2019/01/16LROニュース(6)

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  • 2019.01.17 UP
    2019/01/16LROニュース(6)
    • 【1】中国が南シナ海に海中潜水艦基地の建設を計画
      • 【1】中国による南シナ海での海底潜水艦基地建設構想が報道され、波紋を呼んでいる。仮に構想が実現すれば、南シナ海の上空から海底に至る支配に向けた強力な要因となり得る。この潜水艦基地は、一部報道によれば水深5400mのマニラ海溝が候補地で、この構想は昨年12月初旬に中国科学院で立ち上がったとされる。報道では海底基地建設コストは1.6億ドルで、中国が開発中の世界最大の電波望遠鏡の約半分の費用とされているが、最終的にはその数倍になると思われる。中国はこれまで、南シナ海のスプラトリー諸島に地質調査や大気観測、海洋観測など無害で公益的な施設と称して、スプラトリー諸島に軍事施設を構築してきている。
      • 原文 Jan 3, 2019, Asia Times (武智敬司)
    • 【2】 英国政府が実際にRORO船を保有しない英船社と緊急フェリー輸送契約を締結
      • 【2】合意なきEU離脱となり英=欧州間の物流の通関検査が厳格化された場合、既存の物流の主要物流ルートである仏のカレー港や英のドーバー港や海峡トンネルの入口であるフォークストーンで物流の大渋滞が発生することが予想されるため、緊急に他の港湾を利用する迂回物流ルートを確保するため、英国政府は2018年末に、仏・デンマーク・英の3社とRORO船の用船契約を締結したが、このうち、ドーバーに近い英国のラムズゲート港とベルギーのオステンド港の間のRORO船輸送の契約を1400万ポンドで受注した英国の会社は、現在RORO船を1隻も保有していないことが判明した。当該会社は両港の間に1日16往復RORO船を運航できると英国政府に申請しているが、英国政府がどのようにして、現在1隻もRORO船を保有していない会社が、実際に上記RORO船の運航を効率的にできると判断したのか不明だが、EU離脱支持派で合意なき離脱も辞さないとしている運輸大臣は、こうした疑問に直接答えずに、合意なき離脱でも英国の港湾では何の混乱も生じずに通常の物流が確保されると確信していると発言している。
      • 原文 Jan 2, 2019, Reuters (長谷部正道)
    • 【3】 ギニア湾:MSCのコンテナ船から船員が誘拐
      • 【3】1月2日、ベニンのコトヌー沖を航行中のコンテナ船を海賊が襲撃し、乗員6人が誘拐され行方不明となっている。コンテナ船はその後安全を確保され、残りの乗員とともにナイジェリアのラゴスに回航した。ギニア湾では海賊、特に誘拐事件が深刻で、2017年は100人の船員が誘拐され、2018年は上半期だけで35人以上が誘拐されたとの報告もある。また最近のトレンドとして、ナイジェリアの海賊は活動範囲を従来のニジェールデルタ沖から、ベニンやガーナ沖まで拡大する傾向にあるが、襲撃の多くはボニー島の油積み出し基地付近に集中している。
      • 原文 Jan. 3, 2019, The Maritime Executive (武智敬司)
    • 【4】 合意なきEU離脱:英仏海峡に面する港湾は対応できるか?
      • 【4】英国の運輸大臣は「合意なきEU離脱の場合でも、英仏海峡の港湾は通常とおり物流をこなせる。」とBBCに語ったが、12月に内閣官房から発表された政府見解では、「EU側が人流・物流ともに完全に第3国並みの検査を課した最悪の場合、既存の主要物流ルートであるドーバー=カレー間の物流は、最大で半年間大幅に減少する恐れがある。」としている。ドーバー港ではROROフェリーを利用する年間290万台の大型トラックをさばいているが、現状においてもスイスのようにEU非加盟国から来るトラックは、通関職員が何も検査しなくてもEU諸国から来るトラックより1時間から1時間半は多くの通関時間を必要としており、税関職員が書類上の検査を行った場合は3時間、荷物の検査を実際に行った場合は5時間の遅れが発生すると言われている。こうした検査がごく一部のトラックにされただけで、ドーバー港で長いトラックの行列が発生することが予想される。したがって、合意なきEU離脱となった場合は、トラックに対する通関検査の免除も含め、通関検査の最小化を図ると英国政府は表明している。
      • 原文 Jan. 4, 2019, BBC (長谷部正道)
    • 【5】 オーシャンクリーンアップの装置が修理のため撤収へ
      • 【5】オーシャンクリーンアップ(OC)の自動プラスチックごみ回収装置は、2018年10月からカリフォルニアとハワイの中間に位置する太平洋ごみベルトに設置されていたが、12月29日、定期点検に訪れたOCのスタッフが2000フィートのブームのうち、プラスチックを囲い込むためのお尻の60フィートの部分が金属疲労のため本体から分離したことを発見した。同装置は修理と改善のためにサンフランシスコに回航される見込み。11月下旬には装置が動く速度があまりに遅いので、いったん装置の中に入ったプラスチックごみが装置から流れ出しているという問題も発見されていた。装置は修理・強化されて2019年中にもごみベルト地帯に再設置するとOCは表明している。
      • 原文 Jan. 3, 2019, USA Today (長谷部正道)
    • 【6】 中国の河川・沿岸部における開放型スクラバーの使用禁止が正式決定
      • 【6】中国海事局(Maritime Safety agency: MSA)は渤海を含む中国のすべての河川と沿岸部の港湾において1月1日から、開放型スクラバーの使用を禁止すると発表した。同様の禁止措置はすでにシンガポールでも実施されている。
      • 原文 Jan. 8, 2019, Reuters (長谷部正道)
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