2019/11/28LROニュース(6)

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  • 2019.11.29 UP
    2019/11/28LROニュース(6)
    • 【1】 UNEP: 各国の化石燃料生産見通し量がパリ協定の目標を大きく超過
      • 【1】国連環境計画(UN Environment)が、各国の化石燃料生産予測量がパリ協定の気候変動抑制目標(1.5℃または2℃)を達成するために必要な抑制された生産量を大きく上回るとした報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①世界各国が現在計画している化石燃料の2030年までの生産量は、パリ協定の気温上昇を2℃以内に抑制するために使用出来る化石燃料の量より50%多く、1.5℃以内に抑制するための量と比較すると120%も多い。②この目標量と生産量の格差は、現時点よりも拡大していく見通しだが、これは各国政府が化石燃料の生産を削減する意欲が少ないため。③このような格差の拡大は、各国政府の野心的な経済計画や、化石燃料生産に対する政府補助等の公共的な支援によってもたらされている。④既にいくつかの先進国は化石燃料生産の削減に取り組んでおり、化石燃料生産削減の動きが世界的に拡大するための動機付けや経験を与えている。⑤世界的な化石燃料の減産の実現のためには国際的協調を図ることが重要。
      • 原文 November, 2019, UNEP(長谷部正道)
    • 【2】 南シナ海で軍事的プレゼンスを競う米国と中国
      • 【2】来年1月に台湾で総統選挙が行われるのを前に、中国が初の国産空母を台湾海峡で航行させたのに対し、米国は沿岸海域戦闘艦などを展開して南シナ海で航行の自由作戦を実施するとともに、11月6日から同月12日までの間、別の沿岸海域戦闘艦1隻を派遣して豪と合同訓練を実施するなど、両国は南シナ海周辺における軍事的プレゼンスを強めている。米国防長官と中国国防部長は、拡大ASEAN国防相会議(ADMM-Plus)の開催に合わせ、南シナ海における問題を中心に会談を行った。中国外務省によれば、中国国防部長は米国防長官に対し、南シナ海における平和と安定を維持する中国の決意を伝えるとともに、米国の南シナ海での活動を止め、事態を緊張化させないよう求めたのに対し、米国防長官はツイッターで、米中双方が如何にして国際法に基づいて関係性を維持してくかについて話し合ったと述べ、南シナ海における航行の自由作戦を維持していくことを強調した。また、トランプ大統領がASEAN首脳会議を欠席した一方で、米国防長官は東南アジア諸国を訪問し、11月20日のベトナム訪問では同国沿岸警備隊への巡視船の供与を発表するなど、中国による海洋進出への対抗姿勢を示している。
      • 原文 November 22, 2019, Asia Times(若林健一)
    • 【3】 気候変動によって波の強さや大きさにも影響
      • 【3】1990年代から、気候変動による世界的な海面上昇については研究が進められてきたが、気候変動が波に及ぼす影響については正確な予測はなされてこなかった。Griffith大学等の研究者達は、150以上の波と気候のモデルを統合して地球全体をカバーする世界で最初の波のモデルを開発し発表した。このモデルでは、地球の気温が2℃以上上昇すると、21世紀末までに、地球の約半分の海洋における波の大きさ・密度・方向などが大規模に変化することが分かった。米国東岸をはじめとする北半球のある部分では波はより小さく・弱くなる一方で、豪の南海岸など他の場所では、波はより大きく・強くなることが分かった。もし世界の各国が適切な気候変動対策を取らなかった場合、豪南部の海岸の波は今世紀末までに15%大きくなるものと予測される。こうした影響が既に現れているところもあり、海面上昇と大きな波によって、1980年代以来、世界全体で2万8千㎢の海岸線が既に浸食されている。
      • 原文 November 18, 2019, Hakai Magazine(長谷部正道)
    • 【4】 ロスアトムが北極海北航路のコンテナ輸送に進出計画
      • 【4】ロシア国営原子力企業で、ロシアの原子力砕氷船の運航管理を行い、北極海北航路(NSR)の開発・管理も任されているロスアトムは、70億ドルの大規模投資を行ってNSR経由のアジア=欧州間のコンテナ海運に進出する計画を金融機関に説明していることが分かった。CMA CGM/Hapag-Lloyd/MSC/Nike/H&Mなど欧米の海運会社や大手荷主が北極海の環境保護の観点から、相次いでNSRを利用しないことを表明する中で、ロスアトムは大統領からNSRの輸送量拡大を請け負っており、既存のスエズ運河経由に比べて所要輸送時間が大幅に短縮できることを武器に、アジア=欧州間のコンテナ輸送量の7%程度をNSRを利用して輸送することを計画している。ロスアトムの海運子会社であるRosatomflotは現在、4隻の原子力砕氷船・1隻の原子力曳船・1隻の非原子力砕氷船・5隻の作業船を運航しているが、コンテナ船は保有していない。
      • 原文 November 22, 2019, Maritime Executive(長谷部正道)
    • 【5】 米国において石油ガス開発のための多くの連邦所有地のリースが凍結
      • 【5】ユタ州の連邦土地管理局(Bureau of Land Management: BLM) は、石油ガス開発のための連邦所有地のリースの差し止めについて環境団体等から提訴されたのを受けて、訴訟の対象となった石油ガスの採掘によって発生するGHG排出について、BLM自体が過去法律に定められた十分な環境評価を行っていなかったことを理由に、判決が出るのを待たず、9月に自主的に130のリースを凍結した。十分な環境評価を行っていなかったというのは、ユタ州に限らず、BLM全体の共通の問題となる可能性があり、米国西部の他のリース案件について、石油・ガスのみならず石炭についても影響が広がる可能性がある。同国内の法廷では、BLMに対してリースの許可にあたっては、米国環境政策法(National Environmental Policy Act)に基づく完全な環境影響評価を行うことを求める判決が続いており、もっとも最近の例では、3月にワシントンD.C.の連邦地裁で環境評価のやり直しを命ずる判決が出たのを受けて、ワイオミング州・ユタ州・コロラド州のリースが凍結されている。
      • 原文 November 17, 2019, Inside Climate News(長谷部正道)
    • 【6】 Clean Shipping Alliance 2020がマレーシア政府の決定に失望を表明
      • 【6】IMO 2020規制強化対策としてスクラバーの採用を推奨するClean Shipping Alliance 2020が開放型スクラバーの使用を禁止するマレーシア政府の決定に失望を表明したところその概要は以下のとおり。①今回のマレーシア政府の決定はスクラバーの採用を決定している200以上の海運会社に影響を与える。②規制強化が実施されるわずか数週間前で、かつIMOにおいてスクラバー排水に関し包括的な環境影響評価を開始することが既に合意されているこのタイミングで今回の決定がされた理由が理解できない。③今回の決定にあたっては、科学的な根拠が示されていないし、スクラバーについて知識が豊富な業界関係者との協議も行われていない。
      • 原文 November, 2019, CSA 2020(長谷部正道)
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