2018/8/1 LROニュース(7)

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  • 2018.08.02 UP
    2018/8/1 LROニュース(7)
    • 【1】Guardがリビアでタンカーが拘束されるリスクについて警告
      • 海上保険大手のGuardは5月8日、リビア向けタンカーの運航者に対し、リビア当局によるタンカーの拘束のリスクが高まっているとして警告を発している。Guardによれば、ここ数年で約300人の船員が油の密輸容疑をかけられ、リビア政府に拘束され裁判を待っている。油の密輸はリビアにとって深刻な問題であり、リビア政府は密輸の撲滅に力を入れている。タンカーの拘束は多くは距岸25マイル以内で発生していることから、Guardはリビアに入港またはリビアから出港するタンカーは決められた航路を航行し、出港後は距岸40マイル以上を維持することで拘束のリスクを低減することができるとしている。
      • 原文 May 9, 2018 The Maritime Executive (武智敬司)
    • 【2】 気候変動会議:米国は厳格な「ルールブック」の策定を希望
      • 米国は何十年も前から共和党・民主党政権を問わず、環境問題に関する協定は厳格かつ中国のような新興国も先進国と同様の基準に従うべきだと主張してきた。米国はトランプ政権の下でパリ協定離脱を表明しているが、公式には2020年までは離脱の効力が発効しないので、今回の国連気候変動ボン会議においても、トランプ政権がオバマ政権の立場を引き継ぐのは例外的なことではあるが、米国代表団は改めて地球温暖化ガス(GHG)の排出量の報告や監視の方法について厳格な規則とすることを主張した。
      • 原文 May. 10, 2018, Reuters(野口美由紀)
    • 【3】 アントワープ港がガス事業者と連携してCO₂削減に取り組む
      • 2030年までにCO₂の排出量を35%減らすというベルギー政府の国家目標に貢献するため、アントワープ港湾庁はこのほどガスインフラ事業者のFluxysと連携して排出されるCO₂を捕捉したうえで、パイプラインまたは船舶でCO₂を輸送し、再利用または保管する事業の可能性調査を開始すると発表した。可能性が高ければ、事業の実現に向けても両社は連携していく。アントワープ港湾庁のCEOは、同港はこれまでもベルギー経済を支える中核港として、持続可能な成長を目指してきたが、CO₂の削減のためには、港湾地域で事業を行う全ての関係者と連携する必要があり、港湾庁が主導するこのためのプラットフォームにFluxysのような中核企業が参加することはとても喜ばしいと語った。
      • 原文 May 9, 2018, アントワープ港(長谷部正道)
    • 【4】 パリ協定のルールブックづくり、交渉の加速化が必須
      • 気候変動ボン会議ではパリ協定の「ルールブック」づくりに向け、重要な一歩が踏み出されたものの、EUの気候行動・エネルギー担当コミッショナーは、今年中に策定するためにはより迅速な対応が必要と危機感を示した。EUは、今次会合の中で開催されたタラノア対話において、低炭素社会の実現に向け策定したEUの2030年の包括的な気候変動政策の枠組みについて発表した。12月のCOP24では、今回のタラノア対話で共有された情報や今秋公表予定の「IPCC1.5度特別報告書」をもとにルールブックが取りまとめられ、2019年に予定されている国連事務総長主催の国連気候サミットを含めた今後の気候変動に関する国内外の議論に反映されていくことになる。
      • 原文 May. 10, 2018, 欧州委員会(野口美由紀)
    • 【5】 デンマーク海事庁がブロックチェーン技術を活用して船舶登録をデジタル化
      • 国際的に船舶を売買するためには、これまでは、時として売買契約書に署名するだけのために、地球の反対側から出張しなくてはいけない場合など、複雑かつ多くの時間がかかる手続きが必要だった。デンマーク国際船舶登録所(DISR)は世界で最初のデジタル船舶登録事務所として、船舶の売買や売買に伴う船舶登録にかかる手続きを簡易化し、時間的・金銭的負担を削減するため、2018年からブロックチェーン技術を活用して、以上の手続きのデジタル化を図る。これが実現すれば、デンマーク政府の中でも、ブロックチェーンを活用した最も早い取り組み事例の一つとなる。
      • 原文 May 11, 2018, DMA(長谷部正道)
    • 【6】 INTERCARGOがばら積み船の海難レポートを発表
      • 国際乾貨物船主協会(INTERCARGO)は5月10日、2008年から2017年におけるばら積み船の海難事故を分析したレポートを公表した。同レポートでは、2017年3月にウルグアイ沖で沈没し、乗員24人中22人が犠牲になった鉄鉱石運搬船Stellar Daisyの事故について、関係国により行われた捜索救助活動を評価しつつ、十分な捜索救助活動が期待できない輻輳海域が世界には存在することを懸念すべきとして、海運業界に対し警鐘を鳴らしている。
      • 原文 May 10, 2018 INTERCARGO (武智敬司)
    • 【7】 国際海運会議所(ICS)のIMOの将来に関する懸念
      • 国際海運会議所(ICS)が2018年年次報告書(Annual Review)を発表したが、その中で「IMOの将来」としてICSが懸念を表明しているところその概要は以下のとおり。①欧州議会が、IMOにおけるGHG削減に関する議論が緩慢であると今でもIMOに対する非難を継続し、地域主義を標榜するのは不当である。②気候変動問題に関する政治問題を持ち込んでIMOを政治化するのも問題。③IMOに出席する多くの国の代表が船舶に関する特別な技術的な知識を持った交通問題の専門家ではなく、環境省からの代表が増えているのも問題。④特に、伝統的に海運国であったOECD加盟国の多くが船員問題や船舶の技術的な専門家を失ったのが大きい。⑤他の国連機関と違って、IMOではG77のような地域ごとのグループに縛られることなく、各国の専門家が良識に従って行動するという美しい伝統があったが、近年EU加盟国は欧州委員会の指示の下、ブロックとして行動する傾向にあり、他の非EU国にも悪影響を及ぼしかねない。⑥最近の規制強化の基になった各国の政府提案には緊急性に関する説得性もなく、規制強化に伴う経済的な影響評価もされていない。⑦規制強化を決定するにあたっては、適正かつ十分な影響評価が実施されるべきであり、加盟国は規制強化の現実性や規制適用のスケジュールについてより慎重な検討を行うべきである。⑧以上のようなICSの懸念は国際船級協会連合(IACS)と共同でIMO理事会に提出されており、理事会での検討が期待される。
      • 原文 May 11, 2018, ICS(長谷部正道)
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