2017/8/17 LROニュース(7)

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  • 2017.08.17 UP
    2017/8/17 LROニュース(7)
    • 1】ロシアが次世代原子力砕氷船の仕様を検討中
      • 1】前ロシア外相が理事長を務めるロシア戦略開発センターは、ロシアの国営原子力企業のロスアトムの子会社で原子力砕氷船の運用会社であるアトムフロート社の依頼を受けて、2030年までに北極海北航路における貨物輸送需要予測に基づき建造が必要とされる次世代の超大型原子力砕氷船の仕様について検討を行い、2隻の次世代超大型砕氷船建造の予算と社会経済学的な影響も併せて検討している。同砕氷船は2基の315MWの原子炉を搭載する予定。
      • 原文 August 8, 2017, The Arctic (長谷部)
    • 2】船底に付着した侵略性海洋生物対策に関する共同事業が準備中
      • 2】(侵略性海洋生物による生態系の破壊に対応するため、世界銀行の地球環境ファシリティ(GEF)は、国連開発計画(UNDP)とIMOとともに、従来から取り組んできたバラスト水に着目したGloBallast事業に加えて、船底付着生物に着目したGloFouling事業を開始することを総額690万米ドルの予算とともに5月の理事会で決定した。この共同事業は船底の付着生物を適切に管理し侵略的な生物の移動を抑制する目的でIMOが作成したガイドラインを適正に実施することに焦点を当てた詳細な計画を現在準備中で、詳細計画を再度GEF理事会に諮った上で事業を開始する予定。本来当該海域に生息していない外来性海洋生物が海洋環境を侵略することにより、重大な環境上・社会経済学上の影響が発生し、漁業・養殖業・沿岸インフラに損害を与え、結果的に沿岸住民の食生活にも悪影響を及ぼすことになる。
      • 原文 August 7, 2017, IMO (Hannah)
    • 3】限定的な効果しか期待できない韓国海運パートナーシップ
      • 3】(論説)8月8日、韓国船主協会(KSA)は同国海事漁業省の支援を受けて、14の同国の船社から構成される韓国海運パートナーシップ(KSP)の創設を発表した。14社の内訳は、現代商船(HMM)・天敬海運・東進商船・斗宇海運・南星海運・韓星海運・三栄海運・高麗海運・東暎海運・汎洲海運・Pan Ocean・長錦商船・SM Line・大栄商船。昨年8月の韓進海運破綻後、韓国を代表する海運会社を再興するという韓国政府の戦略の一環としてKSPは設立された。しかし、コンテナ海運情報分析会社のAlphaliner社によれば、既に行われたHMMと長錦商船と三栄海運3社によるアジア地域内の提携も結局、スロットの相互融通が3社全体のキャパシティの1%に満たないようなわずかな実績を上げているにすぎないと指摘している。韓国船主協会によれば、年末までにKSP運営の枠組みに合意し、2018年初頭から実際の連携が開始される予定となっているが、韓国の船社は、マースク・MSC・中国遠洋海洋集団・長栄海運といった巨大船社に比べて、小規模乱立で韓国の船社間の競争も激しいことから、邦船3社のコンテナ部門の統合のような根本的な統合が図られない限り、KSPによる連携効果は極めて限定的なものとなることが予想される。
      • 原文 August 9, 2017, The Loadstar (長谷部)
    • 4】香港の13の海水浴場がパーム油に汚染されて閉鎖
      • 4】8月3日、珠江河口で発生した船舶衝突事故によって流出したパーム油が香港の海岸に発泡スチロール上の異臭を放つ球状の物質となっておびただしい量が漂着したため香港政府は8月8日までに13の海水浴場を閉鎖した。昨年も中国本土から多量のごみが香港の海岸に漂着して問題となったが、今回も多くの住民や環境団体が抗議の声を上げている。南Y島の一つの海岸の清掃だけでも、多くの作業員がスコップで回収した油の量が回収袋110個にも達したが、香港政府はこれまでに固まったパーム油を約50トン回収したと発表している。シーシェパードによれば、汚染地域は未だ拡大しつつあり、今回の海上環境汚染は過去最大で広東省の中国料理店に多くの魚を出荷している養殖漁業への被害はまだ把握されていない。
      • 原文 August 8, 2017, Reuters (Hannah)
    • 5】硫黄含有分規制対策としてのスクラバーの導入に懐疑的な意見が急増
      • 5】(論説)つい2か月前まではスクラバーの導入が多くの関係者にとって、2020年の硫黄含有分規制の有力な対処法であったが、最近業界関係者の間ではスクラバーの導入はリスクの高い選択肢として敬遠し、低硫黄分のバンカーの購入と長期的にはLNGをバンカーとして使用するという意見が急増しているようだ。このような雰囲気の変化はおおむねこの間にマースクがスクラバーを利用せずに、代替バンカーで対応すると発表したことが影響しているかもしれない。スクラバーの導入については、以前から、初期投資コストが高い・運用効率が低い・2020年以降の重油バンカーの安定的な供給確保が未知数・スクラバー処理後の廃棄物の処理の問題・既存船を改造してスクラバーを取り付ける合理性の問題が議論されてきたが、これらの問題点は、重油バンカーに比べて極めて割高な代替燃料を使用することに比較すれば、スクラバー導入の中長期的な経済合理性を否定できるものではなかったはずだ。代替燃料を使用するという選択肢は特段の決定を必要としないため、結局はマースクの意思決定を口実として、多くの船主が根本的な対策の決定の先延ばしを図っているにすぎないようにも見える。仮に多くの船主がこのような選択肢をとった場合、合成の誤謬として、代替燃料の供給能力のリスクの問題に直面するかもしれない。
      • 原文 August 9, 2017, Splash 24/7 (Hannah)
    • 6】ASEANと中国が南シナ海における行動規範の枠組みに合意
      • 6】8月6日、ASEANと中国の外相は南シナ海における行動規範(COC)の枠組みに合意した。COCの具体的な内容については今年中に交渉を開始される予定。COCの枠組みに合意したことは、ASEAN諸国及び中国が南シナ海の平和と安定を守りたいという希望を共有していることを示していると中国外相は語った。枠組み合意では、COCは領土問題の和解や海洋境界線を決定することを目的とするものではなく、相互信頼と協力関係を促進し、偶発事故を事前に防ぎ、偶発事故が発生した場合でも衝突がエスカレートしないように管理し、紛争の平和的解決のための好ましい環境を作ることが目的であるとしている。
      • 原文 August 10, 2017, The Straits Times (長谷部)
    • 7】週間海上保安情報(8月16日)
      • 7】イエメン:フーシ派報道機関は、紅海のモカ港に錨泊中のサウジ主導連合軍艦艇を攻撃したと報道しているが、連合軍側は攻撃は未然に防がれたとしてこれを否定している。紅海の入り口にあたるバブ・エル・マンデブ海峡での脅威は高まっており、商船が繰り返し追跡を受けたり、小火器あるいはロケットランチャーで攻撃を受ける事例も発生している。商船が連合軍と関連があると見なされるなどにより、巻き添えに遭う可能性がある。フィリピン:8月10日午前1時頃、マニラ錨地に錨泊中のリベリア籍コンテナ船に賊が侵入したが、船首楼倉庫に侵入するところを乗組員が発見し警報を作動したため逃走した。東南アジアの錨地ではこのようなささいな窃盗は多く報告されているが、マニラ錨地に関しては2015年以降あまり報告されていない。錨泊船を狙った賊は、夜陰に紛れて夜中に行動するのが一般的である。
      • 原文 16 August, 2017 Protection Vessels International (武智)
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