2018/8/28 LROニュース(6)

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  • 2018.08.29 UP
    2018/8/28 LROニュース(6)
    • 【1】 中国による廃棄物輸入禁止措置に大きな影響を受けるアジアの他の港湾
      • 2018年1月から実施された中国による紙やプラスチック廃棄物の輸入禁止措置の影響で東南アジアの諸国の港湾が大きな影響を受けている。ベトナムでは廃棄物を積んだコンテナの輸入数量が急増したため、ホーチミン市のCat Lai港では、8000TEUの廃棄物を積載したコンテナが滞留したため、6月1日から緊急措置として紙やプラスチックの廃棄物の輸入を停止した。同国の地元のフォワーダーによれば、廃棄物を積載したコンテナはベトナムで陸揚げされた後に、陸路で密かに中国に持ち込まれるが、全てのコンテナが中国に密輸輸出されるわけではなく、中国の廃棄物処理事業者がマレーシア等のASEAN諸国に新たに整備している廃棄物処理場が完成するのを待つためにベトナム内に滞留し、ただでさえ混雑しているCat Lai港の混雑を悪化させている。
      • 原文 June 8, 2018, The Loadstar(長谷部正道)
    • 【2】 マイクロソフトが海底データーセンターの試験を開始
      • 6月5日、マイクロソフト社は潜水艦技術を活用し、海洋エネルギーの技術者と連携して、海岸の人口密集地帯の都市に今後急速に需要が拡大する見込みの高速クラウドサービスを提供するために、自律型海底データーセンター開発の実証実験を、欧州海洋エネルギーセンターがあるスコットランドのオークニー諸島沖合の海底で開始すると発表した。データーセンターはコンテナと同等程度の大きさで、海洋環境に影響を与えず、簡単にどこでも設置でき海底で何年間も自律的に運用ができることを前提に設計・建造されている。世界の人口の過半数が沿岸域に居住しており、これらの沿岸都市に近接した海底にデーターセンターを置けば、より高速で快適なWebサービスを提供し、人工知能を活用した技術も提供しやすくなる。
      • 原文 June 5, 2018, Microsoft(長谷部正道)
    • 【3】 中国からの不正輸入窓口が英国からギリシャ・ハンガリーに移動
      • 欧州不正対策局(OLAF)の調査によれば、中国からの衣類や靴などの輸入品の価格を不当に低く申告して、関税やVATを脱税するという不法行為は、ここ数年英国で多く見られ、EU予算の直接の収入源となる英国の関税収入が27億ユーロも損なわれていたが、2018年に入ってからはこうした不正輸入の窓口が英国から、2016年に中国国営の海運会社であるCOSCOが支配権を握ったピレウス港があるギリシャやハンガリーにシフトしたと考えられると6月6日OLAFが記者発表した。4月には、イタリアの税関がピレウス港における中国のギャングによる不正輸入について調査を行っていた。中国の一帯一路計画に従い、ピレウス港は中国からの輸入品の窓口となり、鉄道と陸路を利用してバルカン諸国を経由してハンガリーの首都ブタペストまでの物流ルートが計画されているが、中国のギャング団によりこのルートが不当に安い申告の輸入品や無申告の輸入品を欧州に持ち込むために利用されている。
      • 原文 June 6, 2018, Reuters(長谷部正道)
    • 【4】 海上風力発電タービンの大型化がコスト競争力を急速に上昇
      • 米国のDeepwater Wind社は、2016年にブロック島の東に、米国で最大かつ唯一の30メガワットの発電能力を持つ洋上風力発電所を建設した実績があるが、発電タービンの大型化により、同社は5月にロード・アイランド州南東の沖合の400メガワットの洋上風力発電施設の建設を受注した。大型のタービンの開発により、発電単位当たりのコストをほぼ半減し、維持管理費やタービンの設置費用も節約することができる結果、総建設コストも同規模の伝統的な天然ガス発電所の建設コストより低く抑えることができる。しかし、同時期にマサチューセッツ州で建設することが決定された800メガワットの陸上風力発電所の発電コストは100-120ドル/メガワット時程度だが、新型のガスタービンエンジンを活用した従来型の発電所の発電コストは同40-60ドル程度と依然として格差があることに加え、従来型の火力発電所は常時安定的な電力供給が保証できる一方で、風力発電は継続的・安定的な電力供給が保証できないというマイナス面が残っている。
      • 原文 June. 8, 2018, Bloomberg(長谷部正道)
    • 【5】 EMODnetがユーザー自身が必要に応じ編集できる海洋地図を発表
      • 欧州海洋観測情報ネットワーク(European Marine Observation and Data Network (EMODnet)は、EUの統合的な海洋政策の一環として、一般市民の海洋や沿岸に関する認識を高めるため、EUの欧州海事漁業基金(European Maritime and Fisheries Fund: EMFF)の資金を得て、欧州委員会、欧州経済領域(EEA)加盟国、EU統計局(Eurostat)等から収集した様々な海洋情報を統合し、一般ユーザーが利用できるように、4か国語で、海洋環境・海洋観光・海洋保安・海洋エネルギー・海上旅客輸送・海底地形・海面上昇・漁業資源などあらゆる情報を120種類を超える様々な海洋地図として、2017年9月から提供してきている。今回、ユーザーが必要な情報を選んでオーダーメードの海洋地図を作製できる機能を追加し、さらに今後段階的に、4か国語のみならずEUの全ての公用語で情報を公開していく。
      • 原文 June 11, 2018, EMODnet(長谷部正道)
    • 【6】 比政府、中国官憲による違法な漁獲物没収に抗議
      • 比政府報道官は記者会見で、比が領有権を主張するスカボロー礁周辺で操業する比漁船から、中国官憲が漁獲物を違法に没収しているとして、このような行為を止めるよう求めると述べた。スカボロー礁は2012年以降中国が実効支配しているが、2016年に中国は比漁民の操業を容認することを明らかにしている。スカボロー礁周辺は水産資源が豊富で、比北部の漁民の多くがこの海域での漁業に生計を依存している。記者会見に同席した比漁民によれば、中国官憲は日常的に比漁船に乗り込んできて、良い魚を選んで持ち去っていくという。中国側はこの件について内部調査を約束しているという。
      • 原文 June 11, 2018 The Maritime Executive (武智敬司)
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