2018/12/28LROニュース(6)

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  • 2019.01.04 UP
    2018/12/28LROニュース(6)
    • 【1】NOAA:2018年北極海年次報告書
      • 【1】米海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration: NOAA)は、12月11日、2018年の北極海年次報告書(Arctic Report Card: ARC)を発表したが、北極圏の大気温度は史上2番目に高く、全体的な海氷の面積も史上2番目に狭く、ベーリング海の冬季の海氷面積は史上最低となり、ベーリング海では海氷が早く溶けたのでプランクトンが大量発生するタイミングも早くなった。また、温暖化により干ばつの回数が増えた結果カリブやトナカイのえさとなる草が減少し、北極圏に生息するカリブとトナカイの数は、過去20年間に、アラスカとカナダを中心として470万頭から210万頭に半減以下に減少した。また有害な藻類の分布が北上するとともに、世界の他の海洋から流入したマイクロプラスチックの大幅な集積も確認されている。
      • 原文 Dec. 11, 2018, NOAA (長谷部正道)
    • 【2】USCG:14年前の海上油田事故からの油濁事故に取り組む
      • 【2】ミシシッピ川河口の南約11マイルのメキシコ湾に所在し、Taylor Energy社が所有していたMC20原油プラットフォームは、2004年9月のハリケーンによる海底地すべりにより倒壊し、油井につながるパイプが100フィート以上の泥に埋まる事故に見舞われて以来、原油の流出が続いている。2015年に米国安全環境執行局が行った試算によれば、流出量は1日当たり1~55バレルで、海上の油膜は長さ30マイルにわたることもある。米連邦当局は原因者であるTaylor Energy社に対し、倒壊したプラットフォームの残骸の撤去、送油パイプの閉鎖、特に高リスクと判断される9の油井の閉鎖などを指示していたが、数年にわたる科学的調査を受けて連邦現場調整官(FOSC)はTaylor Energy社に対し、実現可能かつ最終的な漏油封止計画の提案を求める行政命令を10月に発出、11月には代執行の通知を発出した。これによりUSCGは米水質汚濁管理法のもと、米国油濁責任信託基金の使用が可能となり、流出油の処理及び封止を肩代わりする。
      • 原文 Dec. 14, 2018 gCaptain (武智敬司)
    • 【3】ギリシャの船社が違法な油排水の海上投棄で米で罰金
      • 【3】米国司法省は、ギリシャの海運会社Navios Maritimeの子会社であるNavimax社に対し、同社船舶が油水混合物を違法に海上に排出したとして罰金200万ドルの求刑を決めた。昨年12月、同社が運航するタンカーの乗員がPSC検査に際してUSCGに対し、同タンカーが船外排出パイプから油水混合物を排出する2本の動画を提供して内部告発しており、USCGは捜査の結果2017年11月にニューオリンズからベルギーに向かう途上の公海上で同タンカーが違法排出を行った証拠を突き止めている。検察官によれば、本件が有罪となれば同社は4年間の保護観察に置かれ、この間は同社の運航船は監視される。米国ではMARPOL関連の違反に巨額の罰金と長期間の保護観察が科されることは一般的で、1990年代以降140の船社から4億7千万ドルの罰金を徴しており、約1割に相当する4千万ドルは、Princess Cruise社船舶による集団違法排出事件によるものである。PI保険のStandard Clubは、ごく例外的な場合を除き、米国で環境関係法令違反で有罪となった場合に生ずる責任について、船主は補償を期待してはならないと警告している。
      • 原文 Dec. 14, 2018 The Maritime Executive (武智敬司)
    • 【4】ウェールズ:再生可能エネルギー目標の達成のために追加風力発電施設が必要
      • 【4】Carbon Trustはウェールズ政府のために作成した「ウェールズにおける海上風力発電の将来的可能性」という報告書を12月13日発表したが、同報告書によれば、あと2,3か所海上風力発電施設を建設して2GWの発電を達成すれば、ウェールズで発電される電力の70%を2030年までに再生可能発電で賄うという目標を達成することが可能で、さらに2050年までに炭素排出量を80%以上削減するという目標の達成にも道を開くことが分かった。ウェールズは域内で消費する電力の倍を発電し、英国全土に送電しているが、これまでは石炭とか天然ガスといった化石燃料発電に依存してきたが、これらの石炭・ガス発電所の老朽化に伴い、野心的な脱炭素化の目標を掲げ、海上風力発電を含む価格競争力のあるクリーンエネルギー産業の促進に努めている。北ウェールズの沖合は水深が浅いので海上風力発電施設の候補地として短期的には有力だが、水深の深いペンブルックシャー沖合も長期的には浮体式海上風力発電の候補地となりうる。
      • 原文 Dec. 13, 2018, Carbon Trust (長谷部正道)
    • 【5】COP24: 中国がパリ協定実施に関する先進国と途上国共通のルールを受け入れ
      • 【5】パリ協定の実施に関するルールについては、先進国と後進国との間で同じものとするか、違ったルールを適用すべきかが従来から大きな課題で、COP24でも大きな論点となってきた。中国は従来、ブラジル・南ア・インドとともに、BASICと呼ばれるグループを結成し、先進国と途上国との間で明確に違ったルールを適用すべきとする立場を維持してきた。EU・米等の西側先進国は、温暖化ガス削減に関するルール自体は共通のものとする一方で、ルールを実行するタイミングについて途上国に柔軟性を認めるという妥協案を受け入れるように中国を説得してきた結果、中国代表はBASICグループの他の国とは袂を分かち、先進国と途上国共通のルールを受け入れることを12月13日表明した。COP24では、議長国ポーランドの積極性の有無や政治的なリーダーシップの欠如が大きな懸念とされてきたが、こうした政治的な働きかけを強めるため、12日に国連事務総長がカトヴィザ入りし、立て続けに主要国代表と会見した結果、EUと中国はrulebookに関し、新たな妥協案の作成の作業を進めている。
      • 原文 Dec. 13, 2018, Climate Change News (長谷部正道)
    • 【6】欧州委員会が定期船コンソーシアの競争法一括適用除外の延長に関し意見を公募
      • 【6】欧州委員会は、2009年9月から定期船コンソーシアに対する一括適用除外規則(Block Exemption Regulation for Liner Shipping Consortia)に基づき、条件付きで定期船コンソーシアに関する一定の協調協定をEU機能条約(Treaty on the Functioning of the European Union: TFEU)第101条に基づく反競争協定の禁止条項の適用除外としているが、この適用除外規則が2020年4月25日に失効する前に、同規則の延長の可否等に関し、利害関係者からの意見を公募した。意見照会書の中では、意見提出者に対して①適用除外規則により、定期船会社がどの程度有効に協力協定の適法性が判断できているか。②適用除外規則により、どの程度船社間の競争が有効に担保されているか。③最近の定期船市場動向に適用除外規則は適合しているか。④適用除外規則が延長されなかった場合どのような影響があるか。といったいくつかの的を絞った質問が提示されている。
      • 原文 Dec. 13, 2018, HFW (長谷部正道)
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