2021/03/04LROニュース(7)

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  • 2021.03.05 UP
    2021/03/04LROニュース(7)
    • 【1】米国が独の艦船が南シナ海を航行する計画を歓迎
      • 【1】米国は3月3日、NATOの同盟国である独の艦船が南シナ海を航行することを計画していることについて、インド太平洋地域における法に基づく国際秩序を支持するものであり歓迎すると述べた。独の当局者は3月2日に、8月にフリゲート艦がアジアに向けて出港し、その帰路で2002年以来初めてとなる南シナ海の横断を実施する予定であることを明らかにしていた。米国務省の報道官は、平和と安定の維持、国際法の尊重、合法で障害のない商取引、航行の自由およびその他の合法な海洋の利用は米国にとっての国益であり、開かれた海洋秩序の維持は国際社会にとって重要な関心事項であるとして、インド太平洋地域における法に基づく国際秩序に対する独の支援を歓迎すると述べた。これに対し中国外務省報道官は、各国は国際法の下で航行や飛行の自由を享受するが、これを沿岸国の主権や安全を損ねる言い訳として使ってはならないと述べている。独当局者は、艦船は陸域から12海里以上離れた海域を航行すると述べている。
      • 原文 March 4, 2021 Reuters (若林健一) 
    • 【2】地中海油濁事故:イスラエル側はイランの関与を主張
      • 【2】2月上旬に地中海沖で原油が流出し、同国を含む地中海諸国の沿岸部が汚染された事件についてイスラエルの環境保護大臣は3日、同国の調査官が油の流出元として疑わしい船をパナマ船籍のEmerald号に絞り込んだことを報告した。昨年12月までリビアの国営タンカー会社に所有されていたEmerald号(旧名Ebn Batuta)は、名前を変えてマーシャル諸島の持ち株会社に再登録されており、今年1月半ばに同船はペルシャ湾からスエズ運河に向け出港したが、2月1日から2日にかけてイスラエル沖でAISの信号が途絶え、2月3日には再びAISの信号によってシリア沖にいることが確認された。同船は13日にペルシャ湾に向かって運河を南下し始め、3日時点でペルシャ湾北部に戻りクウェートとイランの中間地点に停泊している。環境保護大臣は、イランが米国や国連の制裁措置に反して定期的にシリアへイラン産の原油を出荷していることは周知の事実であり、同船はイスラエルのEEZ内に原油を意図的に投棄し環境テロを引き起こしたとしてイランを非難した。イスラエルは先週にも、同国所有の車両運搬船がオマーン湾で攻撃を受けた事件について、イランの関与を主張しており、イスラエルの国連大使は、イランによって繰り返される海上でのテロ行為は、国際海運の安全と安心を脅かすだけでなく、国連憲章や安全保障理事会決議に対する露骨で継続的な違反行為であるとして正式に苦言を呈した。
      • 原文 March 3, 2021 Maritime Executive(植木エミリ)
    • 【3】アルゴリズムを利用した炭素排出量の削減
      • 【3】海運大手のMaersk TankersのCEOは、業界全体の炭素排出量の削減を加速させるため、デジタル技術に数千万ドルを投資していると語った。世界貿易の約90%は海上輸送により行われているが、国際海運は世界のCO2排出量の約3%を占めており、CO2排出削減の圧力にさらされている。220隻以上の製品油タンカーを商業的に管理する同社は、デジタル技術を使用して船舶の運航性能を高めてCO2排出量を削減するため、過去2年間で1,900万ドルを投資し、2021年はさらに1,200万ドルを割り当てることとしている。昨年同社は、ZeroNorthという企業を立ち上げ、市場レート、将来的な気象条件、燃料価格を考慮したアルゴリズムを使用して、運航者が船舶を最適なルートや速力で運航できるよう支援しており、これまでに1,500隻の船舶がこのサービスを利用しているが、ZeroNorthはこの数を5年間で6,000隻に増やすことを目指しており、これが達成できれば年間900万トンのCO2削減につながるとしている。Cargillは、用船する500隻の船舶がZeroNorthのサービスを利用する予定で、これにより年間約19,000トンの燃料消費量を削減し、毎年約1,000万ドルを節約し、60,000トンのCO2の排出を削減できると見込んでいる。
      • 原文 March 3, 2021 gCaptain (若林健一)
    • 【4】英国政府による新たな浮体式洋上風力の資金調達スキームが発足
