2017/12/19 LROニュース(5)

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  • 2017.12.19 UP
    2017/12/19 LROニュース(5)
    • 1】2017年はLNGバンカリングにとって画期的な年に
      • 1】2017年にはLNGバンカリングの分野で進展が数多かったが、中でも、最も画期的だったのが、CMA CGM社が新たに建造する9隻の22000TEUコンテナ船にLNGもバンカーとして使用可能なエンジンの搭載を決定したことである。この新型船はガスを燃料とする世界最大のエンジンを2基搭載するとともに、既存船の5倍の18600㎥ものLNGをバンカーとして搭載する能力を持っている。シェルは世界的なLNG製造事業者であるとともに、LNGバンカリングの普及を主導しているが、8月には、船舶間(STS)の補給が可能な6500㎥のLNGの供給能力を持つLNGバンカー供給船を建造し、ロッテルダム港に配備し、既に多くの船社とLNGバンカー供給契約を締結している。8月には、さらにノルウェーのスタトイル社が2隻のLNGを燃料とする154000DWTのスエズマックスシャトルタンカーをTeekay社から用船するなどタンカーの部門でもLNGを燃料とするタンカーの大型化が進んだ。LNGを燃料とするばら積み船も2017年に登場して、10月には、ギリシアのPolaris Shipping社がLNGを燃料とする10隻の325000 DWTの巨大な鉱石専用船を発注した。
      • 原文 Nov. 21, 2017, LNG World Shipping (Dafnis)
    • 2】海上接続プラットフォームの海上実地試験が釜山港で実施
      • 2】海事関係情報の入手を容易にするため、デンマーク海事庁が主導するEfficienSea2事業とSTM Validation事業と韓国のスマート航海事業が共同で海上接続プラットフォーム(Maritime Connectivity Platform: MCP)の開発を進めてきたが、最初の海上実地試験が釜山港で成功裏に実施された。実地試験は釜山港の現地情報に詳しくない韓国船以外の外国船が釜山港に入港するにあたり、MCPの海事サービス登録(Maritime Service Registry)を通じて、安価なデジタル情報提供サービスを発見・利用して、円滑に着岸できるかというシミュレーションを行った。MCPはプラットフォームに参加する船員・港湾管理者・船舶交通管制官等の身分識別管理機能(Identity Registry: IR)、プラットフォームを通じて提供されるサービスの登録管理機能(Service Registry: SR)、プラットフォームに接続される情報システム間の情報共有交換機能(Messaging Service: MS)から構成され、IRとSRは欧州側が、MSについては韓国が開発の担当となっている。
      • 原文 Nov. 23, 2017, Efficiensea2 (長谷部)
    • 3】EMSAがEU船舶再生利用規則に関しPFOSとHBCDDに関する報告書を発表
      • 3】EU船舶再生利用規則(1257/2013)は、2009年の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港条約(シップリサイクル条約)の早期批准促進のため、2013年212月30日に発効した。EU規則においてはインベントリ(船舶に存在する有害物質等の概算量と場所を記した一覧表:IHM)の対象となる有害物質として、香港条約が定める有害物質に加えて、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)とヘキサブロモシクロドデカン(HBCDD)を追加指定したため、欧州海上保安庁(EMSA)はこれらの追加有害物質が船舶においてどのような部位にどのような目的で使用されているかなどの追加調査を行い、このほどその結果を報告書としてまとめた。IHMの設置義務は既存船については原則として2020年12月31日より適用され、既存船が再生利用される場合には、EUの認定船舶解体場のリストが発表された日から適用される。
      • 原文 Nov. 21, 2017, EMSA (長谷部)
    • 4】ベルギー政府が北海における「海洋プラスチックゴミ削減行動計画」を策定
      • 4】11月23日、ベルギー政府は北海における「海洋プラスチックゴミ削減行動計画」を承認した。科学的な調査結果によれば、北海には1k㎡あたり3875個の浮遊ゴミが存在し、内96%がプラスチックゴミであることが判明している。このプラスチックゴミの発生源としては、漁網やプラスチックの袋の他に、製品を製造するときに副産物として発生するマイクロプラスチックも含まれる。また北海の海底にも1k㎡あたり3000個を超えるゴミが堆積されており、海洋生物の生態系ばかりでなく、食物連鎖を通じて人間の健康にも悪影響を与えることになる。同国政府は産業界と連携して、プラスチック製品の生産量の削減を図るとともに、プラスチックが海洋に排出されないような措置も併せて実施する。
      • 原文 Nov. 24, 2017, Blueislands (Dafnis)
    • 5】スクラバーに投資する財力と先見性を持った船社が競争上圧倒的に優位に
      • 5】ドイツ銀行が2020年の硫黄分排出規制強化に関し報告書を発表したところ概要は以下のとおり。同行の試算によれば、スクラバーを使用することにより、燃料1トン当たり250米ドルが節約できると仮定したうえで、スクラバーの設置に大型船1隻あたり200万米ドルを投資したとしても、2年間で350万米ドルの燃料費が節約可能となり、175%の投資利益率を期待できるとしている。一方で、船主に対する聞き取り調査によれば大半の船主がスクラバーに対する投資に慎重で、この結果、先見性と投資余力のある大手船社が競争上格段に有利になるとしている。現状では、約500隻の船舶にスクラバーが搭載されているが、ほとんどがクルーズ船で、タンカーは50隻、乾ばら積み船は35隻にしかスクラバーが設置されていない。スクラバーの製造事業者は全世界で25社しかなく、年間総生産量は1200-1300台が上限で、スクラバーの設計・設置に要する期間が半年から1年以上かかるとして、競争上優位に立つためには一刻も早くスクラバーへの投資を決断する必要がある。
      • 原文 Nov. 23, 2017, Bunkerspot (長谷部)
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