2018/11/2 LROニュース(6)

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  • 2018.11.05 UP
    2018/11/2 LROニュース(6)
    • 【1】 岸壁の空き状況に応じて船舶の運航速度を調整することにより燃費とCO2排出を削減
      • ロッテルダム港湾庁とオランダ応用科学研究機構(Netherlands Organisation for applied scientific research TNO)が最近委託した調査報告書によれば、入港してくる船舶に対し、到着12時間前に使用予定の岸壁がいつ空くか正確な時間情報を提供ができれば、正確な到着予定時刻に対応して船舶が運航速度を5%程度減速することが可能となり、燃料消費量とCO2排出量を削減できることが明らかになった。この調査結果は、10月15日からIMOで開催された「船舶から排出されるGHG削減のための中間作業部会」にも提出されたが、世界海事エネルギー効率化パートナーシップ(Global Maritime Energy Efficiency Partnership: GloMEEP)の専門家等から、「岸壁使用可能時刻の正確な告知によって削減できるGHGは排出量全体の4%と割合的には見ればわずかな比率であるが、GHG削減のために直ちに取り組める対策として有意義であるとともに、船社のコスト削減も併せて図れる点で受け入れられやすい対策である。」と評価された。
      • 原文 Oct. 18, 2018, ロッテルダム港(野口美由紀)
    • 【2】 バルチラがシンガポールに海事デジタル化技術加速センターを開設
      • シンガポール海事港湾庁(MPA)とバルチラは、2018年4月に自律性の高いインテリジェント船舶に関する技術開発、船舶と港湾間の情報の交換を円滑化するスマート技術開発、サイバー攻撃防御技術開発、ベンチャー企業に対するデジタル化の支援等について協力していくことで合意したが、10月16日、これらの技術開発等に対応するための加速化(acceleration)センターを開設した。同センターは最初の事業として、港湾タグボートの運航の安全性と効率性を高め、世界で最も混雑している港湾の管理者の作業量を減らすために、MPAとPSA Marineと共同で自律運航港湾タグボート(Intelli Tug)を開発する。自律運航船を実現するために、近距離広帯域レーダーやビデオ画像のリアルタイム解析等の技術を活用し、2019年に実際のタグボートを用いてシンガポール港で試験運行を行うことを目指す。
      • 原文 Oct. 16, 2018, Wartsila (長谷部正道)
    • 【3】 英国海事沿岸警備庁が検査手数料等を引き上げ
      • 英国海事沿岸警備庁(MCA)はMCAが行う検査等の手数料の引き上げについて、2016年からパブコメを行ってきたが、業界や利用者に対する引き上げの影響を軽減するため一部の手数料については段階的に引き上げることを条件に、11月13日より検査等の手数料を引き上げると10月22日に発表した。船舶検査手数料は、現在の1時間当たり94ポンドから2018年11月に120ポンド、2019年11月に147ポンドに2段階に分けて引き上げられる。船員の健康診断料は現在の80ポンドから、2018年11月に95ポンドに、2019年11月に105ポンドに、2020年に115ポンドに3段階に分けて引き上げられる。その他のすべての手数料は2018年の11月に一括して引き上げられる。
      • 原文 Oct. 22, 2018, MCA (長谷部正道)
    • 【4】 依然としてくすぶるIMO2020年規制の現実性に対する懸念
      • (論説)MEPC73では、パナマ・マーシャル諸島・リベリア・バハマの主要船舶登録国とICS以外のBIMCO・INTERTANKO・INTERCARGOの3海運業界団体が「経過期間(experience building phase)」や「現実的な履行検査(pragmatic enforcement approach)」の検討を求め、米トランプ政権も段階的な2020年規制の実施を求めたにもかかわらず、2020年からの厳格な実施により裨益するスクラバーを既に手当てした船主等によって結成されたClean Shipping Alliance 2020 (CSA2020)や石油業界や大手精製事業者の支援もあり、予定とおり2020年から厳格に規制強化が行われることとなった。一方で、既にIEAやOPECが予想しているとおり、一定割合の規制を遵守しない事業者が燃料油調達不能報告書(Fuel Oil Non-Availability Report: FONAR)制度を乱用する恐れなど懸念材料も残っている。2019年に入って石油価格が高騰し世界経済全体に悪影響が出れば、IMOの外から2020年規制の適用を延期することを求める動きが顕在化し、既存船に対するバラスト水管理条約の適用が土壇場で延期されたと同じような茶番劇が繰り返されれば、環境保護と商業・経済的な現実との均衡を図ることができないIMOの無能を世にさらすことになるかもしれない。
      • 原文 Oct. 23, 2018, Splash 247(野口美由紀)
    • 【5】 BOEMが加州沖合の連邦大陸棚における海上風力発電希望者の募集を開始
      • 米連邦海洋エネルギー管理局(Bureau of Ocean Energy Management: BOEM)は、2016年年1月と、2018年9月にそれぞれ1件のカリフォルニア州沖合の連邦管理海域における海上風力発電のためのリース申請を受けていたが、カリフォルニア州北部及び中心部にある連邦管理大陸棚(Outer Continental Shelf: OCS)上の85の完全ブロックと573の一部ブロックから構成される合計1073平方マイルのエリアについて、海洋風力発電開発の希望者を募り、当該海域における風力発電に関する情報等について公募する(Call for Nomination とCall for Information)を、10月19日発表した。公募に対する応募や情報・意見の提出は1月27日まで受け付けられる。
      • 原文 Oct. 19, 2018, Offshorewind.biz(長谷部正道)
    • 【6】 英海軍制服トップ、南シナ海での活動強化に言及
      • 英海軍の制服組トップにあたる第一海軍卿ジョーンズ大将は10月21日に掲載されたインタビューで、南シナ海で中国が実効支配する島々の付近での英海軍艦艇の航行が今後増える見込みを示した。9月に英海軍強襲揚陸艦が、中国が実効支配しベトナムや台湾も領有権を主張する西沙諸島の沿岸12海里以内を航行、これに対し中国国営メディア英語版は、良好な関係のもとブレクジット後の自由貿易協定締結を目指す中英の貿易関係を危険に晒すとして批判していた。英国が中国の警告を無視し、南シナ海での海軍の活動を継続するかどうか注目していく必要がある。
      • 原文 Oct. 22, 2018 ASIA TIMES(武智敬司)