2018/11/16 LROニュース(6)

NEWS


※LROニュースの内容については、有料メールニュースなど営利目的での転載はご遠慮頂くとともに、2次使用の際はLROニュースからの転載である旨を明示していただきますよう、お願いいたします。

トップページ > LROニュース > 2018/11/16 LROニュース(6)
  • 2018.11.19 UP
    2018/11/16 LROニュース(6)
    • 【1】 北極海の海氷消失、50%弱は自然の気候変動に起因
      • 11月5日、米ローレンス・リバモア国立研究所やカリフォルニア大学などの科学者が行った北極海の海氷消失に関する研究が、科学誌Nature Geoscienceに掲載されたところ、その概要は以下のとおり。①過去37年間にわたって観測された北極海の海氷消失の40~50%は、エルニーニョやラニーニャ現象など自然界の気候変動に起因している。②実際に観測された海氷の減少量は、主にGHG濃度のみを考慮した気候モデルの予測よりも大きく、このモデルに自然の変動要因を含めると海氷消失の予測結果と実際の観測結果はほぼ同じになった。③北極海で海氷が不規則に積み重なり山脈状になる氷脈化(ridging)が進むと、対流圏の下層付近の温暖化と湿潤効果が高まり、海氷の消失を加速させる。
      • 原文 Nov. 5, 2018, Phys.org(野口美由紀)
    • 【2】 英国:再生可能エネルギーの発電量が化石燃料による発電量を初めて上回る
      • 英国は、気候変動対策目標の達成に向けた取組として、再生可能エネルギーを増やし、2025年までに石炭火力発電所を閉鎖することを目指しているが、このほど英インペリアル・カレッジ・ロンドンが発表した報告によれば、風力や太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギーによる発電量は、今年英国で42GWに達し、化石燃料による発電量40.6GWを初めて上回った。英国ではこの5年で化石燃料による発電が3分の1減少し、再生可能エネルギー発電は3倍に増加している。特に今年は、660MWの発電量を誇る世界最大の洋上風力発電施設Walney Extensionの開所など複数の洋上風力発電プロジェクトが始動し、再生可能エネルギーの発電量が大きく増加した。現在、英国における主な再生可能エネルギー源は、風力発電が20GW、太陽光発電が13GW、バイオマス発電が3.2GWとなっている。英国政府は2050年までにGHG排出量を1990年比で80%削減する目標を掲げており、さらに現在、純排出量ゼロ達成の目標年次の設定に関し、気候変動専門家に諮問中である。
      • 原文 Nov. 6, 2018, Reuters(Julie Harper)
    • 【3】 Wilhelmsenが自律運航船の安全管理システムの開発についてDNV GL等と連携
      • Wilhelmsen Ship Management (WSM)は、自律運航船のための安全管理システム(Safety Management System: SMS)を開発し、自律運航船を支援する陸上運航管理センターに必要とされる機能を特定していくために、DNV GL、ノルウェー海事庁(NMA)、University of South-Eastern Norway(USN)と戦略的な協定を11月6日締結したと発表した。開発はノルウェーのLysakerにある同社の管理センターが主導する。WSMは2019年末までに実用可能なSMSを開発し、政府から承認を受けることを目標としている。
      • 原文 Nov. 6, 2018, Wilhelmsen (長谷部正道)
    • 【4】 北極圏における米空母打撃群の運用
      • 北極海などでNATOが実施した大規模演習であるTrident Junctureには米海軍の空母トルーマンを中心とした空母打撃群が参加したが、気象の厳しい極圏での空母打撃群の運用について司令官は、空母に比べて小型の随伴艦は堪航性に劣ることに注意するとともに、更に補給艦はそれ以上に劣ることから、補給の機会が限られることに注意しなければならないとしている。また、トルーマンの艦長は、極寒条件で1日に12時間以上も艦載機の離発着に従事する甲板員など乗員の疲労への考慮や、潤滑油など寒冷地に適した備品の調達など事前の準備計画の必要性を指摘しつつも、ニミッツ級空母はそのような環境での運用を前提に設計されており、80年代中後半や90年代には米空母は定期的に北極圏で運用されていたとして、結局のところ空母の運用は空母の運用に過ぎず、過酷な気象条件での運用習熟度の再獲得が重要であるとしている。
      • 原文 Nov. 6, 2018, USNI(武智敬司)
    • 【5】 ReCAAP週間レポート(10月30日-11月5日)
      • 10月30日から11月5日の間にReCAAP ISCに報告されたアジアの海賊及び武装強盗事件は4件、アジア域外の事件は1件であった。①10月24日午後10時頃、フィリピンのバタンガスで着桟中のLPGタンカーに賊1名が侵入し、消火ホースカップリングと消火ノズルを盗んで逃走した。LPGタンカーの乗員に負傷者はない。②11月2日午前0時31分頃、フィリピンのバタンガスで錨泊中のタンカーにナイフを持った賊1名が侵入しているのを乗員が発見し、警報を作動させた。甲板倉庫の南京錠が破壊され、号鐘1個、甲板排水口栓8個、消火ノズル3個、消火栓キャップ4個、消火ホースカップリング6個が盗まれていたが、乗員に負傷者はない。③11月4日午前1時頃、フィリピンのバタンガスで錨泊中のコンテナ船に小型ボートを使って賊2名が侵入し、消火ノズル、ワイヤーなどを盗んで逃走した。乗員に負傷者はない。沿岸警備隊から通報されるまで、コンテナ船は盗難に気付いていなかった。④11月5日午前4時35分頃、インドネシアのビンタン島東方26マイルの南シナ海を航行中のばら積み船に長刀で武装した賊5人が小型船を使って侵入後、操舵室に侵入した。賊は当直の1等航海士を人質に船長を脅迫して船長室の金庫を開けさせ現金6,845ドルを盗み、船長と1等航海士を縛り上げて逃走した。⑤10月29日午後11時30分頃、コンゴ沖約60マイルで錨泊中の補給船を銃で武装した10人の賊が襲撃、補給船の無線を破壊し船員4名を誘拐した。誘拐された4名は賊が前もってハイジャックしたコンテナ船に連れ去られ、補給船に残された11名の船員は今後のポワントノワール港に入港した。
      • 原文 Nov. 5, 2018, ReCAAP ISC(武智敬司)
    • 【6】 イエメン沖でタンカー乗員が海賊の襲撃を退ける
      • 11月3日、極東からロッテルダムに向けイエメン沖の紅海を北上していたタンカーが2隻の小型船の付きまといを受けたが、乗員と民間警備員が信号紅炎を発射して繰り返し警告するなどにより、小型船は付きまといをあきらめた。昨年来ソマリアやイエメン沖の海賊が増加しているが、このタンカーの運航会社幹部は、乗っ取り事件が長く発生していないことを受けて、全体としてアデン湾は平穏であるという。他方、イエメン沖を航行する際は民間警備員を乗船させており、地域の状況を注視し、現地の法を順守しながら船員に安心感を与えることが重要であるとしている。
      • 原文 Nov. 6, 2018, The Maritime Executive(武智敬司)
  • 資料閲覧 その他