2018/12/19LROニュース(6)

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  • 2018.12.20 UP
    2018/12/19LROニュース(6)
    • 【1】米海運法の改正でFMCのアライアンスに対する監視権限が強化
      • 【1】12月4日、トランプ大統領は連邦海事委員会(Federal Maritime Commission: FMC)権限法2017に署名した。この結果、米国海事法も1998年ぶりの実質改正、1984年ぶりの大幅改正となった。改正の主たる点としては、海運会社の統合に伴い登場した海運会社のアライアンスが有する契約上の優越的な立場から、米国内の港湾ターミナル管理会社等の港湾物流事業者や海運会社に製品やサービスを提供する事業者を保護することにある。具体的には、米国内の港湾ターミナルでアライアンスメンバーの船社に対し①船舶の離着岸や船舶に給油を行う事業者②港湾荷役事業者③船舶の運航に伴って必要となるブイの設置・除去・交換に関する事業者④曳船事業者がアライアンスから受ける競争上の影響を、FMCが毎年分析することを求めている。さらに船社が独占禁止法や海運法に違反するようなやり方で、上記事業者と交渉を行うことも禁止している。
      • 原文 Dec. 5, 2018, Holland & Knight (長谷部正道)
    • 【2】COP24:1.5℃特別報告書を「歓迎」することに、米国など4ヵ国が反対
      • 【2】パリ協定の実施指針の採択を目指し開催されたCOP24で、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が10月に発表した1.5℃特別報告書の扱いをめぐり、米・サウジアラビア・露・クウェートの反対により、「歓迎(welcome)」との文言で合意することができなかった。本報告書は、現状の取組は1.5℃目標達成に向けたレールから完全に外れており、世界の気温は今世紀中に3℃上昇する方向に向かっていると指摘し、目標を達成するためには社会のあらゆる側面で迅速かつ広範囲にわたり前例のない規模での変化が必要と警告しており、発表後、即座に世界中の政治家から評価された。しかし、公表の際、サウジアラビアは結論の記載内容を限定するよう最後の最後まで抵抗し、最終的には引き下がったものの、今回の会合で再び反対を主張してきた。国連の規則上、採択には全会一致が必要で、最終的に「歓迎」から「留意(note)」との文言に改められたため、多くの国や科学者、活動家らが今回の結果に怒りと失望をあらわにした。
      • 原文 Dec. 8, 2018, BBC(野口美由紀)
    • 【3】COP24:中・印・サウジが国別削減目標の統一的な目標期間の先延ばしを提案
      • 【3】パリ協定では、全ての国に定期的な国別削減目標(Nationally Determined Contributions : NDCs)の提出を求め、さらに、各国がお互いを比較し、取組を一層強化できるよう全ての国で統一した目標期間を持つこととしている。COP24ではこの目標期間についても議論されたが、中・印・サウジアラビアを含む同志途上国(like-minded developing countries : LMDC)は、開始年を2041年とすることを提案した。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の1.5℃特別報告書では、気候変動による深刻な影響を回避するには政府による前例のない行動が唯一の方法だと警告しており、LMDCによる今回の提案は気候変動対策の取組を大きく後退させるとの心配の声が上がっている。また、LMDCの提案に対し、後発開発途上国グループは開始年を2031年とすることを提案し、通常、気候変動問題に関して野心的な取組を主張するEUは、この件について正式な立場を示しておらず、交渉を静観している状況である。
      • 原文 Dec. 7, 2018, Climate Change News(野口美由紀)
    • 【4】サバ州沖でタグボートが襲撃されるも撃退に成功
      • 【4】現地報道によれば、12月5日夕方、マレーシアのサバ州沖で武装した4人の海賊が高速ボートで航行中のタグボートに接近、銃撃ののちタグボートに侵入したが、タグボート乗員が信号弾約10発を海賊に発射して応戦し、海賊を撃退した。この襲撃により、タグボートの船長が左太ももに銃弾を受け負傷している。この海賊の詳細については不明であるが、この海域ではテロ組織アブ・サヤフに関係するグループによるハイジャックや誘拐が多く発生している。本件の捜査の過程で、現地警察はエンジンが掛ったまま無人で漂流している漁船を別途発見したが、この漁船の乗員が誘拐されたかどうかは明らかでない。また同日、アブ・サヤフは9月にサバ州沖で誘拐したインドネシア人漁民1名を解放した。
      • 原文 Dec. 7, 2018, The Maritime Executive(武智敬司)
    • 【5】Climate Transparency:G20の低炭素経済に向けた取組評価報告書
      • 【5】11月14日、研究機関とNGOによる国際パートナーシップ「Climate Transparency」が、世界主要20ヵ国(G20)の低炭素経済への取組状況に関する評価報告書「G20 Brown to Green Report 2018」を公表したところ、その概要は以下のとおり。①パリ目標を達成するためには、G20全体で2030年までにGHGの排出量をおおよそ半減させる必要があるが、現在G20の中で、それに応じた国別削減目標(Nationally Determined Contributions : NDCs)を設定している国はない。②G20のうち15ヵ国は、エネルギー関連のCO2排出量が2017年に再び増加に転じている。G20のエネルギー供給の82%は、いまだ化石燃料由来である。③G20のうち、一部の国は発電部門と交通部門の対策が特に遅れている。発電部門におけるCO2排出量は、南ア・豪・インドネシアが最も多く、石炭を段階的に廃止する具体策が不十分である。また、交通部門における一人当たりのCO2排出量は米・加・豪が最多で、米・加は燃費基準が不十分、豪は基準がない状況である。④2016年、G20諸国は化石燃料に1470憶米ドルの補助金を支出しており、炭素の価格付けによる公的歳入が化石燃料への補助金額を上回ったのは加と仏だけである。⑤G20の中には、低炭素化への移行により悪影響を受ける人々に対して公正な対応を行うため、計画の策定や補助金の支出等を検討し始めている国もあるが、印・日・英などでは対話や対策が全く取られていない。
      • 原文 Nov. 14, 2018, Climate Transparency(野口美由紀)
    • 【6】独与党が海上風力発電による目標発電量を20GWに引き上げる法案を作成
      • 【6】独与党の独キリスト教民主同盟(CDU)・バイエルンキリスト教社会同盟(CSU)・独社会民主党(SPD)は、連邦海事・水路庁(Federal Maritime and Hydrographic Agency: FMHA)に対し、海上風力発電による2030年時点での目標発電量を15GWから20GWに引き上げる計画を作成することを求める法案を作成した。同目標の引き上げは、連邦海上風力発電協会(BWO)や北部の州政府にとって長年の悲願だった。BWOは15GWの発電目標が設定されたころの発電コストは現在に比べてはるかに高く、低下した現在の発電コストに基づき目標が見直されるべきであるとしている。独の連立政権は、10月末までに海上風力発電のための新たな入札を行う予定であったが、連立与党の間で陸上風力発電と太陽光発電を優先することが合意され、11月に海上風力発電の新規入札を行わないことが発表されていた。
      • 原文 Dec. 4, 2018, Offshore Wind (長谷部正道)
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