2018/8/6 LROニュース(5)

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  • 2018.08.07 UP
    2018/8/6 LROニュース(5)
    • 【1】 プラスチック汚染対策:英国、課税に向けて本格検討
      • 英国政府はプラスチックゴミ削減に向けた新たな税の導入を検討しており、その有効性について事業者や消費者、地方政府、専門家などに広く情報提供を求め(Call for Evidence)、客観的な根拠に基づく検証を行っている。英国では、これまで埋立税の導入や買い物袋の有料化、容器リサイクル資金を調達するための容器再生手形システムの導入など税制度の変更で大きな成果を上げてきた前例があり、それらを参考にしながらプラスチックゴミ問題でも同様の効果を期待している。ただ、新たな対策の検討に当たっては、まず“使い捨て”の定義を明確にすることと、使い捨てプラスチックによってもたらされる課題を特定することが必要である。
      • 原文 May. 14, 2018, Lexology(野口美由紀)
    • 【2】 インド地方政府:プラスチック使用禁止令出すも道のり険しく
      • インドでは使い捨てプラスチックの製造・使用に係る規制が多くの州で取られており、マハーラーシュトラ州も3月に「プラスチックおよびポリスチレン製品の製造、使用、販売、移動、取扱い、保管に関する通達2018:the Maharashtra Plastic and Thermocol Products(Manufacture, Usage, Sale, Transport, Handling and Storage)Notification,2018」を公布したが、必要なインフラや手法が整っていないことから、ボンベイ高等裁判所は4月13日、3か月の間はプラスチックの使用を認めるよう命じた。また、産業界の代表者の意見にも耳を傾け、通達内容の見直しが必要かどうか判断するよう指示も出した。インドでは、中央政府が2016年に「プラスチック廃棄物管理規則:the Plastic Waste Management Rules 2016」を制定した他、環境問題関連の裁判を管轄する国家グリーン審判所(National Green Tribute)がプラスチックの使用や収集、処分に関して様々な規制を命じてきたが、いまだにインフラや啓発、人材育成が十分ではない。そのため、全面的な禁止の前に、プラスチックゴミを管理する効率的な手法の確立がまずは求められる。
      • 原文 May. 8, 2018, Lexology(野口美由紀)
    • 【3】 中国の西バルカン諸国における石炭発電事業投資にかかわる問題点
      • (論説)中国は一帯一路政策の一環として、欧州の戦略的な交通・エネルギーインフラへの投資を強化している。EUとして特に問題なのは、これらの投資がEUの環境投資基準や国家助成基準に合致していないことや、採算性が極めて低いことである。西バルカン諸国はEU未加盟国なので、EUの投資基準を適用できないのは仕方がないことではあるが、EUの発電所建設にあたっての環境保護基準であるLCP BREFの基準を満たさないとして国際開発銀行や輸出信用機関から融資を拒否された西バルカン諸国にある少なくとも5か所の石炭発電所建設事業に中国が資金を支援している。さらに中国の関与した事業のほとんどが本来かけるべき国際入札にかからずに、中国企業が随意契約で受注しているのも問題である。また、エネルギー事業に対する国家支援はエネルギー憲章条約(Energy Community Treaty: ECT)によって制限されているが、中国が投資している石炭発電所事業の多くはECTを無視して政府が債務保証をしている。さらに、このような国家助成を受けても、中国が投資している石炭発電事業の採算性は低く、発電所から排出されるCO₂に将来炭素税がかかることなど一切想定していない。こうした中国の動きは将来的な西バルカン諸国のEU加盟や欧州内の規制の整合性の確保に大きな問題を残すことになる。
      • 原文 May 17, 2018, Euractiv(長谷部正道)
    • 【4】 ロールスロイスとアクサが遠隔操縦船等の運航リスク分析で連携
      • ロールスロイスは最近船上のコンピューターと多くのセンサーを活用して船舶の周辺状況を認知するIntelligent Awareness製品を発表しているが、同社がこれまで蓄積した船舶のIntelligenceに関する知識・経験と、アクサの危険分析能力を併せて、将来の新たな船舶の運航形態に対応する両社の新たな商品開発に生かしていくことで両社は合意した。ロールスロイス社はアクサの危険分析能力を生かして、今後開発していく自社製品の安全性の向上を目指すとともに、アクサ社はロールスロイスから得られる船舶の最新運航技術に関する様々な情報を、現在同社が販売している船体・機関保険のリスク管理に活用する一方、将来的には遠隔操縦・自動運航・無人運航に関するリスク情報を共有して、両社の新製品の開発に生かしていく。
      • 原文 May 14, 2018, ロールスロイス(長谷部正道)
    • 【5】 GPSに対する不法妨害行為に対処する方法
      • GPS電波に対する妨害は、船上のECDIS等の航海機器に誤った情報を表示させ、船舶を誤った方向に導き、衝突や座礁事故を通じて人命や環境に危険を及ぼす行為である。GPSを妨害するためには、同じ周波数で誤情報を送信し、真正のGPS波の受信を妨げればよいので比較的簡単にできる。こうした妨害工作に対処するためには第一にECDIS等の航海機器が間違った情報を受信していると認識できるように船員を訓練することだが、ラヂオ周波数のアルゴリズムを利用して偽GPS情報を認識する機器をGPSのアンテナに取り付けることも可能である。
      • 原文 May 15, 2018, Marine Electronics& Communications(長谷部正道)