2018/7/11 LROニュース(4)

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  • 2018.07.12 UP
    2018/7/11 LROニュース(4)
    • 【1】 EU7か国の気候変動大臣がレベルの高い長期GHG削減戦略の策定・実施に合意
      • 欧州理事会は3月22日、欧州委員会に対し遅くとも2019年第1四半期末までに、GHG削減のための長期戦略を策定することを要請し、欧州委員会も長期戦略を早急に作成することに合意しているが、4月25日、仏政府は2050 Pathway Platform(COP22の際に設立されたGHG純排出量ゼロを目指すハイレベルプラットフォーム)の活動の一環として、独、蘭、スウェーデン、フィンランド、ポルトガル、ルクセンブルクの気候変動対策担当大臣を招請し、仏を含む参加7か国の大臣は、全ての国、就中、EU諸国がパリ協定に従い、目標レベルの高いGHG 削減のための長期戦略を策定し実施する重要性を確認した。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は近日中に地球の温暖化を1.5度以内に抑え込むための特別報告書を発表する予定だが、パリ協定の長期的な目標を達成するためには、全ての国がすでに自主的に約束した削減策を早急に強化・実施する必要があり、EUは引き続き気候変動問題で主導権を握り、EU以外のすべての国がパリ協定に従って必要な対策をとることを働き掛ける能力があることを示す必要性を確認した。
      • 原文 Apr. 25, 2018, 仏政府(野口美由紀)
    • 【2】 中国の環境問題に関する組織改編が排出権取引制度にもたらす課題
      • 中国政府は、最近中央政府機関の再編を行い、環境問題に関する体制を強化するため新たに生態環境部が新設され、気候変動対策担当部署はこわもての国家発展改革委員会(NDRC)から同部に移管されたが、環境問題に取り組む政府の姿勢がかえって弱くなるのではないかという懸念も上がっている。特に、昨年12月に発表された全国的な排出権取引制度については、2014年からEUの協力を得て、32の地方政府で約2000人の地方政府職員や民間のマネージャーに対して、排出権取引制度を実施するための個人的・制度的な技能開発を行ってきた。EUは今後も3年間にわたり、中国国内の排出権取引市場を育てるために、1000万ユーロを支援することを約束しているが、今迄訓練を受けてきた中央・地方政府の職員はNDRC傘下の職員であったため、新たに地方政府の環境関係職員に対して排出権取引制度について一から訓練を行わなくてはならない。
      • 原文 Apr. 25, 2018, Climate Home News(野口美由紀)
    • 【3】 1.5℃目標の達成には先進国の2020年以前の大胆な対策実施が不可欠
      • (論説)小島嶼国連合の議長を務めるモルジブの環境大臣は、地球温暖化を1.5度以内に抑制するためには、2020年以前に先進国が主体となって大胆な対策を実施することが不可欠であるとコメントしているところ概要は以下のとおり。①パリ協定の下で表明された国別GHG削減対策は、法的にいえば2020年以前に開始する義務はない。②しかし、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による1.5℃目標を達成するための報告書草案によれば、同目標を達成するためには、2020年以前に大胆なGHG削減策に取り込むことが必要とされている。③国連における気候変動対策の交渉過程において、先進国は途上国に先駆けてGHG削減対策に取り組むことが確認され、さらに途上国において再生可能エネルギーを発電する設備の整備を進めるための資金援助を行うことにも合意している。④2020年以前に取り組まれる地球温暖化対策については、各国は5月までに実施状況を報告しなくてはいけないことになっているが、先進国による2020年以前に行うべき対策は約束とおり進捗していない。⑤再生可能エネルギーの発電コストが低化し、Green Climate Fund(GCF)のような途上国に必要な資金を分配する仕組みも出来たので、あとは先進国が約束したとおりの資金援助を途上国に対し実行することが必要である。
      • 原文 Apr. 26, 2018, Climate Home News(野口美由紀)
    • 【4】 欧州の援助機関による気候変動対策関連金融支援に関する勧告
      • 欧州の14の開発機関の連合体であるAct Alliance EUが「欧州委員会、欧州開発基金(EDF)、欧州投資銀行(EIB)、EU加盟国による途上国への気候変動対策資金の拠出状況に関する報告書」を4月18日に公表したところ、報告書の勧告の概要は以下のとおり。①欧州委員会等は近年着実に増加している気候変動対策のための支援を今後とも拡大していくべき。②EIBは化石燃料による発電に対する金融支援をやめ、気候変動対策により多くの支援を行うべき。③EIBの行った気候変動に関する金融支援の内、気候変動適合(adaptation)対策の割合はわずかに4%に過ぎないが、欧州委員会等は適合対策と気候変動緩和(mitigation)対策の間の均衡をとるように配慮すべき。④欧州委員会等からの支援先はトルコ等の発展途上国(LDC)ではない国への比重が高いが、LDCへの支援割合を増やすべき。⑤国連気候変動問題に関する政府間パネル(UNFCCC)の合意に従い、EUの気候変動に関する金融支援は国際的な定義に基づいた「新規で追加的なもの」ではなくてはならない。
      • 原文 Apr. 18, 2018, Act Alliance EU(野口美由紀)
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