2018/5/9 LROニュース(6)

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  • 2018.05.10 UP
    2018/5/9 LROニュース(6)
    • 【1】 ロシアが北極海北航路の海上輸送に新たな制限を追加
      • 昨年12月に、露大統領は外国籍船による北極海北航路の海上輸送を原則禁止する法律を制定したが、さらにロシアの造船産業を保護するために、ロシア籍船でも外国で建造された船舶による海上輸送を認めないとする新たな条件が付加された法案が政府に提出され、2019年から適用が開始される見込みである。この新たな法案は、北極海北航路におけるすべての原油・天然ガス・石炭の海上輸送に適用され、制限が強化されたため、現在北極で操業中の石油・天然ガス・石炭事業者や海運会社に大きな影響を与える恐れがあるが、このような実害を避けるための例外規定が設けられる予定で、例えば経過措置として、ロシアの船主が保有する既存のロシア船籍船については、外国で建造されたものでも使用を可能とする。2017年には、北極海北航路沿岸のロシアの港湾から輸出入された貨物は1000万トンに急増し、この傾向は今後も継続し、2025年には6700万トンまで増加することが予測されているが、その約半分はノヴァテク社が運営するヤマルLNG事業と2023年から操業開始が予定される北極海第2LNG事業から輸出されるLNGが占めることが予想される。現在ノヴァテク社は同事業専用の砕氷LNG輸送船を韓国の造船所で建造しており、今回の新法の制限に形式上抵触するが、政府から例外措置が認められる予定であり、現在中国のCOSCOとも新たなLNGの輸送契約を交渉中と報じられている。
      • 原文 Mar. 28, 2018, The Barents Observer (長谷部正道)
    • 【2】 英国政府、使い捨て飲料容器へのデポジット制度の導入に向け計画を策定中
      • 英国環境・食糧・農村地域省(Defra)は3月28日、プラスチック汚染対策として、ペットボトル・ビン・カンの使い捨て飲料容器にデポジット制度を導入すると発表した。英国では年間推計130億本ものペットボトルが消費され、そのうち30億本以上は焼却や埋立処分、あるいは道路や農村、海に投棄されている。本制度は、飲料を購入する際に容器のリサイクル料が上乗せされ、リサイクルすると返金される仕組みで、一般には飲料容器を投入すると返金されるリサイクル機が使われる。すでにデンマークやスウェーデン、独で同様の制度が取り入れられており、独ではリサイクル率が97%にまで達した。英国ではマイクロビーズの禁止、レジ袋への5ペンスの課金に続く措置で、不要なプラスチックゴミの一掃を目指した「今後25年間の環境行動計画」と並行して行われることになる。制度の導入に当たっては、国内で確実に機能させるため、今年中に生産者、小売事業者、消費者とともに協議を行い、リサイクル率を上げる他の方策も含め、本制度がいかに機能するか詳細を検討することにしている。
      • 原文 Mar. 28, 2018, Defra(野口美由紀)
    • 【3】 インターネット等に関する船員意識調査
      • Knet365 Maritime社が船員6000人を対象にしてアンケート調査を行い、「船員の接続性2018報告書(Crew Connectivity 2018 Survey)」を発表したところその概要は以下のとおり。①75%の船員が職場を選択するにあたって、インターネット環境があるかどうかが影響すると回答した。②2015年から2018年にかけて、船員が船上でインターネットにアクセスできる船舶の数は倍増し、ばら積み貨物船では3倍増になった。③53%の回答者は、年上の船員仲間との船内交流が減ったと回答したが、この原因をインターネットのせいにだけするのは誤りで、年上の同僚との交流の減少は「船員問題」ではなく「社会問題」である。④回答者の88%は技術革新に対応できていると回答し、過去2年間で自分の仕事の一部が自動化されたと回答した船員が半数を超えたが、ほぼ全員が作業の自動化を前向きにとらえていた。⑤無人運航技術に対しては警戒心が強かったが、自動化技術・ビックデータの分析・予防的保守管理などの先端技術については、前向きにとらえる意見が多かった。
      • 原文 Mar. 28, 2018, Knect365(長谷部正道)
    • 【4】 Brexit後はEU船籍船は英国の認定リサイクル施設の使用不可
      • 英国がEUを離脱した後は、船舶のリサイクルに関するEU規則は英国に適用されなくなるため、欧州委員会が船舶のリサイクルを適切に行うことができると認定したEU内の船舶リサイクル施設のリストに現在掲載されている英国内の施設は、今後、別途第三国における適正な船舶リサイクル施設として認定されない限り、認定施設としての資格を失い、EU船籍船のリサイクルを当該英国内の施設ではできなくなると、3月28日欧州委員会は告示した。
      • 原文 Mar. 28, 2018, 欧州委員会(長谷部正道)
    • 【5】 国連の海洋関係機関(UN-Oceans)が年次会合
      • 3月26日から28日にかけて、UNESCO政府間海洋学委員会(IOC)主催で、国連の海洋関係機関が集合した第17回年次会合(UN-Oceans)が開催されたところ、主要な協議事項は以下のとおり。①昨年開催された「海洋会議(The Ocean Conference)」において、参加者が自主的に約束した1400の事項についてどのように分析し、実施するか。②参加した各機関の活動をどのように取りまとめて海洋に関する持続可能な目標14の実施を支援していくか。③海洋科学技術を活用して各国が持続可能な開発目標14を達成するために、2021年から2030年を「持続可能な発展のための海洋科学の国際的な10年(The International Decade of Ocean Science for Sustainable Development 2021-2030)」にすること。
      • 原文 Mar. 28, 2018, Marine Link(長谷部正道)
    • 【6】 ブラジルが新たに2つの海洋保護区を設定
      • ブラジル政府は、サンペドロ・サンパウロ群島周辺と、トリングデ島からマハティン・バズ諸島まで連なる海底火山周辺の2つの海域を新たに海洋保護区に指定した。この新たな2つの海洋保護区の指定によって、ブラジルの全領海とEEZの面積のうちの24.5%が海洋保護区となり、生物多様性条約に定める2020年までに海洋・沿岸部の10%を海洋保護区にするという目標を大きく上回ることとなった。両海域には、キハダマグロ、サバ、赤マンボウ、エイ、タコ、17種類のサメ、12種類のクジラとイルカ、アオウミガメ、アカウミガメなどが多く生息する海洋資源の宝庫である。両海域の指定は、海洋生物・環境の保護ばかりでなく、当該海域におけるブラジルの海洋主権を主張するという意味合いもある。
      • 原文 Mar. 21, 2018, UNE(長谷部正道)