2019/07/09LROニュース(6)

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  • 2019.07.10 UP
    2019/07/09LROニュース(6)
    • 【1】豪:中国を牽制するために米海軍用の新港湾を建設する秘密計画
      • 【1】米ABCが報じたところによると、豪はダーウィン港至近に米軍用の港湾建設を秘密裏に計画しているという。ダーウィン港は2015年以来、中国の企業に貸与されている。新たに建設される港湾は、米海軍のワスプ級強襲揚陸艦が接岸可能な規模になる可能性がある。専門家によれば、新港湾は装備を含む2000人以上の規模の米海兵隊が定期的に利用するのに十分対応できうるという。また新港湾には軍用施設のほか、商用利用のための施設も含まれる。報道によれば、計画は数週間のうちに公にされるという。米豪は中国に対抗して西太平洋でのプレゼンスを高めており、最近では合同でPNGの海軍基地建設計画を公にしている。
      • 原文 June 24, 2019, Pars Today(武智敬司)
    • 【2】イラン、米国務長官のサウジ訪問に対抗し更なる米無人偵察機の撃墜を警告
      • 【2】イラン海軍の少将は6月24日、イランは米軍の無人偵察機が更なる領空侵犯を行えば、これを撃墜する能力を有しているとして、米国に対し警告を行った。米国は無人偵察機によるイラン領空侵犯を否定しており、トランプ大統領はイラン攻撃計画を中止したことを明らかにしたものの、軍事行動の選択肢は残されている。米ポンペオ国務長官は24日、サウジの国王及び皇太子とそれぞれ会談し、海上セキュリティの向上の必要性について建設的な議論ができたと明らかにしている。米国はイランに対する新たな制裁を24日に公表する予定である。イランは米国による制裁について、「経済テロ」と激しく非難している。
      • 原文 June 24, 2019, Military Times(武智敬司)
    • 【3】危険物貨物を追跡するためのブロックチェーンコンソーシアム
      • 【3】ブロックチェーン技術・管理の専門企業であるBLOCによって設立されロイズ船級基金の資金援助を受けるMaritime Blockchain Labsは、Rainmaking社と連携して、コンテナ船の重大事故全体の1/4の原因となっている虚偽申告危険物貨物を追跡するためのコンソーシアムを創設すると6月25日発表した。コンソーシアムはブロックチェーン技術を活用して危険物貨物の追跡性を高めるとともに、危険物貨物の追跡手段の透明性と信頼性を高めるために、変造ができない証明書やデジタル技術を用いた監査手法の開発を進めることを目的とする。コンソーシアムは物流チェーン全体に係る関係者が直面する課題を解決するため分散型台帳技術(Distributed Ledger Technology)の可能性を検証するためのプロトタイプを作成し、9月まで試験を行う予定。
      • 原文 June 25, 2019, Maritime Professionals(長谷部正道)
    • 【4】EU NAVFOR: 第2回西インド洋海上安全保障大臣会合に参加
      • 【4】EU海軍(EU NAVFOR)は6月21日の週に行われた第2回西インド洋海上安全保障大臣会合と第22回ソマリア沖海賊コンタクトグループ(CGPCS)プレナリー会合に出席した。これらの会合は、西インド洋における海賊抑止という目標の共有に注目し、より広範な海上セキュリティに対する脅威への意見交換を行うためのプラットフォームであり、国際機関の代表者のみならず各国の大臣など多様な高官が西インド洋の海上セキュリティについて議論する重要な会議である。EU NAVFORはCMFと共同で軍事的脅威の評価についてプレゼンを実施するとともに、今年4月にEU NAVFORが拘束した5人の海賊の移送及び訴追手続きの進行状況について、関係者に説明を行った。CGPCSは、EU NAVFORやCMF、その他ソマリア沖に部隊を派遣している国々に対し、海賊及び関連犯罪の再興の予防を求めるとともに、地域運用調整センター(RCOCC)の活動開始により地域的海上セキュリティの枠組みが設立されたことを歓迎した。
      • 原文 June 26, 2019, EU NAVFOR(武智敬司)
    • 【5】IMOがREMISCを語るにせ海賊情報について注意を喚起
      • 【5】IMOは、イエメンのサナアにある「地域海事情報共有センター(Regional Maritime Information Sharing Centre: REMISC)」のemailアカウントから発出される海事警告情報は正当なものではないとして、6月20日加盟国等に対して注意喚起を行った。IMOによれば、現在のイエメンにおける情勢からREMISCは最新の海賊情報を提供することは不可能で、現在暫定的に活動を停止している。REMISCはジプチ行動指針(Djibouti Code of Conduct: DCoC)に基づき、モンバサとダル・エス・サラームの情報共有センター(Information Sharing Centre: ISC)とともに、2011年に創設され、これらのISCのネットワークによってもたらされる地域の海賊事件等に関する情報は、海賊対策を行う海運企業やDCoC加盟国に利用され、IMOもREMISCの設立と運用を支援してきたが、RESISCの現在の活動に対しIMOは何らの監督責任を負わないと宣言している。
      • 原文 June 20, 2019, IMO(長谷部正道)
    • 【6】国連の気候変動対策を脅かす3重苦
      • 【6】(論説)国連の気候変動対策を脅かす3つの出来事が最近あった。第1に、6月にボンで開催された国連の気候変動会議では、炭素排出の大胆な削減を求めた気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change)の科学的な報告書に反対するキャンペーンをサウジアラビアをはじめとする化石燃料の維持に強い利害関係を有する国々が、昨年のCOP24に引き続き実施したこと。第2に、EU首脳会合において2050年までに炭素中立を実現する合意形成ができなかったこと。第3に、日本で開催されたG20の会合で気候変動対策に関する合意が骨抜きにされたことである。国連事務総長は9月の「気候変動に関する特別サミット(special summit on climate change)」において各国首脳が気候変動対策に関する現状の約束をさらに積み増すことを期待しているだけに、ポーランド・ハンガリー・チェコ・エストニアの反対により、EUの合意形成ができなかったことは、特別サミットにおけるEUの主導的な役割が果たせないことになり、大きな痛手となっている。
      • 原文 June 26, 2019, BBC(長谷部正道)
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