2018/5/23 LROニュース(6)

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  • 2018.05.24 UP
    2018/5/23 LROニュース(6)
    • 【1】 世界で最大の海上風力タービンがスコットランド海上に設置
      • 4月9日、世界で最大の発電能力(8.8MW)を持つ海上風力タービンが欧州のエネルギー多国籍企業のバッテンフォール社が管理するアバディーン湾の欧州海上風力配置センター(European Offshore Wind Deployment Centre: EOWDC)に設置された。同型のタービンが今後合計で11基設置される予定で、今回の1号機と既存の風力発電機の発電量と合計して、EOWDCの総発電能力は93.2MWとなり、この結果アバディーン市が必要とする電力の70%を供給し、従前の火力発電と比べて、134128トンの二酸化炭素の排出が削減されることとなった。タービンの高さは191m、羽根の長さが80m、ローターはロンドンアイのものより大きい。
      • 原文 Apr. 10, 2018, Clean Technica(長谷部正道)
    • 【2】 増える海の熱波
      • 豪の異常気象研究センターと海洋南極研究機関が、衛星データと海上・陸上での現場観測データを用いて行った研究によると、海面温度が異常に高温になる「海の熱波」が世界的に増していることがわかり、その研究結果が4月10日科学誌natureに掲載された。その主な内容は以下の通り。①1925年から2016年までの間、海の熱波の発生頻度は平均34%増加し、1回あたりの継続期間は17%長くなり、その結果、熱波が発生する日数が毎年54%増加していた。②北極を除き、海洋表面の97%で発生頻度が増しており、特に1982年以降この傾向が顕著に加速していた。③海洋表層の温度上昇と海の熱波の増加には明確な因果関係があった。④これら熱波は、生態系や漁業、養殖業、観光業に大きな影響をもたらすとともに経済的にも大きな損失となる。
      • 原文 Apr. 10, 2018, nature(野口美由紀)
    • 【3】 ギニア湾海賊:ナイジェリア沖でばら積み船が襲撃される
      • 4月7日、ナイジェリアのブラッスの南南東約41マイルを航行中のばら積み船が、高速ボートに乗り銃で武装した海賊に襲撃、侵入された。ばら積み船の乗員は警報を発してシタデルに避難し、警報を受信したナイジェリア海軍の警備艇が臨場したため海賊は逃走した。逃走前に海賊はばら積み船内で発砲して船内施設に損傷を与えたほか、船内の現金などを奪って逃走している。
      • 原文 Apr. 11, 2018, WORLD MARITIME NEWS (武智敬司)
    • 【4】 イエメン内戦:サウジ主導連合軍、紅海沿岸の制圧を目指す
      • 4月2日、ロシア国防省はバレンツ海で北方艦隊のミサイル巡洋艦・対潜水艦艦艇・掃海艇・多目的戦略原子力潜水艦・対潜哨戒機等が参加して、約1週間にわたって、対潜水艦演習を含む様々な50の演習を実施したと発表した。
      • 原文 Apr. 2, 2018, 露国防省(長谷部正道)
    • 【5】 ロッテルダム港:周辺国と共同でCO2削減を提案
      • ロッテルダム港湾局は4月、同市で開催されたクリーンエネルギー移行サミット2018において、大幅なCO2の排出削減を実現するため、北部西欧諸国と連合を形成し、共通炭素税を導入するよう蘭政府に要請した。ロッテルダム・ムールデイク港湾区域では、年間のCO2排出量を2030年までに1990年比49%減、2050年には95%減という目標が掲げられており、港湾局はこの目標を達成するには徹底的な変革が必要と考えている。炭素価格を相当高くすることで、クリーン技術への新たな投資の刺激になることが期待でき、さらに周辺諸国とともに規制を導入することにより、産業界に公平な競争環境を保証できると見ている。また、今回のサミットでは、環境にやさしい海上輸送を促進するため、低炭素あるいはゼロカーボン燃料の使用を試みる船主と用船者への支援として、計500万ユーロを投入することも港湾局から発表された。
      • 原文 Apr. 11, 2018, ロッテルダム港湾局(野口美由紀)
    • 【6】 メタンガスを測定する衛星開発が始まる
      • 米環境保護団体「環境防衛基金(Environmental Defense Fund : EDF)」はTED Talkで、温室効果の高いメタンガスの排出を計測するための新たな衛星「MethaneSAT」の開発計画を発表した。メタンガスは大規模機械化農業から排出されるほか、石油・ガス産業からも多く排出され、EDFは年間7500万トンが石油・ガス産業から排出されていると推測する。しかし、政府が発表する公式のメタンガス排出量は過少に見積もられていると主張し、実際は危険なほど高いレベルであると独自に行った調査で明らかにした。計画されている衛星観測が始まれば、正確な排出量を把握することが可能になるという。メタンガスは温暖化だけでなく大気汚染の原因にもなっており、EUではすべての排出源において排出削減を目指すための戦略策定に向け最近動き始めたところである。
      • 原文 Apr. 12, 2018, META(野口美由紀)
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