2018/10/9 LROニュース(6)

NEWS

トップページ > LROニュース > 2018/10/9 LROニュース(6)
  • 2018.10.10 UP
    2018/10/9 LROニュース(6)
    • 【1】 スコットランドで大規模な洋上風力発電プロジェクトが開始
      • 【1】9月7日、スコットランド国民党(SNP)の党首であるスタージョン首相は、アバディーン沖に位置する欧州洋上風力配備センター(European Offshore Wind Deployment Centre : EOWDC)の開所式に出席した。今後、同センターには世界最大の発電能力を有するタービン11基が設置され、将来的に8万世帯分の電力に相当する年間312GWhの発電が可能となる。現在、スコットランドの経済は北海油田で産出される石油に大きく依存しており、2014年に実施された英国からの独立の是非を問う国民投票では、今後も石油産業への依存を楽観的に見ていたSNPの政策に多くの国民が不支持を表明したため、今年発表したSNP戦略では同党が掲げる経済基本計画から石油産業を排除し、再生可能エネルギーをエネルギー政策の中心に据えた。さらに、同首相は2030年までにスコットランド内の電力の半分を再生可能エネルギーで賄うことを目指しており、27%以上とするEU目標を大きく上回る目標を掲げている。すでに英国の海洋風力発電の大部分を占めるスコットランドは、その潜在的な発電可能量が欧州の洋上風力発電の約25%に上ると推測されている。
      • 原文 Sep. 7, 2018, Reuters(Julie Harper)
    • 【2】 COP24バンコク準備会合:途上国が米国の積極的な妨害工作を非難
      • 【2】米国はパリ協定からの脱退を表明しているのにもかかわらず、12月のCOP24の前の貴重な本準備会合においても、積極的に協議の進展を妨げ、協議の骨抜きを図っていると途上国や環境NGOは強く米国代表団と米国に連携する一部先進国に反発している。特に、途上国がGHG削減のために具体的に投資を進めるためには、パリ協定において先進国が約束した途上国への支援を評価するための基準を明確化する必要があるが、米国は日・豪の支持を得て、この評価基準の導入に反対し、有利子の商業上の借款や以前から継続している途上国への国家支援額を、途上国に対して追加的に与えることを約束している新規の援助額に潜り込ませ水増しさせようと画策して、途上国の強い非難を浴びている。このような状況から先進国は将来的・具体的な資金援助計画をいまだに途上国側に示していない。
      • 原文 Sep. 8, 2018, MSN(野口美由紀)
    • 【3】 COP24バンコク準備会合は大きな進展なく終了
      • 【3】12月にポーランドのカトヴィツェで開催されるCOP24ではパリ気候変動協定を実際に実施するための「ルールブック」に合意することが目的とされており、最後の準備会合が9月4日から9日にかけて、パリ協定からの離脱を表明している米国も含め、ほとんどの加盟国が参加してバンコクで開催されたが、何一つ決着がつかずに終了した。とりわけ、途上国が協定を実施するために必要な先進国による公正な資金援助とその進捗状況の報告に関する技術的な詳細基準ついて大きな溝が生じたままである。資金援助については、中国率いる印・イラン・サウジ・マレーシアを含めた途上国側が、米国率いる豪・日・EUを含む先進国側に具体的な資金額やどのような計算に基づいて支出されるか提示することを求めたものの、先進国側はこれまで同様応じることはなかった。
      • 原文 Sep. 10, 2018, The Guardian(野口美由紀)
    • 【4】 開放型スクラバーの将来的な使用禁止の可能性に対する対策
      • 【4】2020年硫黄分排出規制強化対策として、スクラバーの船舶への搭載が増えているが、開放型のものは排ガス中に含まれる汚染物質を海水で洗浄し、そのまま海水中に排出するため、汚染物質を大気中から海水中に移しただけとの批判があり、将来的に使用を禁止すべきとの声が挙がっている。そのため、船主の間では現在型式認定を受けていても開放型スクラバーの使用が将来的に禁止されることについて懸念が広がっている。こうした船主の懸念に対応し規制が強化された場合に備えて、開放型としても閉鎖型循環式としてもどちらでも運用できるハイブリッド型のスクラバーを開発するなど、スクラバー製造事業者側も対応に当たっている。
      • 原文 Sep. 10, 2018, Ship & Bunker(野口美由紀)
    • 【5】 DNV GL:「2050年までの海事予測」を発表
      • 【5】9月10日、DNV GLは海運の脱炭素化への課題に焦点を当てた「2050年までの海事予測」を2017年に続いて公表したところ、その概要は以下のとおり。①海上輸送量はトンマイルベースで、2010年から2016年までの年間成長率3.7%には及ばないものの、2016年から2030年までは年間2.0%程度の堅実な成長が見込めるものの、2030年から2050年までは成長が急に鈍化し、年間0.2%程度の横ばい状況となる。②規制の見通しとしては、過去10年間の環境規制の強化の傾向が継続し、向こう5年間で、2020年のSOx規制強化、排出規制海域(ECA)おけるNOxに関するIMO Tier III規制の適用、バラスト水管理装置の既存船への設置義務等の規制強化が予定されている。IMOにおいて2050年までに2008年比で船舶からのGHGを半減されることが合意されたが、この野心的な目標を達成するためには、強制力を持った具体的な戦略が必要となる。
      • 原文 Sep. 10, 2018, DNV GL(野口美由紀)
    • 【6】 Ocean Cleanup:太平洋ゴミベルトのプラスチックごみ回収プロジェクトを開始
      • 【6】9月8日、蘭のNPO「Ocean Cleanup: OC」は、世界初のプラスチックごみ回収装置「System 001」をサンフランシスコ湾沖合240カイリの試験海域に曳航する作業を開始したと発表した。OCはこれまでに様々な縮尺モデルによる試験を重ねたうえで、今回初めて実際の大きさのごみ回収装置を作成したが、同装置は全長600mのU字型の浮体式囲いに深さ3mの覆いを取り付けたもので、波力と風力を用いて海面上に浮かぶプラスチックよりわずかに早くゆっくりと動いて、受動的に受け止めたごみを装置の前方にまとめていくという仕組みになっている。同装置は試験海域における2週間の試験を経たうえで、1200カイリ沖合のカリフォルニアとハワイの中間地点にあるテキサス州ほどの広さで1,8兆トンのプラスチックごみが集まって浮遊している太平洋ごみベルト海域まで曳航される。回収されたプラスチックごみは、装置が太平洋ゴミベルトに到着後6か月以内に陸地に回収され、その後、再生プラスチック商品にリサイクルされ、売上金を事業の運営資金に充てる予定である。今回の取組が成功し、今後資金の確保もできれば、向こう2年間で約60基の装置を配備し、5年以内に太平洋ゴミベルトのプラスチックごみ半減を目指すほか、最終的には2040年までに少なくとも世界の海洋プラスチックごみの90%削減を目指していく。
      • 原文 Sep. 8, 2018, The Ocean Cleanup(野口美由紀)
  • 資料閲覧 その他