2018/10/1 LROニュース(7)

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  • 2018.10.02 UP
    2018/10/1 LROニュース(7)
    • 【1】 ロシアとフィンランド大統領、北極海での船舶燃料としてLNGの義務化に向け協力
      • ロシアはこれまで北極海域を航行する船舶の燃料として重油の使用や輸送を禁ずる措置を支持してこなかったが、露大統領は、ソチで開かれたフィンランド大統領との首脳会談において、露コラ半島の火力発電所ですでに大気汚染物質の排出が少ない燃料への転換措置が講じられているように、北極海においてより環境に配慮した燃料への転換を進めていくべきとの見解を示した。そこで、上記施策に続く第二の措置として、北極海で排出される黒色炭素を削減するためにLNGを船舶燃料として使用することを義務付けていくことについて協力することで両大統領は合意した。2019年2月に予定されているIMO PPR6では、北極海域での重油の使用や輸送の禁止について議論される予定である。
      • 原文 Aug 24, 2018, World Maritime News(野口美由紀)
    • 【2】 米議会調査局による対イラン調査報告書
      • 以下は8月6日に米国議会調査局が議会に報告した報告書「イランの脅威、ホルムズ海峡及び石油市場」の一部である。ホルムズ海峡は1日に原油及びコンデンセート約1800万バレル、石油精製品約400万バレル、液化天然ガス3億㎥以上が通過しており、うち石油10%がイラン関連である。イランのロウハニ大統領は7月22日の演説で米国に対し「イランは常に同海峡の安全を保障してきており、ライオンの尻尾で遊ぶことは止めるべきだ。さもなくば後悔するだろう。」と述べている。これに対しトランプ米大統領はツイッターで「二度と米国を脅かすな。さもなくば歴史上類を見ない重大な結果になる。」と反発している。イランの指導者がホルムズ海峡の封鎖に言及したのはこれが初めてではない。2018年初頭にイランは同海峡付近で大規模な軍事演習を計画し、両国の緊張を高めている。5月に米国が「イラン核合意」から離脱したことにより、米議会は対イラン制裁に関する法的検討を行う可能性が高まり、第115回議会にはイラン指導部、軍部及び経済を標的にした複数の法案が提出された。
      • 原文 Aug 24, 2018 USNI News(武智敬司)
    • 【3】 新造船の25%以上がスクラバー搭載船
      • 8月24日、英海運調査会社のClarksons Researchが発表した内容によれば、世界で発注済みの新造船のうち、25%以上がスクラバー搭載船であることが明らかになった。一方で、LNG推進船は11%にとどまり、船舶燃料としてLNGを使用することについてより慎重な動きが見られる。また、全船舶で見た場合、スクラバー搭載の新造船はわずか3%に過ぎず、LNG推進駆動の新造船についてはさらにそれ未満のため、硫黄分排出規制が強化される2020年開始時は、世界の商船の最大90%がより高価な低硫黄規制適合燃料油に頼ることになると見られる。
      • 原文 Aug 24, 2018, Clarksons Research(野口美由紀)
    • 【4】 バルチラがLNG推進船の普及に向け事業提携を発表
      • フィンランドの舶用機関メーカーのバルチラは、船主や操船者にとってLNG燃料がより利用しやすいものになるよう、LNGタンクの技術開発会社Gaztransport & Technigaz社と船用エンジン製造会社のWinGDと協力していくことで合意したと発表した。3社は、2017年に世界で最初となるLNG推進駆動の巨大コンテナ船が発注された際に、各社の専門技術を生かし、LNG推進船に必要な装備の提供で協力してきた経緯があり、今回の提携によってLNG推進用エンジンや燃料タンク、燃料供給システムの統合をさらに進めていく。
      • 原文 Aug 27, 2018, MARPRO NEWS(野口美由紀)
    • 【5】 EUのGHG削減長期戦略に関する欧州船主協会の見解
      • 欧州船主協会(ECSA)が、EUのGHG削減長期戦略に関するロードマップについて見解を表明したところ、その概要は以下のとおり。①EUの行動やイニシアティブが国際海運のGHG削減目標策定につながったが、今後は地域独自の政策によって規制の緩い国に経済拠点が移動しカーボンリーケージなどを招かないよう、IMOでの合意内容の効果的な実行に向け協調的な対策を取るべき。②この点において、海運業界は包括的なアプローチを取ることを期待しており、欧州が海運及び海洋クラスターに関するイノベーションと研究開発で先導的な役割を果たせるようEUが支援していくことはとても重要である。③各加盟国の政府はこの課題の大きさを認識し、船舶の新たな推進駆動技術の発展の促進や、ゼロエミッション燃料が普及した際に必要となるバンカリング設備への大規模な投資など積極的な措置を講じてほしい。
      • 原文 Aug 9, 2018, 欧州委員会(野口美由紀)
    • 【6】 カナダ北極海で船舶から排出される生活雑排水が2035年までに倍増の見込み
      • 世界自然保護基金カナダ(WWF Canada)の調査報告によると、カナダ北極海に排出される生活雑排水は何も規制が加えられない場合、2035年までに倍増する可能性があることが明らかになった。地球温暖化の影響で北極圏にアクセスしやすくなるにつれて、船上で調理やシャワー、洗濯などに使われた排水が、クジラやセイウチなどの多く生息する海域により多量に排出されるようになっている。また、生活雑排水は様々な有機物や汚染物質を含み、有害藻類を発生させる他、魚介類を汚染し、北極圏に住む人々の食の安全も脅かしている。彼らにとって観光業の発展は喜ばしいことだが、生活雑排水の多くは観光船から排出されているのが現状である。カナダ北極圏においては、現在、航行する船舶から排出される生活雑排水に関して規制が存在しないため、政府による対策が必要だとWWFカナダは考える。
      • 原文 Aug 15, 2018, WWF Canada(Julie Harper
    • 【7】 グレートバリアリーフを保護するための新たな貨物取扱方針
      • 豪クィーンズランド州政府は、グレートバリアリーフとそこで生み出される60億豪ドル以上の経済効果と6万人以上の雇用を守るため、船舶の貨物の積み替えに関する新たな規制の導入方針を発表した。これは先に行われた同規制導入に関するパブコメで、集まった2200件以上の意見のうち規制導入を求める意見が実に97%に上ったことを受け策定され、政府の「サンゴ礁2050年計画」やグレートバリアリーフを保護するための一連のプログラムを補完するものとなる。具体的には、船舶への貨物の積み下ろしをグレートバリアリーフ海洋公園内では禁止し、世界遺産対象海域では特定港だけに限定する他、同海洋公園外での積み下ろし作業には、適切な環境上の許可も求めるとしている。ただし、地域住民に悪影響を及ぼさないよう配慮もする予定で、遠隔地に住む住民にとって不可欠なサービスや緊急事態への対応、停泊中の船舶間での貨物の移動、燃料補給には規制を適用しない他、コンテナ船や取扱量が100トン/日以下のばら積み船も規制適用対象外となる。政府は現在、必要な規制案の策定を行っており、その後改めてパブコメにかける予定である。
      • 原文 Aug 23, 2018, 豪クイーンズランド州政府 (Julie Harper)
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