2021/01/05LROニュース(7)

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  • 2021.01.06 UP
    2021/01/05LROニュース(7)
    • 【1】ニュージーランド政府が条件付きでクルーズ運航再開を承認
      • 【1】ニュージーランド政府はフランスのクルーズ会社ポナンとの数カ月にわたる交渉の結果、同社に対して2021年2月からニュージーランド国内の海域で顧客を同国民に限定するという条件付きでクルーズを再開することを承認した。ポナン社は、現在ジャカルタ沖に錨泊している総トン数9,900トンのクルーズ船を使用する予定で、同船は最大184名の乗客を載せることが出来る。同社は、小規模なクルーズの運航に焦点を当てており、2020年夏にはフランス発のクルーズや北極海向けのクルーズを再開させ、また、仏領ポリネシアで同じく2020年夏に運航を再開させたポール・ゴーギャン・クルーズ社も所有している。
      • 原文 December 24, 2020, The Maritime Executive (若林健一)
    • 【2】スリランカ政府が民間と連携してガル港沖合で船員交代のサービスを開始
      • 【2】スリランカは国際海事機関(IMO)の決議(MSC. 473(ES.2))に従って船員交代のための窓口(Focal Point: FP)を既に指定している数少ない国の一つである。スリランカ政府は、海上警備会社であるAvant Garde Maritime Services 社と連携し、南部ガル港沖合に配置した客船を船員交代のトランジット・ハブ(OCTH)として使用して、船員交代に関するサービスを行うことを決定した。船員はスリランカへの入国に際してはチャーター機で南部のマッタラ・ラージャパクサ国際空港に到着し、そこから専用のバスで直接OCTHまで輸送され、下船する乗組員もOCTHから同様の経路で出国することになる。民間機での入国は許可されていないため、船員はモルディブのマレ又はUAEのドバイまで民間機で渡航し、そこでチャーター機に乗り換えてスリランカに向かうことになる。また、船員はチャーター機に搭乗する前の72時間以内にコロナウィルスのPCR検査を受けて陰性証明書を取得するとともに、検査後は他人と接触していないことを証明する必要がある。
      • 原文 December 31, 2020, Splash (若林健一)
    • 【3】バリ島の海岸に90トンの海洋プラスチックごみが漂着
      • 【3】バリ島は、毎年主に豪や中国から数百万人以上が訪れる観光地であるが、12月31日から1日にかけて観光の名所であるKuta・Legian・Seminyak海岸に90トンのプラスチックごみが流れ着き、当局はごみの回収作業に追われている。インドネシア政府は2020年4月に、同国の海洋環境と経済に影響を与えるプラスチックごみの脅威に立ち向かうための国家戦略を打ち出したが、行動計画の策定に協力している豪の科学研究機関CSIROの専門家によると、海岸で回収されるこうしたプラスチックごみの量は尋常ではなく、年々悪化しており、他のインドネシア群島の多くも同様の問題を抱えているという。バリ島南西部の海岸は、毎年西から東へモンスーンの雨風が吹くとごみが堆積しやすい傾向にあったが、世界的なプラスチック生産量の増加に伴い、漂着するプラスチックごみの量も増加してきている。また同国の廃棄物処理制度が不十分であることも主要な問題として指摘されており、廃棄物処理制度は、バリ島で再編成を始めたばかりで、ジャワ島では始まったばかりである。バリ島の知事は政府に対し、海岸に漂着したごみを迅速に処理できるような施設や人員を備えた廃棄物処理制度の確立を求めている。
      • 原文 January 03, 2021 The Guardian(植木エミリ)
    • 【4】イラク沖合でタンカーに設置された吸着型機雷が発見される
      • 【4】12月31日、イラクのバスラ港の沖合でイラクの石油会社SOMOに用船され他船給油を行っていたリベリア籍タンカーの船体に吸着型機雷が設置されていることが確認された。イラク軍は1月2日、イラク海軍の爆発物処理の専門家が機雷の除去に成功し、イラク当局が現在捜査を行っていると発表した。本件に関する犯行声明は出されていない。昨年米国の無人機攻撃によりイラン革命防衛隊の司令官が死亡してから1年を迎えることから、米国はイランが何らかの攻撃を行う可能性があるとして、ペルシャ湾に原子力潜水艦を派遣しB-52爆撃機を飛行させるなど、現在ペルシャ湾では米国とイランとの間で緊張が高まっている。
