事故後T社が会社を清算しMC20の操業を終了することを決めたことから、BSEEはT社に対し6.66億ドルの保証金の提供を命じ、2010年にT社は命令された措置を完了している。MC20から継続する流出油は滲み出る程度とT社は考えていたが、2015年にAP通信社などが独自に衛星画像から分析した結果、過去11年間で最大140万ガロンに上ると推計され、これを受けてUSCGも流出油の推計を上方修正している。T社は提供した保証金のうち未使用の4.3億ドルの返還と、T社に命じられた流出油封止等の措置の完了を主張して訴訟を起こしており、このUSCGの推計修正に強く異議を唱えている。2018年10月、USCGの連邦現場調整官(FOSC)はT社に対し流出油の封止計画の提案を命じ、その1か月後には流出油封止と独自の調査チームとの契約の権限を引き継いだ。USCGの指示を受けて、現場調査や流出油封止装置の製作、流出油回収装置の設置が今後行われる見込みである。作業の進捗は現場の気象海象に左右され、FOSCに指名されたUSCGの大佐は、作業は安全第一としつつも可能な限り迅速に進める意向である。
      • 原文 Dec. 17, 2018 The Maritime Executive(武智敬司)
    • 【4】MSC100: 海上自律運航船(MASS)のRSEに関する合意内容
      • 【4】IMOの第100回海上安全員会(MSC100)における海上自律運航船(Maritime Autonomous Surface Ships: MASS)実現のために必要となるIMO関連条約の改正の要否に関する検討作業(Regulatory Scoping Exercise: RSE)についての合意内容の概要は以下のとおり。①SOLAS・COLREG・Load Lines・STCW, STCW-F・SAR・Tonnage Convention・CSC・SPACE STP, STP等のIMOの安全・海上保安関係条約上の各規定について、MASS運航の妨げとなる規定・妨げにはならないものの改正等の作業が必要な規定・妨げにならず改正等の必要がない規定に分類する作業を、加盟国や関係する国際組織の自主的な協力を得て、2019年9月に開催される予定の中間作業部会までに終了する。②以上の第一段階の作業を踏まえて、2020年5月のMSC102までに、人的・技術的・運航面での要因を考慮しながら、現行規定の改正や新たな規制の創設を含むMASS運航のために必要な最も適切な方法を分析しRSEを終了する。③以上の検討にあたり、自律運航の程度に応じMASSを、船員が乗船し船上で自動化技術の支援を受けながら運航する第1段階、船員が乗船するが遠隔操船される第2段階、船員が乗船せず遠隔操船される第3段階、船上のセンサー等を駆使して完全に自律運航する第4段階に分類する。④作業部会が作成した「MASS試験運航のためのガイドラインを作成するための暫定的な考え方(provisional principles for the development of guidelines on MASS trials)」について報告を受け、関係者は次回MSCに意見を提出することとなった。
      • 原文 Dec. 17, 2018, Safety4Sea (長谷部正道)
    • 【5】英国:飲料容器のデポジット制導入も含めたリサイクルに関する新戦略案を公表
      • 【5】12月18日、英政府は気候変動対策や資源保護、プラスチックの海洋流出防止のため、リサイクルに関する新たな戦略案を発表した。現在の戦略は11年前に策定されたもので、その後の環境問題をめぐる課題の変化に対応するため、改正が必要とされていた。改正案のうち、プラスチックに関する主な政策としては、ペットボトル、缶、使い捨て飲料カップへのデポジット制度の導入、地域により異なるリサイクル対象の見直し、消費者にリサイクルの可否を伝える統一した容器ラベルの導入、素材製造業者が製品の処分費用も負担する拡大生産者責任の導入、再利用や再生使用が困難な製品ほど製造業者への負担額の増大、耐用性や再利用のしやすさを向上させた製品設計の促進等がある。本戦略はまだ検討段階であり、多くの点で更なる協議が必要だが、本戦略の策定により考えられる消費者への影響としては、飲料を購入する際、少額のデポジットを支払うことが挙げられる。また、各方面からの反応にはついては、専門家らがEUで検討中の政策の先を行くものもあると評価している一方、環境活動家や戦略に反対する団体からは多くの政策で詳細が不十分と批判の声が上がっている他、地方自治体はリサイクルによる売却コストが最も高価なアルミ缶もデポジット制度の対象になれば、家庭からの排出がなくなり、歳入の減少を危惧している。なお、戦略案の原文は以下のリンク参照。
      • 原文 原文2 Dec. 18, 2018, BBC(野口美由紀)
    • 【6】USCGの砕氷巡視船の予算が宙に浮く
      • 【6】国土安全保障省(DHS)の2019年度予算について米議会とトランプ大統領が合意に至らず、DHSに属するUSCGの砕氷巡視船の予算が宙に浮いている。専門家は、砕氷巡視船の必要性は議会で広く支持されており、最終的には見通しは明るいとしながら、砕氷巡視船予算がメキシコ国境の壁建設と国境警備強化との競争にさらされていることに懸念があるとしている。USCGは2019年度に砕氷巡視船の1番船建造に着手したい考えであるが、予算の承認がなければ耐用年数を超えた旧式の砕氷船1隻に依存しなければならず、トラブルが発生した際のバックアップはない。DHSの2019年度予算を巡っては、メキシコ国境の壁建設を求めるトランプ大統領と、壁を建設せず国境警備強化のみとする議会が対立している。トランプ政権案では、50億ドルでメキシコ国境の壁を建設し、代わりに砕氷巡視船を含むDHSの複数の計画を削減するとしている。同専門家は、USCGが他の計画を棚上げして砕氷巡視船に予算を回すか、2019年度の砕氷巡視船予算案の7.5億ドルのうち一部を議会が承認し、残りを後年度に回すことが妥協案として考えられるとしている。
      • 原文 Dec. 19, 2018 USNI News(武智敬司)
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