2018/7/23 LROニュース(7)

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  • 2018.07.24 UP
    2018/7/23 LROニュース(7)
    • 【1】 インドのアランにおける船舶解体施設の安全水準がJICAの支援で向上
      • 【1】インドのアランにおいて稼働している船舶解体施設の過半数以上にあたる61の施設は、国際船級協会連合(IACS)のメンバーでもある日本海事協会(NK)、イタリア船級協会(RINA)、インド船級協会(IR)から、IMOの2009年の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港国際条約(シップリサイクル条約)の定める基準に適合しているとして、適合鑑定書(Statement of Compliance: SoC)を受けている。適合認定を受けるために、船舶を2次的・3次的に切断する作業所の床を不浸透性の材質に変えたり、重量物を移動するクレーンなどのインフラを整備したほか、解体する船舶に作業員が入る手順、溶接作業や閉鎖空間における作業などに関する作業手順に関する基準の整備・向上を行った。このような改善は日本のJICAが主として負担した総額73億ルピーのアラン・ソシヤ船舶解体場近代化事業の一環として実施された。
      • 原文 May 2, 2018, The Maritime Executive(長谷部正道)
    • 【2】 ドローンによる船舶攻撃に対処するシステムを英国企業が開発
      • 【2】近年のドローンの性能向上と価格の低下により、2020年までにドローンの数は1200万機に達するとみられているが、テロリストがドローンを活用して商船を攻撃する可能性が指摘されており、ドローンを使って爆発物をタンカーに仕掛けて甚大な結果を招くことには十分に現実性がある。ISPSコードでは、承認されていない武器や発火装置、爆発物の船舶への持ち込みを禁じるとともに、船舶保安計画でこのような脅威への対処を定める必要があるが、ドローンは想定外である。英国のMartek Marineが開発した「D-FENCE」システムは、20㎞以上の範囲内のドローンを探知してGPSにその速度と針路を表示し、脅威レベルを適時に評価して警告を発するとともに、船舶の周囲に500m以上の範囲で設定した「排除範囲」にドローンが侵入するとドローンの操縦信号を妨害し、ドローンを強制的に陸岸または操縦者に向かわせることができる。
      • 原文 May 2, 2018 Maritime Logistics Professional (武智敬司)
    • 【3】 ヤマルLNG事業の今後の計画
      • 【3】露最大の独立系ガス製造事業者であるノヴァテクのCEOは第2液化プラントの試運転を既に開始し9月にも操業を開始し、第3液化プラントについても試運転を2018年末に、実操業を2019年1月から開始すると発表した。第1から第3までの液化プラントが操業を開始すると、当初予想より多い16.5mtpaの生産能力を持つことになるが、2020年初頭までに第4液化プラントを建造することがすでに決定されている。ノヴァテックにとって次の事業であるジタン半島における北極海LNG2期事業については、プラントの概要設計が11月までに完了する見込みで、日本の提携先との交渉も順調に進んでおり、2018年中に合意に至る見込みで、2期事業に関連するカムチャッカのLNGターミナル計画については2018年後半に決定される見込みであると述べた。
      • 原文 May 3, 2018, LNG World News(長谷部正道)
    • 【4】 気候変動対策:利益相反の原則とエネルギー業界の参加の可否をめぐる議論
      • 【4】5月のIFCCCボン会合では、アフリカ諸国や環境団体から、気候変動対策を進めるにあたっては、石油・ガス・石炭等の化石燃料業界は利益相反の立場にあり、交渉・議論への参加を許容すれば、国連における気候変動対策の正当性が失われるとして業界の参加に反対している。この根拠となっているのが、世界健康機関(WHO)において喫煙の制限について議論がされた際に、「利害相反の原則」の観点からたばこ産業の議論への参加が制限された前例があるとしている。一方で、自国内で大きなエネルギー産業を抱える米等の国々や、国内発電量の80%を石炭火力発電所に依存しているCOP24議長国であるポーランドは、当事者としての業界の参加を擁護している。
      • 原文 May. 3, 2018, Climate Home News(野口美由紀)
    • 【5】 気候変動対策に関する発展途上国への経済支援が質・量ともに不十分
      • 【5】パリ協定においては、発展途上国への気候変動対策支援として、先進国全体で2020年以降毎年1000億ドルの資金援助を行うことが合意されており、12月のCOP24では、先進国から途上国への金融支援の評価方法について新しい規則が合意される予定である。英のNGOのOxfamは、2020年に先立ち気候変動に関する先進国から発展途上国への経済支援の内容を精査して報告しているが、このほど、2015年から2016年にかけての実績を精査して改善点を指摘しているところその概要は以下のとおり。①当該期間中の合計援助額は480億米ドルであるが、この中には借款も含まれており、補助金相当額に限れば160-210憶米ドルに過ぎない。②借款については、有利子借款は途上国支援分に含まれるべきでなく、無利子借款についても補助金相当分だけ計上すべき。③先進国が報告している2国間援助の中には、少しでも気候変動対策に関連する援助がそのまま含まれており、気候変動対策に焦点を当てた支援額は、100-150億米ドルに過ぎない。④支援額のうち、気候変動「適応(Adaptation)」対策には95億米ドルしかなく、全体の2割程度に過ぎない。⑤48ヵ国の後発開発途上国(LDCs)向けの支援は90億米ドルで全体の18%に過ぎない。
      • 原文 May. 3, 2018, Oxfam(野口美由紀)
    • 【6】 世界各都市の環境大気質と健康被害に関する報告書
      • 【6】WHOが5月、世界108か国約4300都市の大気汚染状況に関する最新のデータベースを発表したところ、その概要は以下のとおり。①世界の約90%の人々が屋内外で汚染された空気にさらされており、毎年700万もの人々が心血管系や呼吸器系の病気により死亡している。②大気汚染レベルは欧米の一部地域を除いて過去6年間高いまま推移しており、もっとも汚染度が高かったのは地中海東部と東南アジアで、WHOの基準値を平均で5倍超えていた。次に汚染が深刻だったのは、アフリカと大西洋の低中所得国であった。③一般に高所得国では汚染レベルが最低だったが、欧州の高所得国の一部都市では大気汚染により平均寿命が2~24か月短くなっていた。④データ観測に関しては、アフリカと大西洋の一部地域で著しく不足しているが、世界全体では多くの都市でモニタリングや改善策が取られ始めており、その点に関しては良い傾向だと評価している。
      • 原文 May. 2, 2018, WHO(野口美由紀)
    • 【7】 ノルウェー:2026年までにフィヨルドを排気ゼロ海域に
      • 【7】ノルウェーは2015年から新造の全てのフェリーについて、排ガスが少ないか排ガスゼロにすることを義務付けた結果、今後数年内に、60隻以上のフェリーが電動となるが、5月3日、同国議会は(技術的に可能になり次第)遅くとも2026年までに、世界遺産に指定された同国のガイランゲルフィヨルドを運航するクルーズ船とフェリーについて排ガスゼロを義務付ける規制を策定するよう同国政府に求める決議をした。実現すれば世界で初めての排出ガスゼロ海域となる。ノルウェーは従来、排ガスゼロ技術の開発を先導してきており、同国の海事産業界も今回の決議を歓迎している。2017年には3万人を超えるクルーズ観光客がガイランゲルフィヨルドを訪れた結果、大気汚染が観光客にも地元住民にも問題となっている。
      • 原文 May 3, 2018 NCE Maritime Clean Tech(長谷部正道)
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