      • 【4】英国政府は3月3日、Net Zero Innovation Portfolioの一環として、浮体式洋上風力(FOW)産業界における最先端の技術・製品の実証および開発を支援するための新たな資金調達スキームとしてFOW Demonstration Programme(FOW DP)を実施することを発表し、当事者の関心を募っている。FOWDPは、当該技術分野全体から最高のアイディアを募集し、助成金制度では、英国を拠点とした取り組みに焦点を当てる予定である。実証プロジェクトでは、技術の準備度レベルが、すぐに証明する準備ができる段階まで整っている中間技術準備レベルのものに重点を置き、プログラムの課題領域は、係留/錨泊・ダイナミックケーブル・フローター/基礎の3分野と、その他として、上記の3分野以外でプログラムの範囲と目的を満たす分野または産業が主導するイノベーション分野という4つを対象とする。英国政府によると、FOW実証プログラムはじきに開始される予定で、ガイダンスと申請書もまもなくオンラインで利用開始となる予定である。
      • 原文 March 4, 2021 Offshore Energy(植木エミリ)
    • 【5】ロイヤルカリビアンがワクチン接種を条件とするクルーズの運航を計画
      • 【5】ロイヤルカリビアンは、イスラエルの保健当局や観光当局と協力し、今年5月から同国を出港地とする最新の客船Odyssey of the Seasによるクルーズの運航を開始する。このクルーズは、乗組員と16歳以上の乗客の全員が新型コロナウィルスのワクチン接種を終えていることを条件としている。イスラエルの首相は、同国はワクチン接種に関して世界的な成功モデルであり、コロナウィルス終息後の経済や観光においても成功を目指すとして、グリーン・パスポートのプログラムを継続すると述べた。このクルーズは5月から運航され、イスラエルを出港地としてギリシャの島々やキプロスを周遊する3泊から7泊の航海になる予定で、3月9日に販売が開始される。最近ロイヤルカリビアンの会長兼CEOは、クルーズの乗船者にワクチン接種を要求するか否かについては結論に達していないが、科学が導く方向に進む準備ができていると述べていた。
      • 原文 March 3, 2021 SAFETY4SEA (若林健一)
    • 【6】BIMCO:低炭素燃料の普及には市場原理に基づいた方策が必要
      • 【6】BIMCOは3月2日、1月下旬に行われた同団体の取締役会にて、低炭素燃料の利用および海運業界の平等な競争社会の創出の支援には、市場原理に基づく方策(Market-based measures : MBM)が必要であるとの合意に至ったことを受け、各国政府と海運業界に対し、MBMのための国際的なルールセットをいかに作り出すかについての対話を求めた。BIMCO会長は、炭素燃料技術が従来の燃料に対抗するには、何らかの形でMBMを講じる必要があり、燃料間のコストを均等化する仕組みが必要であるとコメントした。BIMCOは、海運業界がCO₂排出に対する対価を何度も要求されないことが重要であり、MBMは国際的なルールに準拠すべきと強調したが、これは例えばEU-ETSに海運分野を含めるという欧州委員会の提案のように、MBMの地域的な実施を指しての意見である。MBMとは、金銭的なインセンティブを通して望ましい行動を奨励する規則または法的枠組みと言ってよく、海運業界においてはCO₂排出量を抑制するため低炭素あるいはゼロカーボン燃料の使用を奨励することである。しかし従来型の燃料が低炭素燃料に比べて著しく安い限り、低炭素燃料の利用を阻害し、最初に切り替える企業は競争的に大分不利な立場におかれてしまう。BIMCOは、IMOはルールセットについての良い議論の場であるとしているが、海運業界が達成期限までにCO₂削減目標に到達できるよう転換するには、即時議論を開始することが重要だとしている。
      • 原文 March 2, 2021 BIMCO(植木エミリ)
    • 【7】イングランドで感染者数の減少速度が鈍化している可能性
      • 【7】イングランドでは1月から2月にかけて新型コロナウィルスの新規感染者数が急激に減少したが、この減少速度が鈍化している可能性が指摘されている。インペリアル・カレッジが実施した調査によると、ロックダウンの実施によりウィルスに感染している人の割合は1月の1.57%から約3分の2減少して0.5%となり、すべての年齢層とほとんどの地域で1月上旬以降家庭内感染が大幅に減少したことが分かった。3月8日から最初のロックダウン緩和策として学校が再開される予定である。しかし、この調査によると、数日分のデータに基づく結果であるものの、ヨークシャーや北東部では感染者数の減少速度の低下が、また、ロンドンや南東部などでは感染の増加が確認されており、研究者からは、ワクチンの接種が感染率の低下に影響を与えていると判断するのは時期尚早であるとの声も上がっている。

        ※3/3の英国の感染者数:6,385人(日本888人の7.2倍)
        ※3/3の英国の死者数:315人(日本人51の6.2倍)
      • 原文 March 4, 2021, BBC (若林健一)
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