2018/12/25LROニュース(6)

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  • 2018.12.26 UP
    2018/12/25LROニュース(6)
    • 【1】 COP24:タラノア対話、内政不安で主導権を握れないEU主要国
      • 【1】COP24において、パリ協定のルールブックづくりと並び重要なタラノア対話は、世界の気温上昇を2℃より十分低く抑えるために、各国がお互いの取組を共有し、更なる目標強化に向け1年かけて実施してきた対話の集大成となる。しかし、これまで気候変動対策で先導的役割を果たしてきたEUは、主要加盟国の内政不安により十分な準備ができずに臨む事態となっている。現在、英国はEU離脱問題で混迷が続いており、フランスはマクロン政権に抗議する「黄色いベスト」デモによる騒動が収拾しておらず、ドイツでも与党新党首誕生で国内政治が落ち着かない状況である。EUはすでにパリ合意の実現に向けた「パリ行動誓約」以上の目標を掲げ、今年採択された新法では2030年までのGHG排出削減目標を1990年比40%から45%に高めているが、主要国の内政不安は、本対話での更なる取組強化に向けたEUの政治的な機運醸成を妨げるものであり、事実、加盟国の議員からは議論の焦点をタラノア対話からルールブックづくりにそらそうとしているEUの交渉担当者の態度に非難の声が上がっている。
      • 原文 Dec. 11, 2018, EURACTIV(野口美由紀)
    • 【2】 FEPORT:欧州委が全政策を通じて港湾関係事業を公平に取り扱うことを要求
      • 【2】欧州港湾・ターミナル民間事業者連合(Federation of European Private Port Companies and Terminals: FEPORT)は、11月28日、総会を開催し、国際交通フォーラム(International Transport Forum: ITF)が先日発表した船社のアライアンスが港湾関係事業者に及ぼす影響に関する報告書などについて議論を行い、欧州委員会に対して以下のような要望を表明した。①(物流チェーンにおいて)すべての業態が(平等に)重要であるという認識を前提に、政策を立案し実施すること。②縦割りを排除し、業界が新規事業を創出し、新規事業に投資することを阻害しないような総合的な政策を慎重に立案すること。③物流産業に影響を及ぼす交通政策・貿易政策・競争政策の間の調整を行うこと。④以上の異なる政策の間で一貫して、(物流事業の)公平取り扱いと競争条件の共通化を図ること。
      • 原文 Nov. 28, 2018, FEPORT (長谷部正道)
    • 【3】 米国:環境保護庁の諮問委員会委員が総入れ替えで広がる波紋
      • 【3】米環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)は、大気汚染規制を5年ごとに見直し、必要に応じて改正することになっており、そのための大気浄化科学諮問委員会(Clean Air Science Advisory Committee:CASAC)が12月12~13日に開催される。これまであまり注目されることのなかったCASACだが、今回、トランプ政権が7名の委員全員を入れ替えた他、粒子状物質に関してCASACに科学的助言を行う補助パネルParticulate Matter Advisory Panelも解散したことで波紋が広がっている。政権側はCASACの業務の効率化を目指したものだと述べているが、批判者は、入れ替えの大部分はEPAの決定に対する外部専門家の意見を抑え込み、政権側が既存の大気汚染基準の緩和と規制強化の阻止を可能にするためだと考えている。また、EPAの諮問委員会の委員選定基準が、地理的多様性を基本とし、州や地方機関の委員も含めるべきと変更されたことについて、ノースカロライナ州立大学の研究者は、これは必ずしも最適な科学者を見つけることとは一致せず、科学委員会に関しては、本来地理的な多様性ではなく、最先端の研究を行っている専門家かどうかが重要だと指摘する。
      • 原文 Dec. 11, 2018, Sciencemag(野口美由紀)
    • 【4】 大気汚染戦略の策定にAI技術導入で能率が飛躍的に向上する可能性
      • 【4】欧州では、都市で暮らす多くの人々が大気汚染にさらされており、毎年、PM2.5によりEU全体で34万人近くの人々の死期が早まっているとされる。このほど、欧州委員会は、都市の大気汚染防止戦略の策定過程でAI技術を活用することにより、効率が格段に向上することを示した研究結果を紹介しているところ、その概要は以下のとおり。①今回、研究者が開発したAIモデルを、高濃度の大気汚染が問題となっているポルトガルの第二の都市ポルトにおける3種類の大気汚染物質排出削減戦略(従来型の家庭用暖炉の半数をより効率的なものに転換・フィルター装置などのクリーン技術を地元企業に導入・使用年数が10年以上のディーゼル車の走行禁止)に適用し、その効果を試験した。②その結果、排出源・大気中濃度・健康影響の複雑な関係を素早く捉え、各戦略とも30秒以内に濃度マップの作成、健康被害による経済的コストの予測、実施コストの算定が行われ、暖炉の転換が大気改善に最も効果的であることが示された。③さらに、各戦略の社会的受容性・戦略導入による健康被害の防止で回避され得る経済的コスト・実施コストの3基準に基づき評価も行ったところ、総合評価においてもやはり暖炉の転換が最高スコアであることが示された。複雑な評価を即座に行うこともさることながら、これまで評価基準としてほとんど考慮されることのなかった社会的受容性が取り入れられている点も画期的と言え、本AI技術は政策決定者にとって大いに役立つものである。
      • 原文 Dec. 4, 2018, 欧州委員会(野口美由紀)
    • 【5】 カナダが北極海に新たに広大な海洋保護区を設定へ
      • 【5】カナダ連邦政府と先住民のイヌイットのグループは、先住民の生活を保護するために、カナダ領の北極海に広大な海洋保護区(Maritime Protected Area: MPA)を設定することで12月4日合意した。対象となる海域は、Tallurutiup Imanga国立海洋保全海域と呼ばれるバフィン島の北方の10万㎢を超す海域で、漁業資源が豊富でカナダ北方海域では最も生産性の高い海域の一つ。正式にMPAに指定されれば、カナダで最大のMPAになる。同海域には現在世界で生息する大部分のイッカクや多くのベルーガ・ホッキョククジラ・アザラシ・セイウチ・北極熊・海鳥が生息している。先住民のイヌイットは1960年代から同海域の保全を求めて戦いを続けており、2009年には石油ガス資源探査のための海底の地震波試験を阻止するため法廷闘争を行っている。今回の合意には、同海域の保全を監視する要員としてヌナブトの近隣の集落から現地住民を雇用することも含まれている。
      • 原文 Dec. 4, 2018, The Province (長谷部正道)
    • 【6】 ヤマルLNG:予定より1年早くフル生産体制に入る
      • 【6】12月11日、ヤマルLNG事業は、露首相参列の下、予定より1年早く第3LNG精製ラインが稼働し、年間1650万トンのフル生産体制を達成した。12月4日には、LNG積み出し回数100回の大台も超えている。事業主体のヤマルLNG会社は、ノヴァテクが50.1%、Totalが20%、中国石油天然気集団公司(CNPC)が20%、シルクロード基金が9.9%それぞれ出資している。ヤマルLNG事業はヤマル半島の南タンベイガス・コンデンセート田を供給源としており、原油換算46億バレルの推定埋蔵量を持つ世界最大のLNG事業である。現在、年間生産量90万トンのLNG生産設備を建設中で2020年初めに生産開始の予定。
      • 原文 Dec. 11, 2018, Total (長谷部正道)
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