2018/10/24 LROニュース(6)

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  • 2018.10.25 UP
    2018/10/24 LROニュース(6)
    • 【1】 北極海の公海上における商業漁業の禁止に関する協定が締結
      • 【1】10月3日、加・デンマーク(グリーンランドとフェロー諸島)・アイスランド・ノルウェー・米・露の北極評議会諸国とEU・日・中・韓の10か国は、北極海中央部の公海について、持続可能な漁業が可能であると科学者たちが判断し、漁業資源の持続可能な維持の具体的な方法について関係国が合意するまで、商業的な漁業を禁止することを合意した。北極圏では世界平均の約3倍の速度で温暖化が進んでいる結果、北極海の漁業資源の量や分布に大きな影響を与えており、中長期的には北極海の公海部分においても商業的な漁業の可能性が高まるものと予想されるが、現段階では北極海の公海部分についてはいかなる国際的な漁業資源の維持管理制度も存在していない。また、北極海に持続可能な漁業の対象となりうる漁業資源が果たして存在しているのか否かをはじめとして、現状では北極海の海洋生態系について極めて限られた知識しか存在していない。商業漁業の暫定禁止に関する今回の合意は、北極海中央部において、将来的に持続可能な漁業を保証するための地域的な漁業管理機構または合意を設立するための一里塚となる。本協定は、10か国がすべて批准することにより発効する。
      • 原文 Oct. 3, 2018, 欧州委員会 (Julie Harper)
    • 【2】 GMFがIMOに船舶の脱酸素化に向けて野心的なロードマップの作成を提言
      • 【2】10月2日から香港で開催された世界海事フォーラム(Global Maritime Forum: GMF)で、世界の海上物流チェーンを担う34名のCEOは、2050年までに海運からのGHGを半減するという合意を実現するために、IMOが至急作成すべきロードマップについて提言を行ったところ、その概要は以下のとおり。①パリ協定の合意に従った野心的な戦略とすべきこと。②関係者が安心して低炭素技術に投資できるように規制の内容は長期的に予測可能性が高いものであること。③排出権取引制度をはじめとして、GHG削減のために市場原理に基づいた経済的インセンティブを与えること。④炭素排出量の少ない技術や燃料を開発するために、大量の研究開発資金を呼び込むこと。⑤2030年までに脱炭素化対策を実行するため、ゼロエミッション燃料の開発など中長期的な対策を2023年を待たずに早急に開始すること。⑥2050年目標を達成するための環境規制は、安全基準をはじめとするIMOの他の規制との整合性を図るべきこと。⑦新たな規制はIMOと加盟国にとって実行担保が可能な法的拘束力を持った規制であること。
      • 原文 Oct. 4, 2018, NATO(長谷部正道)
    • 【3】 NATO有志国が軍事用海事無人システムの共同開発に合意
      • 【3】7月にブラッセルで開催されたNATO首脳会合ではNATOの海軍力を強化することで合意したが、この一環として、NATO加盟国のうちの13か国(ベルギー、デンマーク、独、希、伊、蘭、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、西、土、英、米)の国防大臣が10月3日、各国の開発能力を結集して、より柔軟かつ各国の海軍の間で共通運用のできる海事無人システム(Maritime Unmanned Systems: MUS)を開発するために協力することを宣言する文書(Declaration of Intent: DoI)に署名した。無人システムを導入することにより機雷の発見・掃海作業や潜水艦の発見・追跡などの分野で画期的な効率化が図られることが期待されており、また既存のシステムと一緒に活用することにより、海上周辺認識能力と制海能力の向上を図ることも期待されている。NATO同盟軍は航空の分野ですでに無人ドローンを導入した実績があり、海上無人艇の導入にもこの経験が生かされることが期待されている。
      • 原文 Oct. 4, 2018, NATO(長谷部正道)
    • 【4】 ロッテルダム港湾庁が自律運航技術開発のための研究船を導入
      • 【4】 ロッテルダム港湾庁は、従前パトロール船として使用していた船舶にカメラ・センサー・計測機械などを搭載して、自律運航技術開発のための研究船に改造し、同港内の気象・海象状況や船舶の運航状況やエンジンの出力などの情報を収集する。さらに、人工知能(AI)技術を活用したソフトウェア開発企業と連携して、研究船が収集した情報をAIに学ばせて、自律的に港内を航行できるAI船長を開発する。この研究船は自律運航技術の開発ばかりではなく、岸壁の検査や海中の物体の発見を自動的に行う技術開発も行う。さらに船上のセンサーと陸上に設置したセンサーを組み合わせて、情報のネットワークやそれを支えるスマートインフラストラクチャーの開発も進める予定。
      • 原文 Oct. 4, 2018, ロッテルダム港湾庁(長谷部正道)
    • 【5】 ReCAAP ISC週刊報告(9月25日から10月1日)
      • 【5】9月25日から10月1日までの間、アジア海賊対策地域協力協定(ReCAAP)情報共有センターに報告された事件は、インドネシアの東カリマン島東岸のMuara Berauで錨泊中のバルバドス籍ばら積み船に対する窃盗事件のみであった。事件の詳細は以下のとおり。9月19日の2時15分頃、Muara Berauに錨泊中のばら積み船に、ナイフで武装した4・5人の賊が小舟で接近し、アンカーチェーンを伝わって船主楼に乗船し、倉庫のカギを壊したうえで、倉庫の中にあった備品の一部を窃取した。当直要員が侵入者を発見して、警報を発し船長・他の乗組員・港湾当局に通報したため、賊は盗品を持ったまま退散した。乗組員にけがはなかった。
      • 原文 Oct. 1, 2018, ReCAAP ISC(長谷部正道)
    • 【6】 欧州の海運・造船・舶用工業業界が中・韓両政府の国家支援を痛切に批判
      • 【6】10月5日、欧州の造船業・舶用工業の団体であるSEA Europeと欧州船主協会(ECSA)は共同声明を発表して、中韓両政府による両国の海事産業への過剰な国家支援を強く非難したところその概要は以下のとおり。①両団体は、EUの貿易担当コミッショナーが極東における不公正貿易慣行に対して最近発表した声明を支持する。②欧州の海事産業界が世界的に平等な競争条件の下で競争できるように、欧州委員会及びEU加盟国政府が、こうした不公正貿易慣行に対して断固たる措置をとることを要請する。③市場原理と共通のルールに従い、開放された市場で競争することが欧州企業にとって重要である。④韓国政府は国家の資金で、市場原理に基づかない人為的な船舶の発注を行い、既に供給過剰となっている世界全体の造船市況や海運市況を悪化させ、すべての市場参加者に深刻な影響を与えている。⑤欧州はこうした不公正な国家助成に今後さらに目を光らせて、韓国以外の国々の造船・海運産業で同様な不公正な慣行が広がることを防止しなければいけない。
      • 原文 Oct. 5, 2018, 欧州船主協会(長谷部正道)
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