2019/09/18LROニュース(6)

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  • 2019.09.19 UP
    2019/09/18LROニュース(6)
    • 【1】北極海最深部への単独有人潜航に成功
      • 【1】Discovery Channelの企画で、世界の5大洋の最深部への潜航に挑戦している探検家のVictor Vescovo氏とそのチームは、5月に太平洋のマリアナ海溝の一部である世界で最も深い水深10927mのChallenger Deepにおいて単独有人最深潜航に成功したのをはじめ、大西洋・南氷洋・インド洋の最深部への単独有人潜航に成功してきたが、最後の北極海のグリーンランドとスヴァールバル諸島の間にあるフラム海峡の下の北極海の最深部(5550m)であるMolloy Deepへの単独有人潜航に8月24日成功した。当該海域は冬季は氷で閉ざされ、夏季も気象海象条件が厳しいため、年間で数週間しか潜航のチャンスがない。
      • 原文 September 10, 2019, Livescience(長谷部正道)
    • 【2】LISW: 海運業界4団体がIMO 2020規制とGHG削減について意見交換
      • 【2】ロンドン国際海運週間中(London International Shipping Week: LISW)、BIMCO・ICS・INTERCARGO・INTERTANKOの海運業界4団体がIMO2020規制とGHG削減について意見交換を行い、その概要は以下のとおり。①IMO 2020規制の実施まで4か月を切ったが、世界全体で規制適合燃料油が本当に充分供給されるのか、またブレンドされた規制適合燃料油の安全性や異なる規制適合油の間の互換性の問題等いまだ不明な点が多い。②船主としては、用船者・燃料供給事業者・当局を含むすべての関係者が円滑な燃料油の移行を確保するために更なる努力を行うことを望む。③特に、規制開始前に、規制適燃料合油の品質基準が定められることが重要である。④IMOで合意された2050年までに船舶から排出されるGHGを少なくとも半減するという目標を支持するが、目標達成手段については、全ての船舶に適用することが可能な万能策はなく、船舶の種類ごとに異なった手段が検討されるべき。
      • 原文 September 11, 2019, AJOT(蘭潔美)
    • 【3】台湾、ソロモン諸島との断交を発表
      • 【3】9月16日台湾は、ソロモン諸島が台湾と断交して新たに中国と国交を結ぶ決定を下したことを受けてソロモン諸島との断交を決定したと発表した。またソロモン諸島の決定に対し遺憾の意を示すとともに、中国政府がドル外交の手段に訴え台湾を外交的に孤立させ、また様々な圧力を使うことにより、台湾の気力や希望を奪っていると批判した。建国70周年を迎えようとしている中国では、ソロモン諸島の決定を歴史的な好機であると歓迎している。台湾と国交を持つ国はラテンアメリカや太平洋地域を中心に僅かであるが、中国の一国二制度に反対する政党出身の蔡総統が2016年の選挙で勝利して以来、中国政府は台湾を外交的に孤立させるための動きを強めており、同年のサオトメ・プリンシペ以降、ブルキナファソ、パナマ、エルサルバドル、ドミニカ共和国が、台湾と断交し中国との国交を樹立しており、今回のソロモン諸島で6ヶ国目となる。4月の総選挙以降連立政権を組むソロモン諸島のソガバレ首相は、台湾との外交を維持することに利益がないと見る議会勢力による圧力にさらされ、中国によるインフラ整備のための多額の資金提供に期待感を示す発言をしていた。
      • 原文 September 17, 2019, Asiatimes(若林健一)
    • 【4】英国運輸省:港湾経済パートナーシップの第1号にサザンプトン港を指定
      • 【4】2019年1月に英国政府は2050年までの長期海事産業育成戦略としての”Maritime 2050-Navigating the Future”を発表したが、港湾部門については、長期的な貿易・経済の成長を実現するために港湾と政府の間により強固な連携関係を築く「港湾経済パートナーシップ(Port Economic Partnership: PEP)」という新制度を創設した。PEPは公共・民間部門の投資の相乗効果や港湾投資計画策定の効率化等を図ることによって、英国の海運先進国としての地位を維持し貿易量を拡大するために必要な新たな貨物取扱施設等の必要なインフラ投資の促進を図ることを目的とするが、9月10日、ロンドン国際海運週間に合わせて、PEPを政府と締結する最初の港湾としてサザンプトン港を指定し調印式を行った。同港は英国最大の輸出港湾として年間400億ポンドの輸出貨物を取り扱う一方で、年間200万人のクルーズ船観光客が訪れる英国最大のクルーズ拠点港でもある。
      • 原文 September 10, 2019, LISW(長谷部正道)
    • 【5】シンガポール港:タンカーを活用して規制適合燃料油の在庫積み増し
      • 【5】シンガポール港はタンカーを浮体式燃料油貯蔵施設として活用し、貯蔵能力を過去1年間で260万トン増加させ、現在では17隻のタンカーを利用して690万トンの貯蔵能力を有している。この結果、8月末の時点で規制適合燃料油の在庫は290万トンを確保している一方で、重油燃料の在庫は減少した。
      • 原文 September 12, 2019, Ship & Bunker(長谷部正道)
    • 【6】Brexit:英国の環境基準をいかに守れるか?
      • 【6】英国がEUを離脱し、それによりEU環境政策や欧州司法裁判所 から離れるため、国内での環境政策の確実な執行が懸念されている。英国政府は環境基準を守るために2018年12月には1995年以来となる新しい環境法案 (Environmental Bill) の原案を提出し、環境に対しての監視・調査・執行を行う監視機関(Office for Environmental Protection: OEP)を設置し、「Green Brexit」を届ける姿勢を維持しているが、この法案への主な懸念は以下のとおり。①明確な環境保護への目標が記されていない。②原案には、この環境法案が既存している環境政策や声明への「考慮(have regard to)」をするという言葉が使われており、これも意味が曖昧。③全ての政府・公共機関が環境政策を遵守する義務が明記されていない。④OEPがどの程度政府から独立した機関なのかが明らかではない。
      • 原文 September 10, 2019, Penningtons Manches Cooper(蘭潔美)
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