2017/11/24 LROニュース(3)

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  • 2017.11.24 UP
    2017/11/24 LROニュース(3)
    • 1】パリ協定が石油精製業界の業績に与える影響
      • 1】将来的なエネルギー構造の転換が資本市場に及ぼす影響を調査する金融シンクタンクであるCarbon Trackerが「地球温暖化を2度までに抑え込む対策が将来的な石油精製能力に与える影響」と題する報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①2035年までの地球温暖化を2度以内に抑え込む対策により、今後15年間で原油に対する需要は23%減少する結果、石油精製業界の利幅が狭まり、競争力の弱い石油精製事業者が市場から退出し、2016年時点と比べて、世界の石油精製能力は25%減少する。②この結果、世界の石油精製産業の利益(EBITDA)は、2035年までに対2015年比で半減し、単純かつ低品質の製品しか精製できない施設は無用となる。③ディーゼル油、ガソリン、ジェット燃料といった交通機関の燃料は引き続き高い利幅が稼げる商品で、全収益の7割を占めるが、自動車における燃料転換が予測を超えるペースで進むリスクがある。
      • 原文 Nov. 2, 2017, Carbon Tracker(長谷部)
    • 2】海運業界のGHGガス削減が船舶金融に与える影響と対策
      • 2】炭素価格制度導入推進連合(Carbon Pricing Leadership Coalitions: CPLC)が「船舶金融業にとっての気候変動対策:内部炭素価格制度がリスク管理に果たす役割」と題する報告書を発表したところその概要は以下のとおり。IMOは船舶からのGHG排出削減について、2018年に当面の対策を出し、最終的な対策は2023年に確定することとしているが、IMOに対する強い風当たりを考慮すると2023年以前に、何らかの対策が取られる可能性が高い。一方、欧州議会は、IMOが同様の対策を2021年までに決定しない限り、2023年から海運分野もEUの排出権取引制度(EU ETS)の対象とすることを決定した。したがって、2020年代初頭までには、海運分野において何らかのGHG削減対策が実施される可能性が高く、船舶金融事業者にとっては、投融資の対象となる船舶の運航効率(競争性)やIMOやEUの規制強化によって増加する経済的な負担についてきちんとリスク評価する必要がある。具体的には、船舶金融事業者は、仮定の炭素価格制度(shadow carbon pricing)を活用して、海運分野におけるGHG排出削減策の結果個々の船舶ごとに発生するコストを定量化し、船舶の投融資の審査基準に組み込む必要がある。
      • 原文 Nov. 9, 2017, CPLC (長谷部)
    • 3】OPECが2020年の硫黄分含有量規制の適用率を60%と想定
      • 3】OPECが発表した最新のWorld Oil Outlook (WOO)によれば、2020年に適用が開始される船舶燃料の硫黄含有分の規制強化が実際に適用されない船舶の割合は、スクラバー装備船をはじめとする合法的な適用除外船と意図的に規制強化に従わない船舶と合わせて、規制開始の時点で約4割となるが、その後規制が適用される船舶の割合は徐々に増えていくと予測している。高硫黄分燃料油(HSFO)と低硫黄分燃料油の価格差は大きいと予測されるところ、公正な競争条件の確保の観点から、規制の的確な実施が海運業界・燃油業界から期待されており、規制逃れを防止するため、国際海運会議所(ICS)はスクラバーを装備しているような正当な理由がある船舶を除き、HSFOの船舶による輸送を禁じる提案をIMOで行っている。
      • 原文 Nov. 8, 2017, Ship & Bunker (長谷部)
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