2020/03/16LROニュース(6)

NEWS


※LROニュースの内容については、有料メールニュースなど営利目的での転載はご遠慮頂くとともに、2次使用の際はLROニュースからの転載である旨を明示していただきますよう、お願いいたします。

トップページ > LROニュース > 2020/03/16LROニュース(6)
  • 2020.03.17 UP
    2020/03/16LROニュース(6)
    • 【1】コロナウィルス:ICSが新たな海運会社向けガイダンスを作成
      • 【1】3月5日、国際海運会議所(ICS)は、世界保健機関(WHO)・IMO・欧州疾病予防管理センター(ECDC)・国際海員健康協会(IMHA)と協力して、世界の海運会社がコロナウィルの蔓延を防ぐのを支援するためのガイダンスを発表した。具体的には、寄港国による様々な規制措置・船員に対する感染予防・感染者発生時の管理計画(Outbreak Management Plan)の作成と船上への設置・WHO作成の船上で感染者が出た場合の管理ハンドブック・旅客に対する乗船前検査(質問票の例)等について詳細に記載されている。ガイダンスはICS加盟の各国の船主協会から船員に配布されるが、ICSのホームページから無料でダウンロードすることもできる。IMOも回章(circular letter)の付属文書として、本ガイダンスの周知徹底を図る予定。ガイダンス本文は以下のリンクを参照。
      • 原文 March 5, 2020, ICS(長谷部正道)
    • 【2】コロナウィルス:CLIAが新たなコロナウィルス対策を発表
      • 【2】3月4日、クルーズライン国際協会(CLIA)は、会員クルーズ船社によって即日実施される強化されたコロナウィルス感染対策を発表したところその概要は以下のとおり。①過去14日以内に韓国・イラン・中国(香港・マカオを含む)・イタリア政府によって封鎖されている地域に居住・訪問・空港を経由した乗客の乗船拒否。②過去14日以内に、米国疾病予防管理センター(CDC)が認定したコロナウィルス蔓延国に居住・訪問・空港を経由した旅客に対しては、過去14日間に、発熱・咳・呼吸困難を経験していないかなど、乗船前の健康診断を実施する。③過去14日間にコロナウィルスに感染しまたは感染の疑いがある人と接触・看病した人と、コロナウィルスの感染した可能性があるとして現在経過観察中の乗客の乗船拒否。④コロナウィルスに似た症状を乗船前の乗客が発症していないか確認するための事前検査の強化。⑤世界のクルーズ事業者・医療専門家・規制当局と連携して、今後のCOVID-19の蔓延状況を監視し、乗客乗員の健康と安全を最優先して、必要に応じ上記対策を見直していく。
      • 原文 March 4, 2020, CLIA(長谷部正道)
    • 【3】コロナウィルス: 露がイラン・伊・韓からの船舶を強制的に消毒
      • 【3】ロシア政府で消費者安全行政を担当するロスポトレブナゾールは、黒海沿岸で最も大きい港湾のひとつで穀物・鉱石・鉱物肥料・木材・石油・石油製品などのばら積み貨物の集積港であるノヴォロシスク港とカザフスタンのテンギス油田等の多くの油田から油を輸送するカスピ海パイプラインコンソーシアム(CPC)の終点ターミナルであるユジナヤ・オゼレエフカターミナルに入港するイラン・イタリア・韓国からの船舶に対して、具体的な方法は不明だが、着岸前に消毒を義務付けると発表した。
      • 原文 March 5, 2020, Reuters(長谷部正道)
    • 【4】海洋プラスチックごみが抗生物質耐性菌を拡散している疑い
      • 【4】北アイルランドの研究者たちが、海辺で収集したプラスチックから採取した細菌を10種類の抗生物質で殺す実験を行ったところ、回収したプラスチック片の98%からアンピシリンに耐性を持つ細菌が検出されたことが3月4日、明らかになった。海洋プラスチックごみは年間数百万トンにも及び、細菌は海水面であればどこでも成長できるため、海洋プラスチックごみの増加は細菌に新しい生息地を与えるとして懸念されている。地上の細菌が海で生き残る可能性は低いが、細菌は互いのDNAを交換する能力を持っているため、抗生物質に耐性をもつ遺伝子が海水面の細菌に入り込んだ場合、海面を浮遊するプラスチックの破片などによって細菌が海を移動し、抗生物質耐性菌を世界中へ拡散する恐れがある。抗生物質耐性菌は、魚などを通じて人体に入り込む可能性があり、これらが病気を引き起こす可能性などについては更なる研究が必要であると研究者は強調している。
      • 原文 March 4, 2020, Hakai Magazine(植木エミリ)
    • 【5】米上院軍事委員会: 北極海における米海軍増強の必要性
      • 【5】3月5日に開かれた米上院軍事委員会において、米海軍作戦部長を務めるMike Gilday海軍大将は、現状では北極海における航行の自由作戦の実施は限定的にならざるを得ず、マラッカ海峡やホルムズ海峡と同様にベーリング海峡も戦略的に重要であるとして、北極海における米海軍増強の必要性を訴えた。また、アラスカ州選出のDan Sullivan上院議員は、ロシアが港や飛行場などのインフラ整備を進めているのに対して米軍は後れをとっており、もっとも近いアンカレッジ基地でも1500海里の距離があると指摘するとともに、ロシアが砕氷艦を54隻有しているのに対し米海軍は僅か2隻であり、このうち1隻は稼働しておらず、北極海で航行の自由作戦を継続するために必要な能力が備わっていないと述べた。同様の懸念は米下院歳出予算委員会でも取り上げられ、米海軍高官は、砕氷艦の数など北極海における作戦行動能力はロシアの方が勝っており、気候変動により北極海の氷が減少することにより北極海から北米大陸へのミサイル攻撃が容易になるなど、ミサイル防衛の観点からも、北極海における米海軍の能力強化が必要であると訴えた。
      • 原文 March 5, 2020, USNI News(若林健一)
    • 【6】中国深海調査船が米・豪海軍潜水艦の南シナ海に至る活動ルートを探査
      • 【6】豪国防省は、中国の海洋調査船が2ヶ月間にわたり中国東方沖から豪西部沖合にかけての海域において海洋調査を実施していたことからこれを追跡していたことを認めた。同調査海域には豪海軍潜水艦が南シナ海へのルートとして定期的に使用している豪領クリスマス島からジャワ海に至る海域も含まれている。また、同調査船は、豪North West Capeに位置しインド・太平洋地域に展開する豪・米の艦船や潜水艦との通信に使用されているHarold E Holt海軍通信基地の沖合の公海上で錨泊していたことが確認されており、この間には米潜水艦が豪パースに近いスターリング海軍基地に向け航行している。同海洋調査船は、2018年にパラオ領海内においても確認されており、また、別の海洋調査船2隻も、豪・米が南シナ海や西太平洋における前線基地とするため増強を進めているパプアニューギニアの海軍施設がある同国マヌス等付近で確認されている。豪は、ノーザンテリトリー州のTindal空軍基地について、米軍の長距離爆撃機等より大型の機体による利用が可能となるよう改修を進めるほか、米海軍の利用を促進するため豪ダーウィン近傍の海軍基地やその後方施設の増強を進めるための予算編成を計画しており、米軍も約80億米ドルを投じて米海兵隊が使用するノーザンテリトリー州の訓練施設等を今後10年かけて増強する計画もある。
      • 原文 March 2, 2020, Asia Times(若林健一)
  • 資料閲覧 その他