      • 原文 January 2, 2021, VOA News (若林健一)
    • 【5】イラン革命防衛隊がホルムズ海峡で韓国籍ケミカルタンカーを拿捕
      • 【5】1月4日、サウジアラビアのジュバイルからUAEのフジャイラに向かっていた韓国籍ケミカルタンカーが、ホルムズ海峡で突如針路を北に向けイラン領海に入域したとの報告があった。同船にはインドネシア人船員とミャンマー人船員が計23名乗船している。イランのFars通信は、イラン革命防衛隊が油濁汚染を理由にペルシャ湾で同船を拿捕し、イラン国内の港に連行したと伝えている。米国の対イラン制裁により韓国内の金融機関にあるイランの資金が凍結されたことを受け、イランと韓国との関係は過去2年間で急速に悪化している。
      • 原文 January 4, 2021, Dryad Global (若林健一)
    • 【6】UNEP:リンによる富栄養化を防止するための行動計画
      • 【6】世界の食糧生産と消費方法の改革に向けた新たな行動を開始するため、2021年は国連食糧システムサミットの開催が予定されている。作物の収穫量を増やすため、窒素/リン/カリウムを含む合成肥料は長きに渡って世界中で使用されてきたが、土壌に過剰なリンが投入されると、湖や河川、沿岸部へ流出したリンによる富栄養化で生態系が汚染されている。リンによる富栄養化は有害な藻類を繁茂させ、地球規模での生物多様性喪失や、漁業を脅かす酸素濃度の極めて低い水域(dead zones)の発生、飲料水の汚染を引き起こすため、国連環境計画(UNEP)はこうした問題に対処するため、リンを適切に管理するための優先的な行動として以下を挙げている。①肥料およびし尿の管理を改善し、土壌侵食/流出、水資源へのリンの滲出を最小限に抑制。集水域を管理するためのアプローチを開発し、明確な削減目標と共に農業や排泄物からのリンの流出を削減。②廃棄物からのリンをリサイクルするインフラの開発。③より良い農法を通じて、過剰なリンを投入せずに家畜や作物収穫量を最適化。④食品廃棄物を最小化し、合成肥料の需要を削減。⑤肉や乳製品等のリン集約的な農作物の消費量の削減。⑥リンの安全保障問題について監視/評価/行動するための意識及び透明性と政治的な取り組みを高める。⑦畜産物の消費量と廃棄物の生産量を減らすための経済政策・規制政策の開発。
      • 原文 January, 04, 2021 UNEP(植木エミリ)
    • 【7】イングランド全土を対象に3度目の全国的なロックダウンへ
      • "【7】ジョンソン首相は1月4日に国民に向けてテレビ演説を行い、現在医療機関はパンデミックが始まって以降最も厳しい状況に置かれており、今後数週間はさらに感染者数や入院患者数が増えるだろうと述べ、イングランド全土を対象に再び全国的なロックダウンを実施することを発表した。期間は少なくとも2月中旬までとされ、今回の内容は昨年3月から実施した1回目のロックダウンに似た内容となっており、その概要は以下のとおり。①通院、生活必需品の買い出し、1日に1回の運動、不可欠な通勤などの例外を除き外出が禁止される。②屋内・屋外を問わず同居しない人との交流は原則禁止される。屋外で運動する場合に限り、同居しない人1名と会うことができる。③可能な限り在宅勤務を実施する。④全ての学校や大学は閉鎖されオンライン授業が実施される。⑤生活必需品を扱わない商店の営業は禁止される。⑥飲食店は配達やもち帰りでの営業のみ許される。⑥ゴルフ場、テニスコート、屋外のジムなども閉鎖される。⑦共同礼拝、結婚式や葬式は参列者数を制限して執り行うことができる。

        ※1/4の英国の感染者数:58,784人(日本3,150人の19倍、緊急事態解除基準47人の1,250倍)
        ※1/4の英国の死者数:407人(日本51人の8.0倍)
        日本の緊急事態解除基準(直近1週間の新規感染者数の合計が人口10万人当たり0.5人以下)を英国(人口約6644万人)に適用した場合、1週間当たりの新規感染者数は332人、1日当たり約47人となる。"
      • 原文 January 4, 2021, BBC (若林健一)
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