2018/4/3 LROニュース(5)

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  • 2018.04.04 UP
    2018/4/3 LROニュース(5)
    • 【1】 北朝鮮制裁:海事関連の制裁の概要
      • 現在の対北朝鮮制裁のうち、海事関連の事項の概要は以下のとおりとなっている。①米国による制裁として、〇北朝鮮政府あるいは北朝鮮企業とのあらゆる取引の禁止 〇ほぼ全ての商品、サービス、技術について北朝鮮との直接/間接の貿易の禁止 〇過去180日以内に北朝鮮に入港した船舶、過去180日以内に北朝鮮に入港した船舶との瀬取り(STS)に関与した船舶の米国への入港禁止 ・北朝鮮船籍の取得、あらゆる北朝鮮籍船舶の保有、賃借、運航、保険付保の禁止 ②国連による制裁として、〇北朝鮮籍または北朝鮮が保有、賃借、運航する全ての船舶の所有、賃借、運航、傭船、船級の付与等、保険(再保険)の付保の禁止 〇禁輸品の輸送に関与したと国連加盟国が認める相当の理由がある船舶に対する保険(再保険)の付保の禁止 〇禁輸品の輸送の疑いがある北朝鮮籍船舶に対する燃料等の補給の禁止 〇北朝鮮籍船舶とのあらゆる物品の瀬取りの禁止 〇国連安保理によって指定された者が所有、支配、運航すると認める相当の情報がある船舶の入港の禁止 ③国連が北朝鮮からの輸入を禁じている物品;石炭、繊維、海産物、鉄及び鉄鉱石、鉛及び鉛鉱石、銅、ニッケル、亜鉛、金、銀、チタン鉱石、レアアース、バナジウム鉱石、彫像、通常兵器、食品及び農産品、機械類、電機部品、マグネシアやマグネサイトを含む土類、木材、漁業権 ④国連が北朝鮮への輸出を禁じる物品;年間50万バレルを超える石油精製品、年間400万バレルを超える原油、航空燃料(北朝鮮から帰還するためのものを除く。)、ロケット燃料、コンデンセート油及び液化天然ガス、産業機械、輸送機器、鉄、鋼その他金属、通常兵器、弾道ミサイル、大量破壊兵器、贅沢品
      • 原文 Mar. 03, 2018 SAFETY4SEA (武智敬司)
    • 【2】 2月の北極海の海氷面積が史上最低を記録
      • 独のアルフレッドウェゲナー極地海洋研究所の発表によれば、2月の北極海の気温が平年より10度以上高く0度まで上昇したため、海氷面積が観測史上最低を記録した。2月の後半、ベルリンでは氷点下10度まで気温が下降したのにもかかわらず、北部グリーンランドでは6度まで上昇するという異常気象だった。この結果、2月の海氷面積は13.95㎢となり、夏季の海氷面積が最低となった2007年と2012年の2月における海氷面積と比べても低い実績となった。最も影響を受けたベーリング海では、わずか2週間で海氷の半分が喪失するという状況となった。
      • 原文 Mar. 5, 2018, High North News (長谷部正道)
    • 【3】 商業的に見た自律運航船の実現可能性
      • (論説)自律運航船の経済的なメリットは燃料消費及び船員費削減による船舶運航コストの削減である。燃料消費の削減は主として船員の居住区域の削減に伴う船舶重量と空気抵抗の減少によってもたらされ、ある研究によれば、居住区域が無くなることで、燃費が6%、船舶の建造コストが5%削減されるとともに、居住区があった部分にも追加的に貨物を積載できるので運賃収入の増加も見込まれる。以上の経済的メリットは船舶が無人化され、船員居住区が全廃されることを前提としているが、無人化ではなくて何らかの人員が引き続き自律運航船に乗船するとなると上記経済的メリットは大幅に縮小する。一方で、無人化船の安全運航の確保の観点からは、有人船に比べて、例えば推進装置が1軸ではなく2軸になるなど、より信頼度が高いシステムが必要となり、これにより船価を約10%引き上るとされ、さらに燃料の面でも無人船には重油に比べて機関トラブルが発生しにくい、舶用ディーゼルや舶用ガスオイルといった既存の燃料より割高な燃料を使用する必要があり、以上の要素を総合すると、自律運航船により船舶の運航コストが必ず安くなるとは言えないので、平均で25年使用できる既存船を廃船にしてまで、高い投資をして自律運航船を建造する経済的なインセンティブは低く、帆船から蒸気船に移行するのに約50年間かかったように、既存船の自律運航化は一気に進むことはなく、既存船の代替サイクルに従い、一定の時間をかけながら順次進行するものと考えられる。
      • 原文 Mar. 6, Seatrade Maritime News (長谷部正道)
    • 【4】 海運業界におけるブロックチェーンの効用と課題
      • (論説)ブロックチェーンの導入により、サプライチェーンの全ての参加者が安全かつ即時に必要な書類を提示し共有することにより、コンテナ1個当たり最大300ドルのコストを削減できるうえに、情報を盗まれ失くすリスクを削減することができる。またブロックチェーンを活用することにより、従来のように単独で電子船荷証券を使用するのに比べて、電子船荷証券の信頼性を格段に向上させることができる。伝統的に非常に煩瑣な手続きや膨大な書類を必要とする海事保険業界にとってもブロックチェーンの導入により、書類作成の手間や、契約の時間や係争を大幅に削減することが期待される。具体的には保険料金の請求と徴収の迅速化、被保険者のこれまでの保険金請求実績の透明化、より正確なリスク管理、法令順守の改善が期待できる。しかし、複雑な保険金請求事案については、依然として熟練した人間の判断が必要であるし、ブロックチェーン全体の安全性はチェーンの中で最も脆弱性の高いところ、つまりブロックチェーンではカバーしきれない従来型の物理的な物流とブロックチェーン物流が接するところの脆弱性に依存するというか課題が残っている。
      • 原文 Mar. 5, Seatrade Maritime News (長谷部正道)
    • 【5】 砕氷船伴走なしの航行を支援するため気象情報の提供を強化
      • 北極海北航路を航行する船舶が増える一方で、伴走を行う砕氷船の数は限られており、砕氷船の伴走なしで船舶が航行するのを支援するため、ロシア気象庁(Roshydromet)は船社と協力して、個々の船舶に対して、海氷や気象の情報を提供する体制を強化する。ノリリスクのニッケル事業やヤマルLNG事業に従事する船舶に対しては既にこのような個別の気象情報サービスが与えられている。ロシア天然資源省はこれらの資源輸送に従事する関係者から聞き取り調査を行ったが、関係者は気象情報の改善に加えて、衛星や海上ブイによる観測体制の強化や、気象観測所のネットワークの強化を要望している。
      • 原文 Mar. 5, 2018, The Barents Observer (長谷部正道)
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