2018/11/27LROニュース(6)

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  • 2018.11.28 UP
    2018/11/27LROニュース(6)
    • 【1】 主要コンテナ船社が海運分野のデジタル化の整合性をとるための組織を結成
      • 【1】マースク・CMA CGM・Hapag-Lloyd・MSC・ONEの大手コンテナ5社は、海運業界のデジタル化・標準化・相互運用性の向上を目指して新たに中立的で非営利の組織を創設すると発表した。5社により既存の全てのアライアンスをカバーしており、参加を希望するコンテナ会社があれば自由に参加することができる。各国の当局の承認を得たうえで、2019年の早い時期に運営をはじめ、海運業界全体の統合されたITインフラの創設に向けた一里塚とする。すべての海運会社が共通の標準的なITを採用すれば荷主等の関係者にとっても大きな便益となる。新組織は共通のデジタルプラットフォームの開発・運営を目指すのではなく、各プラットフォームの標準化を通じて、プラットフォーム間の相互運用性を確保することを目的とする。
      • 原文 Nov. 15, 2018, The Load Star(長谷部正道)
    • 【2】 欧州議会:2030年までに発電量の32%を再生可能エネルギーにする目標を承認
      • 【2】欧州議会は「2016年全欧州におけるクリーンエネルギー一括法案」の一環として、2030年までに欧州内の発電量の32%を再生可能エネルギーにするという目標を承認した。また2030年までにエネルギー効率を32.5%向上させるという目標も併せて承認された。両目標は、実施状況を見て、2023年までに再検証される。また長期的なGHG削減を実現し、投資家の長期的な予見可能性を高め、EUと加盟国がパリ協定の目標達成のために連携していくことを確保するため、エネルギー連合(Energy Union)の確固たる運営システムを確立することも承認された。この全体目標に沿う形で各加盟国は2021年から2030年までの期間に対応した国家エネルギー・気候変動計画を準備することが求められる。議会の承認を受けて、数週間内に大臣レベル理事会で法案の最終承認がなされ、官報掲載3日後に、新法が発効する。この結果、2030年までに1990年実績比で、当初予想の40%よりさらに厳しい45%のGHGの削減がEU全体で実施されることになる。
      • 原文 Nov. 14, 2018, Offshore Wind Biz (長谷部正道)
    • 【3】 日本がWTO規則に基づき韓国と正式な2国間協議の開始を要請
      • 【3】11月13日、日本がWTOの紛争解決手続きに基づき、韓国政府の造船業界に対する助成・融資・債務保証・保険と金融措置がWTOの関税及び貿易に関する一般協定(GATT)の補助金及び相殺措置に関する協定に反するとして、WTOの紛争解決手続きに基づく、正式な二国間協議の開始を申し入れたと、WTO加盟国に回章された。具体的な違反措置として①造船事業者が営業を継続し、市場価格より安い価格で受注することができるように、直接支援する「製造者に対する支援」②需要が低迷している期間に、韓国造船業界の売り上げを確保するための「販売支援」③韓国の船社が、韓国の造船所から新造船を調達するのを支援するために設立された韓国国営の「韓国海洋事業会社(Korea Ocean Business Corporation: KOBC)」が韓国の海運会社が200隻の新造船を新たに発注するために44億ドルの予算を計上していることを挙げ、この結果、市場の船価が引き下げられ、日本の造船所の売り上げが落ち、国際市場から韓国製でない船舶が締め出されて、日本の造船業界が大きな損害を受けたと主張している。
      • 原文 Nov. 13, 2018, The Maritime Executive (長谷部正道)
    • 【4】 露運輸省が北極海北航路の運航要件の大幅緩和を提案
      • 【4】現在、北極海北航路を冬季に運航するためには、氷海クラス7以上の船舶の航行しか許可されていないが、ヤマルLNG事業を運営するノヴァテクは順調に輸出量が伸びているLNGの輸送に、高価なハイスペックの氷海クラス7以上のタンカーだけでは足りずに、今年の夏から秋にかけては多くの低い氷海クラスのタンカーを動員していた。こうした現状を踏まえ、ロシア運輸省は冬季の北極海北航路においても砕氷船の伴走という条件付きで、氷海クラス4または5以上の船舶の運航を可能とする安全基準の大幅緩和案を提案し、承認されれば2019年3月から新たに緩和された安全基準が適用されることとなる。現在の厳しい基準により過去10年以上にわたって、北極海北航路における船舶の安全運航が担保されてきたのであり、露政府が安全運航の担保や環境汚染の可能性に目をつむって、短期的な経済的な事情を優先して大幅な規制緩和を行うことに対しては露国外から多くの懸念が表明されている。
      • 原文 Nov. 12, 2018, High North News(長谷部正道)
    • 【5】 Transparency International: IMO改革のためのWGの強化を要求
      • 【5】Transparency International(TI)は7月にIMOのガバナンスについて、業界や特定の国が意思決定に強く関与していること、各国代表の行動・発言が公表されていないため、各国の国民が自国の代表が真に国民のために働いているのか業界益を保護しているだけなのか判断できないことなどの改善すべき問題点を指摘していた。こうした指摘を踏まえ、IMOはガバナンスを改善するための作業部会を設置した。しかし、英・米・パナマ・マーシャル諸島等の6か国はIMOの外部からの圧力が高まることを理由に、さらなる情報の公開に反対する文書を共同でIMOに提案した。11月19日から開催されるIMO理事会では作業部会に授権する事項を決定する予定だが、外部の第3者が公共的な視点からIMOのガバナンスを監視し、ガバナンスに参加できるよう、理事会は作業部会に十分な権限を与えるべきであるとTIは11月15日付プレスリリースで表明した。
      • 原文 Nov. 15, 2018, Transparency International (長谷部正道)
    • 【6】 気候変動政策の促進を目的に急増する気候変動関連訴訟
      • 【6】気候変動に関する国内外の取組が増え、気候変動関連リスクに対する危機感や認識が高まるにつれ、気候変動訴訟という新たな集団訴訟が増えている。気候変動訴訟には、政府等の公的機関に対して憲法や行政法上の規定を根拠に人権の擁護を求める行政訴訟と不法行為法・詐欺防止法・都市計画法・会社法などに基づく民事訴訟の2つのタイプがあり、これまで起こされた訴訟は世界25ヵ国で約1000件に上る。集団訴訟を提起する主な動機としては、①気候変動の結果対応することを余儀なくされた適応策(例えば、気候温暖化に伴って海面が上昇して、海岸沿いの家屋が移転を余儀なくされた場合)のコストの補償②気候変動関連の法令・政策やその適用の当否を争う③GHG排出など気候変動を今後加速する恐れがある施策・事業の事前防止などがある。このような法的措置を講じなければ政府や企業に後回しにされやすい気候変動関連の約束を達成させるため、集団訴訟を起こすという新たなパラダイムシフトが起きている。情報公開に前向きな判例が蓄積することによって、情報公開に関する政策が変更され、政府や企業が保有する気候変動を促進する可能性のある情報が公表される結果、気候関連訴訟はさらに増える可能性があるので、企業はこうしたシナリオに十分対応できるような事前準備を進める必要がある。
      • 原文 Nov. 13, 2018, White&Case(野口美由紀)
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