2018/8/31 LROニュース(6)

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  • 2018.09.03 UP
    2018/8/31 LROニュース(6)
    • 【1】 ドイツ銀行が大量の海事不良債権の整理を実施
      • ドイツの税法では、コンテナ船の船主に対し税制上の特典が認められていたため、ドイツの金融機関は過去20年間にわたってコンテナ船主に対する積極的な融資を続けた結果、2016年の時点で世界全体の約4000億ドルにのぼる海事債権のうちの1/4を保有するに至った。独の中でも最大の貸し手であるドイツ銀行は、約41億ユーロの海事関連債権(船舶金融はうち33億ユーロ)を2018年3月末の時点で保有していたが、2016年から海運と港湾関連施設に対する融資比率の削減に努めてきたものの、大規模な不良債権の整理をできずにいたが、このほど債権総額約10億ドルの海事不良債権を投資家に売却することで合意した模様。同行は海事債権以外の不良債権の整理も進め、従業員も9万7千人から9万人に削減することを予定している。一方で、海事不良債権の整理をいち早く終了したHSH Nord銀行などは、他行から海事債権を買い取り、海事分野への再投資を開始している。
      • 原文 June 14, 2018, Reuters(長谷部正道)
    • 【2】 MARPOL附属書VI改正に関する業界提案の概要
      • 国際海運会議所(ICS)等の海運業界団体が7月のIMO汚染防止・対応小委員会(PPR)中間会合に提出したMARPOL附属書VI等の改正等に関する提案・意見の概要は以下のとおり。①「燃料油補給不能報告書(Fuel Oil Non Availability Reports: FONAR)」の標準様式案の提案(パナマと共同提案)②船舶ごとの2020年規制実施計画書を作成するためのテンプレート案の提案(ノルウェー・パナマと共同提案)③ブレンドされた適合油の使用によって発生する可能性がある船舶の安全性に関するリスク情報の提供とリスクに対応して既存の規制やガイドラインを改正し策定することについてMSCと共同で検討することを要請(リベリア・マーシャル諸島と共同提案)④燃料供給事業者・燃料購入者・燃料を試験する者・加盟国・PSC検査官等すべての関係者にとって最も利用しやすい明確な言葉を使用した「燃料油中の硫黄含有分測定手順」の成文化を要請するとともにその検査手順を提案(パナマと共同提案)
      • 原文 June 18, 2018, ICS(野口美由紀)
    • 【3】 デンマークが中・韓・豪・スウェーデンと海洋デジタル化等でMoU締結
      • これまでデンマーク海事庁(DMA)は電子航海の研究開発について韓国とスウェーデン両国政府と協力協定(MoU)を締結し、具体的にはEUのEfficienSea2事業と韓国の韓国スマート航海事業(Korea Smart Navigation: KSN)との連携を通じ、船舶に関する海事情報の一元化を目的とする海上接続プラットフォーム(Maritime Connectivity Platform: MCP)の共同開発を行ってきたが、こうした国際連携を強化するために、既存の3か国に加えて、新たに中国と豪州を連携先に加えることを、6月4日、ソウルで開催された電子航海に関する国際会議の冒頭に発表した。
      • 原文 June 4, 2018, デンマーク海事庁(長谷部正道)
    • 【4】 カリフォルニア沿岸で今年も自主減速を推奨するプログラムを実施
      • GHGの排出削減とクジラの衝突事故防止のために、大気汚染レベルが高く、また、クジラの活動が最も活発化する時期である7月1日から11月15日までサンタバーバラ海峡とサンフランシスコ湾の自主減速(VSR)区域で、金銭的なインセンティブの付与による船舶の減速運行を促すプログラム「Protecting Blue Whales and Blue Skies Program」が実施されることが、6月19日、サンタバーバラ郡大気汚染規制区域より発表された。本プログラムは2014年から実施されているが、今年はさらに内容を強化し、これまで報奨金付与条件を対象区域の航行速度が12ノット以下としていたところを今年は平均航行速度12ノット以下を前提に、10ノット以下で運行した距離の割合に応じて与えられるとしている。10ノットの速度制限はNOAAが東海岸で課している規制との一貫性を保つためである。
      • 原文 June 19, 2018, Ourair(野口美由紀)
    • 【5】 パリMoUが2017年の旗国格付けリストを発表
      • 6月14日、パリMoUは2017年の旗国別格付けリスト(White, Grey and Black List)を発表した。対象となった旗国は総計73か国で、優良(white)に格付けされた国が40ヵ国、普通(grey)が20ヵ国、不良(black)が13か国となり、昨年と比べると優良が2減、普通と不良はそれぞれ1増となった。具体的には、韓国・ポーランドが新たに優良に格上げされ、イラン・カザフスタン・ロシア・米国が優良から普通に格下げされ、ツバルが新たに普通に格付けされ、ウクライナが不良に格下げされた。年間60以上の検査を行った34の認定検査機関(Recognized Organization: RO)も格付けされ、昨年と比べると、普通が19から17に減少、問題ありが4から3に減少し、大いに問題ありが0から3に増加した。この旗国別格付けリストは、各船舶のリスク評価に反映され、普通と不良の旗国に登録された船舶において問題が発見された際には、より厳しい改善・出港禁止措置が課せられる。
      • 原文 June 14, 2018, Paris MoU(長谷部正道)
    • 【6】 USCGが海事安全部門の強化のため民間人の検査官や海事大学校卒業生を活用
      • 6月14日、米国沿岸警備隊(USCG)は、安全検査要員の確保・強化のため二つの施策を発表した。第一は、民間検査官の活用の強化で、USCG の安全検査要員の総数や経験不足を補うため、既に2007年から導入されているが、いちいちUSCGの職員として雇用することなく、民間部門で積み重ねた民間検査官の経験を活用する。第二は、特別な技能を持った要員を優先採用するDirect Commission 事業の一環として、海事大学校の卒業生をUSCGに優先的に雇用することにより、海事大学卒業後民間会社で獲得した知識・経験を活用する。
      • 原文 June 14, 2018, Lexology(長谷部正道)
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