2019/07/18LROニュース(6)

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  • 2019.07.19 UP
    2019/07/18LROニュース(6)
    • 【1】ITLOS: San Padre Pio号事件に関し暫定措置命令
      • 【1】2018年1月23日に、ナイジェリアのEEZ内で舶用ガスオイルの船舶から船舶への積み替えを行っていたスイス船籍のSan Padre Pio号はナイジェリア海軍に「無許可で石油製品の販売を行った」として拿捕され同国のPort Harcourtに曳航され、船舶・積荷・船長と船舶職員は同国に拘束されたままでいる。これに対し、スイス政府は「国連海洋法国際裁判所(International Tribunal for Law of the Sea: ITLOS)」に対し、国連海洋法第290条第5項に基づき、直ちに船舶・貨物・船長等を解放するための暫定命令を出すことを求めていた。7月6日、同裁判所は①スイス政府は1400万ドルの保証金をナイジェリア政府に差し出すこと。②今後同裁判所がナイジェリア政府がとった上記措置が国連海洋法に違反しないと判示した場合は、スイス政府は船長と3名の船舶職員がナイジェリアの刑事裁判所に出頭することを保証すること。③以上の2条件を満たしたうえで、ナイジェリア政府は拘束している当該船舶・貨物・船長等を解放し、同国からの出国を認めること。を17対4の多数意見で判示した。
      • 原文 July 6, 2019, ITLOS(長谷部正道)
    • 【2】今後の英国におけるプラスチック規制の行方
      • 【2】EUにおいては、今年使い捨てプラスチック指令(Single-use Plastics Directive)が成立したが、EU離脱後の英国の政策はどうなるのか?環境・食糧・地域問題省(Department for Environment, food and Rural Affairs)はGreen Brexitを標榜し、環境問題に関してはEUの規制と同等またはそれ以上の規制をEUより早く実施することを表明しており、①使い捨てプラスチックの禁止については、EUより1年早い2020年から実施。②ウェールズ政府は、産業界において再生プラスチックの利用を拡大するために650万ポンドの基金を創設。③スコットランド政府は、「プラスチックごみゼロタウン行動計画(Action on Zero Plastic Waste Towns)」を決定し、海岸沿いの市町村において、使い捨てのプラスチックの使用を削減し、2019年にプラスチック製の綿棒を禁止する。④民間ベースでは、大手スーパーマーケットチェーンが協力して「英国プラスチック憲章(UK Plastic Pact)」を創設し、流通業界におけるプラスチックの使用を変革する。
      • 原文 July 5, 2019, Burges Salmon(長谷部正道)
    • 【3】IMB:海賊・武装強盗第2四半期報告書
      • 【3】国際商業会議所の国際海事局(IMB-ICC)が発表した本年の海賊・武装強盗第2四半期報告書によると、本年上半期において78件(前年同期107件)の海賊・武装強盗事件が同局海賊情報センターに報告されている。このうち43%がギニア湾で発生し、全海域で発生した誘拐事件の73%及び人質事件の92%を占めており、最もリスクが高い海域とされている。ナイジェリアでの発生件数は前年同期の31件から減少し21件であったが、全海域で発生した9件の発砲事件のうち8件が同海域で発生しており、このとき被害船舶は平均してブラス沖65海里に位置していた。海賊情報センターは、ナイジェリア海軍がこれらの事態に船を派遣して対応したことを賞賛しており、2019年第2四半期のギニア湾における発生件数は減少している。国際海事局はすべての船長及び船主に対して、未遂や疑わしいものを含めたすべての海賊・武装強盗事件について同局海賊情報センターへ報告することを強く求めている。
      • 原文 July 8, 2019, IMB(若林健一)
    • 【4】米国地質調査局の報告書のプレスリリースから気候変動に関する記述が削除
      • 【4】米国地質調査局(US Geological Survey: USGS)は、カリフォルニア州の沿岸地域が気候変動と海面上昇によって受ける将来的な影響に関する報告書を発表したが、そのプレスリリースにおいては研究の手法に説明の重点が置かれ、研究の結果となる気候変動の影響に関する記述は削除された。科学誌に発表されたこの研究によれば、今世紀末までに、カリフォルニア州の沿岸の1500億ドル以上の価値を持つ不動産が、気候変動による海面上昇に伴う浸水のため1000億ドル以上の損害をうけ、60万人以上の住民が影響を受けると予想している。今回のプレスリリースの改変はUSGSのみならず他の政府機関における気候変動に関する研究の成果を貶めるトランプ政権の方針の一環であり、今回の介入もトランプ政権の意を受けたUSGSの局長の指示によって行われた。
      • 原文 July 8, 2019, Science (長谷部正道)
    • 【5】中国は南米においても米国に対する重大な安全保障上の脅威
      • 【5】米南方軍司令官は上院軍事委員会での証言において、中国は米の隣国において、米国の影響力を低下させ、米国のパートナー国における法の支配と民主主義を低下させる試みを高めていると述べた。同司令官は、中国は南米諸国との貿易額を2025年までに5000億ドルまで高める計画を有しており、中国の一帯一路に南米の19か国が参加し、少なくとも1500億ドルの南米諸国に対する借款を約束していることについて、経済的影響力を政治的に変換しようとするものであるとしている。また、中国が南米諸国に対し多額の軍事資金援助を行っていることを取り上げ、中国に対しては物量で対抗するのではなく、質で対応すべきとした。
      • 原文 July 10, 2019, Defense News (武智敬司)
    • 【6】海運大手18社のGHG削減対策を比較した報告書が発表
      • 【6】気候変動NGOのCarbon Disclosure Project (CDP)が、海運大手18社のGHG削減対策を比較した報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①コンテナ船が最も地球温暖化ガス(GHG)を排出する船種であるが、他の海運分野と比べて、最も高いGHG削減率を達成している。(2012年から2017年までに年間5.3%の比率で削減に成功)②ばら積み船とタンカーは逆に同期間中、年間1%, 0.5%それぞれGHGの排出量が増えている。③IMOが策定した長期的なGHG削減目標を達成するためには、大きな技術革新が必要。④バイオ燃料・水素・アンモニアという代替燃料の利用に取り組んでいるのは数社に過ぎない。⑤10社がLNG船の導入に積極的に取り組んでいる。⑥運航速度の削減は、短期的な対策としては有効で、30%のGHGを削減することが可能で、既に13社が取り組んでいる。
      • 原文 June, 2019, CDP(長谷部正道)
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