2018/9/7 LROニュース(5)

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  • 2018.09.10 UP
    2018/9/7 LROニュース(5)
    • 【1】 中国の北極戦略:グリーンランド・アイスランドにおける新重商主義
      • (論説)中国は北極・南極・宇宙・公海といった国家主権が及ばない区域に全力で「グレーゾーン」を拡大し、既存の力の均衡を変更しようとしている。中国が南シナ海・インド洋・太平洋で米国の支配に挑戦していることは注目を浴びている一方で、同国の北極・南極戦略はそれほど着目されていない。これまで北極海は米国とロシアの間の力の均衡で現状維持が保たれてきたが、中国は2050年までに夏季に北極海の海氷が無くなるのと併せて、影響力の拡大を企図している。具体的には、グリーランド・アイスランド・スヴァールバル諸島・ノルウェー北部で、中国は積極的に不動産の取得を進めており、また新たな重商主義の下、自由貿易協定や資源開発等への投資を通じて、グリーンランドとアイスランドへの影響力の拡大を図り、NATOとロシアの間の軍事バランスを崩そうとしている。
      • 原文 July 6, 2018, The Diplomat(長谷部正道)
    • 【2】 国際海運センター開発インデクス(ISCD): ロンドンが総合3位に転落
      • バルチック海運取引所と新華社通信が2014年から実施している世界の42の大規模港湾都市を対象にした国際海運センターとしての機能を比較評価した指標(International Shipping Centre Development: ISCD)の2018年の調査結果が、7月10日公表されたところその概要は以下のとおり。①総合点ではシンガポールが調査開始以来ずっと1位を維持している。②アジア太平洋の港湾は上位10港湾の半分を占め、1位のシンガポールの他に、2位香港、4位上海と上位を占めている。③ロンドンは海運関連サービスの分野では調査開始以来トップの座を維持しているが、総合点ではこれまで継続して維持してきた2位の座を香港に譲って本年は3位に後退した。④東京は近年9位の座を維持し、釜山は昨年トップ10から外れたものの、本年は10位に返り咲いた。
      • 原文 July 10, 2018, バルチック海運取引所(長谷部正道)
    • 【3】 欧州委員会が韓国の造船業に対する国家助成制度に対して調査を開始
      • デンマークをはじめとするいくつかの加盟国が欧州委員会に対して、造船業に対する勧告の国家助成制度について調査開始を要請したのを受けて、欧州委員会は同国家助成制度がWTOの規定や、EU=韓国自由貿易協定の規定に違反していないか調査を開始した。デンマーク政府は既にOECDの造船部会に不服を申し立てたが不発に終わっている。
      • 原文 July 4, 2018, Shipping Watch(長谷部正道)
    • 【4】 英国海事沿岸警備庁がバラスト水管理条約に関する解説書を発表
      • 7月11日、英国海事沿岸警備庁(MCA)はバラスト水管理条約批准に伴う同条約の解説書(FAQ)を公表したところ、下記のリンク参照。
      • 原文 July 11, 2018, MCA(長谷部正道)
    • 【5】 米、北朝鮮への違法な石油製品供給中止を求める文書を提出
      • 7月12日米国は、国連安保理による制裁に違反して瀬取りによる北朝鮮への石油精製品供給が行われているとして、北朝鮮との違法な取引を直ちに中止することを求める申立てを国連に提出した。米国は北朝鮮と違法取引を行っている国について具体的に言及はしていないが、89件の違法取引のリストと写真数枚を国連に提出している。制裁により、北朝鮮への石油精製品の輸出は年間50万バレルに制限されているが、違法取引に関わった北朝鮮籍タンカーが積載容量の90%を輸送していたと仮定すれば、北朝鮮は2018年に上限の約3倍近い量の石油精製品を輸入したこととなると米国は分析している。
      • 原文 July 12, 2018 Reuters(武智敬司)