2019/02/12LROニュース(6)

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  • 2019.02.13 UP
    2019/02/12LROニュース(6)
    • 【1】欧州委員会がIMOのDCSに合わせてEUのMRV規則を改正
      • 【1】2015年にEUはMRV(Monitoring, Reporting and Verification)規則を制定し、2017年から海運事業者はモニタリングの計画について認証機関の承認を得、2018年から各船舶の燃料消費・二酸化炭素排出量・エネルギー効率について情報を取得し、2019年から報告義務を負うことになっている。一方、IMOでは2017年に同様の情報収集に関するガイドラインが合意され、2019年から情報収集が義務付けられ、2020年から情報の報告が義務付けられることから、2019年からEEAに関係する海運事業者は二つの制度の下で報告義務を負うことになる。EUのMRV規則では、世界的なMRV制度ができた段階で、EUの規則を見直すとする見直し規定があったため、2月4日、欧州委員会は海運事業者の負担軽減等の観点から、MRV規則とIMOのDCS(Data Collection System)の整合性を図るためのMRV規則の改正案を決定した。細かい改正の内容については下記のリンクを参照。
      • 原文 Feb. 4, 2019, 欧州委員会(長谷部正道)
    • 【2】合意なきEU離脱:暫定的通関簡素化手続に関する2つの問題点
      • 【2】(論説)2月5日英国政府によって発表された合意なきEU離脱の場合に適用される暫定的通関簡素化手続き(Transitional Simplified Procedures: TSP) には2つの問題点がある。第1はTSPがro-roフェリー輸送にしか適用されないということである。通常、荷主から依頼を受けたフォワーダーは、ro-ro輸送ばかりでなく、空輸・コンテナ輸送・無人トレーラーといった様々な輸送方法の中から最も合理的な輸送方法を選択できるが、TSPがro-ro輸送にしか適用されないことから、TSPの許可を受けた荷主からの要請で輸送方法がro-ro輸送に集中し、政府の意図とは逆にro-ro輸送の混雑を激化させてしまう恐れがある。第2はTSPの申請資格が荷主にしかないことである。これまで荷主は複雑な通関手続きを回避するために通関のノウハウを持ったフォワーダーや通関事業者に依存してきたが、TSPによって、特別な通関ノウハウもない荷主でも通関にあたりフォワーダーや通関事業者を通す必要がなくなり、結果としてフォワーダーや通関事業者の従来の仕事が奪われることになる。この2点の問題を解決するためには、TSPに関する法令の改正手続きが必要で政府の運用で対応できる問題ではない。英国政府は英国がEU離脱後も引き続き共通通過条約(Common Transit Convention: CTC)の加盟国として、EU加盟国との間で現状と同様の簡素化した通関手続きを享受できるとしているが、そうした代替措置はいまだ試行されたこともなく、当事国間の連絡調整や責任分担関係についても全く明確になっていない。
      • 原文 Feb. 8, 2019, The Load Star(澤井由紀)
    • 【3】NASA:2018年は史上4番目に熱い年
      • 【3】NASAのゴダート宇宙科学研究所(Goddard Institute for Space Studies: GISS)の調査によれば、2018年の地球の気温は1951年から1980年の間の平均気温に比べて、0.83℃高く、1880年以来史上4番目に気温の高い年となった。(1番目から3番目は順2016年、2017年、2015年なので、ここ5年間でみれば、史上最も気温の高かった5年間となる。)1880年代から比べると、地球の平均気温は約1℃上昇したことになる。地球の温暖化は地域によってばらつきがあり、米国本土の48州では、2018年は史上14番目の暑さであった一方、北極圏では最も早く温暖化が進み海氷の減少が続き、グリーンランドと南極でも氷河の減少が続き海面の上昇の原因となっている。NASAの気温分析は地上の6300の観測点だけでなく、船舶や海上のブイ、南極の観測所からの情報をもとに計算されている。米国海洋大気庁(National oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)は2018年の地球の気温は20世紀の平均気温と比べて0.79℃高くなったとしている。
      • 原文 Feb. 6, 2019, NASA(長谷部正道)
    • 【4】米海軍研究所の支援で世界で最初の高解析度海底地形図が作成
      • 【4】米海軍研究所の長期間の支援を受けてサンドウェル博士は、衛星観測情報とソナーの観測結果を統合して、前例のない解析度で世界の海底の深度図を作成している。この結果、海洋の最深部で未解明だった海底の多くの海山や海溝の存在が明らかになった。博士の業績は学術的に重要なだけではなく、米海軍にとって重要な機密・科学的情報を提供するものである。海底の大きな構造物の引力によって、海面に微妙な凹凸が発生するが、博士の研究は衛星によって観測された海面の微妙な凹凸を分析し、さらにソナーの観測データを加味して、正確な海底地形図を作成するもの。博士の海底地形図の初版は1997年に公表され、さらにNASAと欧州宇宙庁の情報をもとに改訂版が2014年に公表され、マレーシア航空第370便を捜索した時に得られたソナーの情報をもとに現在最新版を作成中である。
      • 原文 Feb. 6, 2019, The Maritime Executive(長谷部正道)
    • 【5】2018年に欧州の海上風力発電能力が18%増加
      • 【5】2018年に欧州では15の新たな海上風力発電施設が稼働したが、英国と独の両国で全体の85%を占めた。新たに設置されたタービンの平均発電量は6.8MWで対前年比15%増加した。英国では世界で最大の発電能力を持つ8.8MWのタービンが設置されるとともに、海上風力発電施設としても世界最大の659MWの合計発電量を有するWalney Extentionが開業した。2018年中に12の新事業が決定され、合計103億ユーロの投資で4.2GWの新たな発電量が増加される。2018年の投資額は前年度比37%増加したが、発電量は91%増加しており、単位発電量当たりのコストが大幅に減少していることがわかる。現在欧州ではさらに6か所の新たな海上風力発電所が整備されているところであり、中でも英国のHomesea Project One発電所は、世界で初めて1GWの発電量を超えることになる。欧州全体では11か国に105か所の海上風力発電施設が設置され、合計発電量は18.5GWdで風力発電全体の1割に達している。
      • 原文 Feb. 7, 2019, Offshore Wind Biz(長谷部正道)
    • 【6】欧州海事受付窓口の一本化(欧州議会議員説明資料)
      • 【6】欧州の港湾に寄港する船舶の様々な申請手続きをデジタル化・一本化して負担軽減を図り、既存の「報告様式に関する指令(Reporting Formalities Directive: RFD)」を改正するための作業を2017年より欧州委員会は進めてきたが、欧州委員会の改正案について欧州議会は交通観光委員会の審議を経て、現在、委員会・議会・理事会の間の3者協議が行われているところであるが、現時点における欧州議会議員向けの説明資料を入手したところ提案されている窓口の一本化の概要は以下のとおり。①既存の各加盟国独自の窓口一本化システム(National Single Window: NSW)に海運事業者からの情報を一本化して集めて、NSWから税関を含む関係行政機関に情報が伝達されるようにする。②各国のNSWは欧州委員会が支給する同一のソフトウェアを採用し、各国のNSWの間で情報を共有化できるような欧州海事申請窓口の一本化環境(European Maritime Single Window Environment: EMSWe)を創設する。③寄港にあたり要求される情報の種類は、寄港国や港湾によって異なるが、EMSWeによって定められた情報のセットを各国のNSWは受け入れるように設定され、欧州委員会に事前通知しない限り各国は勝手に追加的な情報の提供を船社等に求めることはできない。
      • 原文 Feb., 2019, 欧州議会(長谷部正道)
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