2018/9/10 LROニュース(6)

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  • 2018.09.11 UP
    2018/9/10 LROニュース(6)
    • 【1】 船舶自動離着岸装置の活用で船舶から排出されるCO₂の97%を削減
      • 船舶からの排ガスの削減の手段としては、船舶機関の効率化・船舶の運航速度の制限・良質の燃料の使用等の手段が通常検討されるが、カンタブリア大学等の研究者の研究によれば、自動離着岸装置(Automatic Mooring Systems: AMS)の活用によって、離着岸作業に必要な時間を大幅に削減できるだけでなく、Ro-Ro船や旅客船を使用した実験では、離着岸作業時に船舶から排出される二酸化炭素の量を最大97%削減できることが分かった。
      • 原文 June 14, 2018, Science Direct(長谷部正道)
    • 【2】 地中海ECA指定に向けた課題
      • (論説)既報のとおり、地中海の硫黄分排出規制海域(ECA)指定に向けた調査が開始されたところだが、その実現に当たっては政治的な困難性と実効性の担保が課題として立ちはだかる。すでに指定海域となっている北米ECAはほぼ米国一国によって推し進められ、北欧ECAもロシアを除けば沿岸国がすべてEU加盟国であったのに対し、地中海の場合はEU加盟国11か国と非EU加盟国8か国が関わってくるため、すべての国が合意に達するのは容易なことではない。そのため、地中海の一部海域に限定してECA指定がされた場合は、ECA外の航路に逃れる船舶をいかにして防ぐか検討する必要がある。また、実効性を担保するためには、違反した際の対応も含めて検討していくことが重要であり、北欧ECAにおけるこれまでの施行に関する知見を非EU加盟国も含めた関係当局間で共有し、活用していくべきである。
      • 原文 July 15, 2018, Fathom World(野口美由紀)
    • 【3】 インド政府が船腹共有協定の独禁法適用除外を延長
      • インドにおいては2012年9月から定期船海運の船舶共有協定 (Vessel Sharing Agreement: VSA) に対して2002年の競争法第3条に戻づく審査の適用除外とすることが認められ、3年ごとにこの適用除外期間が延長されてきたが、2018年6月19日に現在の適用除外期間が期限を迎えることを踏まえて、7月4日、インド企業省 (Ministry of Corporate Affairs: MCA)は、現行の適用除外措置をさらに3年間延長すると発表した。適用除外は、対象となる協定に価格協定・船腹量の制限・市場や顧客の分割協定など不正事項が含まれない限り、対象の船舶の船籍にかかわらずインドの港湾に寄港する全ての定期船に適用される。適用除外措置を受けるためには、海運省に当該協定を提出し監督を受けなければならない。
      • 原文 July 16, 2018, Lexology(長谷部正道)
    • 【4】 ギリシャ船主協会が7月のIMO PPR中間会合の結果を評価
      • 2020年の硫黄分排出規制強化に伴い、普及が予想されるブレンド適合油など新たな低硫黄燃料油は、燃料同士の適合性や安定性、低引火点の問題等、船舶に対する安全性の影響が大きな懸念となっている。そのため、既報のとおり、マーシャル諸島・リベリア・国際船主団体は共同で、IMOに対してそれらの課題を対処するよう求める意見書を提出していたところだが、7月9日~13日に開かれたIMO 汚染防止・対応小委員会(PPR)中間会合で、それら懸念事項についても盛り込んだ「規制実施に向けた手引書案」が策定されたことをギリシャ船主協会(UGS)が歓迎した。今会合で指摘された懸念事項の対処法については、今後、10月のMEPC73と12月のMSC100で検討される。
      • 原文 July 13, 2018, ギリシャ船主協会(野口美由紀)
    • 【5】 英国交通省が海事年次報告書(2017-2018)を発表
      • 7月16日、英国交通省 (Department for Transport) が海事年次報告書(2017-2018)を発表したところ、報告書の本文は以下のリンク参照。
      • 原文 July 16, 2018, 英国交通省(長谷部正道)
    • 【6】 既存の船用燃料油規格と2020年硫黄分排出規制との適合性に関するISOの発表
      • 最新の船用燃料油規格ISO8217:2017が、2020年の硫黄分排出規制を踏まえた規格になっていないとの意見が挙がっていることに対して、国際標準化機構(ISO)が見解を発表したところその概要は以下のとおり。①同規格は燃料油中の硫黄分含有量に関係なく安全面や環境面、船内での取り扱い等を考慮したものとなっており、一般要求事項については、現在、硫黄排出規制海域(ECA)で求められている0.1%基準にも対応しているように、2020年の0.5%基準にも対応するものである。②一方、単独安定性や混合安定性の規格等については、既存の関係規格と硫黄分排出規制の実施との間に齟齬が生じないよう同規格の作業部会が公開仕様書(Publicly Available Specification: PAS)の策定に乗り出したところである。③また、ブレンド油の安定性を判断するにあたって、同作業部会は、現在あまり用いられていない試験方法が有用なものであるかどうか確認するためのプログラムを開始した。④さらに、石油会社国際海事評議会(OCIMF)と国際石油産業環境保全連盟(IPIECA)が進める船上での燃料油の取扱いに関する指針の策定においても、同作業部会は国際燃焼機関会議(CIMAC)と連携しながら貢献していく予定である。
      • 原文 July 17, 2018, IBIA(野口美由紀)