2019/06/14LROニュース(6)

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  • 2019.06.17 UP
    2019/06/14LROニュース(6)
    • 【1】ReCAAP ISC週間報告書(5月28日から6月3日)
      • 【1】5月28日から6月3日の間にアジア海賊対策地域協定(ReCAAP)情報共有センター(Information Sharing Centre)は2件の武装強盗事件を受け付けたところその概要は以下のとおり。①5月29日1時52分に、インドネシアのCigading港岸壁に停泊中のばら積み貨物船内で、当直職員が巡回中に操舵室内に2人の侵入者を確認し、警告を発したところ賊は退散した。操舵室のカギが壊され、いくつかのエンジンの部品が持ち去られた。船員に負傷者無し。②5月30日22時30分に、マレーシアのタワウからペナンまでタグボートが艀を曳船航行中に、船長が艀に複数の侵入者が乗船したことを確認したので、シンガポール交通情報センター(VTIS)に通報した。賊は艀に積んであった工具を盗んで小舟で逃走した。タグの船員に負傷者はなかった。
      • 原文 June 4, 2019, ReCAAP ISC(長谷部正道)
    • 【2】欧州環境庁:「欧州におけるプラスチックごみの防止」報告書
      • 【2】6月3日、欧州環境庁(European Environment Agency)は「欧州におけるプラスチックごみの防止(Preventing plastic waste in Europe)」と題する報告書を発表したところその概要は以下のとおり。①プラスチック製品への需要は全世界で伸び続けており、2017年における欧州内のプラスチック製品の需要は5200万トンに達し、世界全体の需要量の15%を占めている。②一方、プラスチックごみのリサイクル率は、2016年に31.1%に達したが、欧州内でリサイクルされるのは6%に過ぎず、あとは海外に輸出されてリサイクルされている。
        ③欧州諸国全体では現在或いは今後実施されるプラスチックごみ対策として173の対策が確認されたが、そのうちの42%は強制力を持たない広報的なものや自主的な対策であった。④市場原理に基づく対策のほとんどがレジ袋の課金制だった。⑤ごみ削減の具体的な数値目標を定めているのはわずかに9か国に過ぎなかった。⑥今後の対策としては使い捨てプラスチック製品やリサイクルができないプラスチック製品に重点を絞る一方で、プラスチック製品のデザイン・耐久性の改善、製品に含まれる有害添加物の削減などに取り組む必要がある
      • 原文 Jun 3, 2019, 欧州環境庁(長谷部正道)
    • 【3】中石化集団が2020年までに1000万トンの低硫黄船舶燃料を生産・供給
      • 【3】6月5日、中国国有石油化学企業である中国石油化工集団(SINOPEC)は、低硫黄船舶燃料油の生産・供給計画を発表したところその概要は以下のとおり。①同社は、世界的な品質基準に従い、中国国内で初めて大規模に環境にやさしい低硫黄分の船舶燃料油を生産する。②沿岸部の10の製油所において、2020年までに1000万トン、2023年までに1500万トンの生産能力を確立する。②上海・金陵・海南の製油所では2019年初めから低硫黄船舶燃料油を既に生産しているが、同燃料を試験的に使用した船主から肯定的な評価を得ている。③2020年までに、舟山港等の中国の主要港において同社が生産した低硫黄船舶燃料油を供給し、シンガポール港・スリランカのハンバントータ港等の最大50の海外の港湾においても低硫黄船舶燃料油の供給能力を確立する。
      • 原文 June 5, 2019, CISION(田中亜季)
    • 【4】KongsbergとDNV GLがそれぞれの情報プラットフォームを統合
      • 【4】6月4日、KongsbergとDNV GLはそれぞれの情報プラットフォームであるKongnifariとVeracityを統合すると発表した。両社ともに海事分野での長い経験・能力・技術力を持つが、両社が連携して、海運企業が船舶の運航を最適化し、より安全で持続可能な運航ができるようデジタルソリューションを提供することを目指す。この提携と同時にKongsberg社は、海運会社が運航する船舶の運航情報に関するビックデータを価格効率的に収集・集約して安全にクラウドに転送・保存する新たなVessel Insightサービスの開始も発表した。DNV GLは両社の提携によって得られるこうした透明性の高いビックデータの取得を通じて、船級業務や他の技術的な保証サービスの充実を図っていく。
      • 原文 June 4, 2019, DNV GL(長谷部正道)
    • 【5】EU船舶リサイクル規則:欧州委員会が独・伊・希等に的確な国内実施を求める
      • 【5】EUの船舶リサイクリング規則(Regulation (EU) No1257/2013)はEU船籍の船舶が安全で持続可能な方法でリサイクルされることを担保することが目的だが、加盟国は本規則の履行に関して、担当官庁と担当者を指名し、同規則を国内で実施するための国内法と違反に対する罰則を定めて、2018年末までに欧州委員会に報告する義務がある。ところが、クロアチア・サイプラス・独・希・伊・ポルトガル・ルーマニア・スロヴェニア・スウェーデンの9か国がこの報告義務をいまだ的確に果たしていないため、欧州委員会はこれらの加盟国に義務の履行を求める正式な告知を送付した。告知を受けた加盟国は受け取った日から2か月以内に回答しなくてはならない。
      • 原文 June 6, 2019, 欧州委員会(長谷部正道)
    • 【6】世界におけるプラスチック生産・消費量の比較
      • 【6】2018年において、全世界では対前年比3.2%増加の3億5900万トンのプラスチックが製造された。1990年以来、世界のプラスチック製造量は3倍以上になっており、全体の3割を生産しているのが中国であり、中国では2017年比国内生産量は倍増した。他のアジア諸国を加えるとアジア諸国だけで、世界の生産量の過半数以上を生産している。北米でも生産量が伸びており、全世界の18%を生産している。欧州ではプラスチックの生産が2017年に対前年比3.4%増加した後、2018年は一転して4.3%の減少となったが、米国からの輸入量が26%増加したことが原因と考えられる。一方、プラスチック消費量は欧州内では0.4%と微増した。仏では欧州委員会の方針に従って、使い捨てプラスチックの削減に努めた結果、生産量が5.1%、消費量が2.6%それぞれ対前年比で減少した一方、再生プラスチックの需要が14%伸びた。
      • 原文 June 5, 2019, Euractiv(長谷部正道)
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