2020/01/15LROニュース(6)

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  • 2020.01.16 UP
    2020/01/15LROニュース(6)
    • 【1】 ノルウェーで電動自律オンデマンド小型フェリーを開発
      • 【1】 ノルウェー科学技術大学(NTMU)の自律海上運航研究センター(NTMU AMOS)は、DNV GLの元役員を会長としたZeabuzという新会社を設立し、都市内や沿岸部においてオンデマンドで運航する電動の小型自律運航フェリーを開発すると発表した。NTMUは自律運航船の技術開発を行ってきたが、この技術をもとに、DNV GL・ノルウェー沿岸庁・ノルウェー海事局が協力して、トロンヘイムで2隻の実験船をもとに技術開発を行う予定。
      • 原文 December 29, 2019, The Maritime Executive(長谷部正道)
    • 【2】 カメルーンの錨泊地でタンカーから8名の船員が誘拐
      • 【2】 12月30日午後11時15分ころ、カメルーンのLimbohターミナル錨地で錨泊中のタンカーが賊に襲撃され、ギリシャ人船員5名、フィリピン人船員2名及びウクライナ人船員1名の計8名が誘拐され、1名の船員が負傷したとの報告があった。12月22日にもカメルーンのDouala錨地でコンテナ船から船員2名が誘拐される事件が発生しており、ギニア湾で誘拐された船員の数は12月だけで57名に達している。ターミナルなどに長時間滞在することは賊からの襲撃の脅威に晒されるリスクを高め、これに加え、連携のとれた保安体制の欠如が賊による国境を跨いだ活動を可能にしており、今回の襲撃事件も、同日にナイジェリアのボニー島の南方海域で発生したコンテナ船への襲撃未遂事件と同じグループによる犯行の可能性も十分にあり得る。
      • 原文 December 31, 2019, Dryad Global(若林健一)
    • 【3】 2010年代は史上最も暑い10年に
      • 【3】 2019年は観測史上2番目に気温が高い年となったが、2010年から19年の10年間は、観測史上最も気温の高い10年となった。北極海の海氷はより早く溶け、海水温の上昇のため強力な台風が急速に成長し、欧州では熱波で何百人も死亡し、米国などでも大規模な水害を体験した。気温の上昇により、北極圏・カリフォルニア・豪など世界各地で大規模な山火事が発生し、豪州では全国の平均気温としては史上最高の41℃以上の気温を記録した。これらの異常気象は相互に関連・相乗効果を発揮した結果、サンゴ礁や一部の森林など生態系崩壊の全地球的な限界点に近づいている。2019年の前半だけで、世界中で1000万人以上の人々が異常気象のせいで移住を余儀なくされ、気温の上昇はマラリアなど蚊によって伝染する病気のリスクを増加し、農業や水の供給にも悪影響を与え、海面の上昇や海岸の浸食は沿岸部を居住できない区域としている。
      • 原文 December 18, 2019, Inside Climate News(長谷部正道)
    • 【4】 米海軍がAIを活用して音声でコミュニケーションが取れる無人運航船を開発へ
      • 【4】 無人運航船と他の船舶との衝突を回避するために、米海軍は船橋の乗務員に代わりVHFラジオを使用し音声で他の船舶とコミュニケーションできる能力を持つAIを活用したロボット船の開発を進める。海上における衝突の予防のための国際規則に関する条約(COLREGS)は2隻の船舶が行き会う際の規則を明確に定めているが、3隻以上の船舶が同時に接近する際の規則は明確に定めておらず、このような場合には現状では船橋間のVHFラジオを使用した口頭による意思疎通で衝突を回避している。現在既に開発されている海上無人運航船(Unmanned Surface Vehicles: USVs)でもCOLREGSに従って航行する機能は含まれているが、上記船橋間のVHFラジオを通じた音声による意思疎通に対応する機能はない。音声情報をテキストなどに変換する技術は存在しているので、USVsに搭載されている人工知能(AI)が音声を変換したテキストなどの情報をもとにCOLREGSに従った操船ができることを目標にする。
      • 原文 December 29, 2019, The National Interest(長谷部正道)
    • 【5】 記録的な高温・干ばつ・強風により悪化する豪の山火事
      • 【5】 豪では夏に発生する山火事は珍しいことではないが、今夏の山火事は歴史的にみても最悪の規模であり、現時点で15人以上の人間が死亡し、何百もの家屋が焼失し何百万エーカーの土地が燃えたが、まだ夏季は終了しておらず、今後さらに被害が拡大する見込みである。1月の初めには、豪南東部では山火事のため多くの建物が消失し、居住地域が山火事に取り囲まれたために何千人もの住民や観光客が海岸地域に避難することを余儀なくされ、山火事によって孤立した町に水・食糧・燃料を輸送するために、1月1日には、軍の船舶と輸送機が動員された。歴史的な気温の上昇・干ばつ・強風といった要素が相乗してこうした破壊的な山火事が発生したと考えられている。12月の中旬には、全国の平均気温として史上最高の41.9℃を観測し、1月に入っても熱波が継続し、首都キャンベラでは40.5℃を記録した。さらに、豪の最も豊かな穀倉地帯では2017年以来干ばつに苦しみ、一部ではこの山火事で焼失している。
      • 原文 January 1, 2020, The New York Times(長谷部正道)
    • 【6】 UArctic: 2019年北極海年次報告書「北極海の安全保障の再定義」を発表
      • 【6】 北極海研究に関する大学の連合組織であるUArcticは、2019年北極海年次報告書「北極海の安全保障の再定義」を12月17日に発表した。この報告書には21の学術論文と14の解説(briefing note)が収録されており、①北極海における伝統的な安全保障②北極海におけるHuman Security③北極海の安全保障と理論化④北極評議会非加盟国と北極海の安全保障といった4部のテーマ別分野ごとに整理されている。
      • 原文 December 17, 2019, UArctic(長谷部正道)
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