2018/11/20 LROニュース(6)

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  • 2018.11.21 UP
    2018/11/20 LROニュース(6)
    • 【1】中国の交通と観光の実態(欧州議会交通・観光委員会向けブリーフ資料)
      • 【1】欧州議会交通観光委員会は10月30日から11月2日にかけて、中国に視察旅行を行ったが、その参考資料として作成された表記資料を入手したところ海事部分の概要は以下のとおり。①中国に登録されている船舶は5206隻(1億6540万dwt)で、過半数はばら積み船だが、独に次いで全世界2位(世界シェア9.3%)のコンテナ船を保有している。(2016年実績)②造船業は韓国(世界シェア38%)に次いで、世界第2位(同33%)(2016年実績)③世界の10大コンテナ港(teuベース)のうち7港が中国に存在。中国の港湾のコンテナ取扱量は世界のトップ40港湾の合計取扱量の約半分に匹敵。(2016年実績)中でも上海港は同年3700万teuと世界で最大量のコンテナを取り扱ったが、同港の1999年における取扱量はわずかに421万teuに過ぎなかった。④国内の5800の河川を利用した水運も発達しており、63億8000万トンの貨物を輸送し、国内全体の貨物輸送に占めるシェアは52%と過半数を超えている。(2016年実績)
      • 原文 Oct. 15, 2018, 欧州議会(長谷部正道)
    • 【2】海事ブロックチェーンの課題
      • 【2】(論説)マースクとIBMが2018年1月に始めたデジタルサプライチェーンのTradeLensは疑似公共的なブロックチェーンとしてすそ野を広げ、現在では90の企業が参加しており、港湾における船舶の活動に関する情報から、請求書や船荷証券に至るまであらゆる情報を記録している。TradeLensは海運業界においてはブロックチェーンの先駆けとなったが、最近ではAPL/K&NとAccentureの連合など様々な連合が様々なブロックチェーンを独自に立ち上げている。しかし、ブロックチェーン技術の本来のコンセプトは非集権化され透明化された単一のデジタルインフラを作成することであったはずだが、TradeLensが疑似公共的なプラットフォームを目指して多くの海運会社等の参加を求めても、マースクが依然として所有しているため、多くの企業が参加する公共的なプラットフォームになるのは難しいのが現状である。したがって、異なるブロックチェーン同士がコミュニケーションが取れるようにするクロスチェーンの技術開発が、BlocknetやCosmosによって開発が進められている。
      • 原文 Nov. 9, 2018, gCaptain (長谷部正道)
    • 【3】PNGでのAPEC海上警備を米国が支援
      • 【3】11月12日からパプアニューギニア(PNG)で開催されるAPEC首脳会合において、USCGがポートモレスビー港の警備を行うことで両国が合意し、USCGの部隊がPNGに派遣されている。派遣されているのは複数の小型ボートと約100名の部隊で、港湾警備や水際警備、テロ対策をPNG警察当局や各国治安部隊と協力して実施する。ポートモレスビーではギャングの抗争が長く続いており、世界で最も危険な都市の一つに数えられている。ポートモレスビーでの海上警備はUSCGの西太平洋における他国との共同任務の一つであり、この部隊は海軍艦艇を使って太平洋諸国のEEZの警備や違法操業取締りを支援するオセアニア海上警備イニシアチブにも従事している。
      • 原文 Nov. 9, 2018, The Maritime Executive(武智敬司)
    • 【4】ギニア湾でLNGタンカーが海賊の襲撃を受けるも回避
      • 【4】バミューダ諸島海事港湾局によれば、11月6日午前2時25分頃、バミューダRCCがLNGタンカーからの警報を受信した。LNGタンカーはナイジェリア近海のギニア湾で海賊に襲われ銃撃を受けたが、回避行動を取ったため海賊は襲撃をあきらめた。LNGタンカーに負傷者はない。ナイジェリア海軍が海賊の追跡のため派遣され、LNGタンカーは護衛されて無事ボニー港に入港している。
      • 原文 Nov. 9, 2018, LNG WORLD NEWS(武智敬司)
    • 【5】ITF:海運のカーボンニュートラル実現に向けたブリーフ資料
      • 【5】11月12日、OECDの国際交通フォーラム(International Transport Forum: ITF)が、海運のカーボンニュートラルを実現する方策についてブリーフ資料を発表したところ、その概要は以下のとおり。①抜本的な対策を講じなければ、国際海運からのCO2排出量は2050年までに最大2.5倍増加する可能性がある。②しかし、運航対策、技術革新、代替燃料への転換の3つを全て実行し、既知の技術を最大限活用すれば、2035年までに海運の脱炭素化をほぼ達成することも可能である。中でも代替燃料の利用は大幅なCO2排出削減を可能とするが、現在は化石燃料の方が低炭素な燃料や技術より安価なため、大きな障壁となっている。③そのため、IMOで現在主に議論されている船舶設計や運航効率の改善策と並行し、船舶燃料中の炭素集約度を逓減させるための低炭素燃料基準(low-carbon fuel standard)や炭素の価格付けの導入など代替燃料への移行を加速させる効果的なメカニズムも追求する必要がある。
      • 原文 Nov. 12, 2018, ITF(野口美由紀)
    • 【6】ミヤンマーと中国がチャオピュー港の建設枠組協定を締結
      • 【6】中国はインド洋のスリランカのハンバントータ港とアラビア海のパキスタンのグワダル港に続き、ベンガル湾に面するミヤンマーのチャウピューに大水深港を建設するためミヤンマー政府と2015年から交渉を続けてきたが、11月8日、ついに枠組み合意書に調印した。具体的には中国の国営企業集団のCiticグループが7割、チャウピュー経済特区管理員会が3割、それぞれ総事業費を負担し、港湾の建設と運営を行う共同事業体を設立し、第1期工事は、13億ドルを投じて、2つのバースを建設する。中国側は当初総額70億ドルの事業を受注していたが、事業規模が大きすぎるのではないかという懸念から規模縮小の交渉が続けられていた。今回の枠組み協定の締結は、親中軍事政権からアウンサンスー・チーが政権を奪取して以来最大の中国主導の事業で、一帯一路政策を大きく一歩前に進めることになる。
      • 原文 Nov. 9, 2018, The Times of India (長谷部正道)
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