2018/11/28LROニュース(6)

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  • 2018.11.29 UP
    2018/11/28LROニュース(6)
    • 【1】 欧州で最初の潮力発電所が仏で稼働を開始
      • 【1】Iroise海北方のウェサン島とモレーヌ島の間の、フロンヴール海峡は潮の流れが毎秒3mから4mと極めて速く、航海の難所として知られているが、この海峡の水深55mの地点に、欧州で最初のD10海洋タービンが設置され10月16日から発電が開始された。ウェサン島ではこれまで年間200万ℓの燃料を焚いて発電していたが、この新たな潮流発電タービンによって、同島の発電量の15%を賄うことが可能となり、その分火力発電所から排出されるGHGも削減されることとなる。仏本土から送電されないウェサン島・モレーヌ島・サン島で使用される電力を2030年までにすべて再生可能エネルギーで賄うため、海上風力発電と太陽光発電と合わせて、2021年にさらにもう2基の海洋タービンが設置される予定。今回使用されたD10海洋タービンは、仏のブルターニュ地方と英のデヴォン・ハンプシャー・ノーフォーク地方が共同で設立したIntelligent Community Energy (ICE)事業の支援を受けて開発された。
      • 原文 Nov. 15, 2018, Euractiv(長谷部正道)
    • 【2】 ヤマルLNGが北極海北航路(東航)経由で初めて中国に到着
      • 【2】ロシアの独立系最大の天然ガス会社であるノヴァテクは、ヤマルLNGを初めて北極海航路を東航して、中国の中国海洋石油集団(CNOCC)の福建省にあるLNGターミナルまで、砕氷船の伴走なしに、Arc7クラスの最新LNG輸送船を用いて輸送することに成功したと11月13日に発表した。輸送には20日間かかり、北極海北航路の部分だけでいえば、7.5日で運航した。ヤマルLNG事業は、現在第1・第2のLNG製造ラインが順調に稼働しており、3番目のラインも2018年末までに始動する見込み。
      • 原文 Nov. 13, 2018, LNG World News(長谷部正道)
    • 【3】 英国:EU離脱後に環境政策が後退する可能性も
      • 【3】11月14日に発表された英国のEU離脱に関する合意案には、英国の環境関連の法令や対策が2021年のEU離脱移行期間終了時まではEU基準に従うとすることや英国が環境基準の監視・報告等を担う独立機関を設け、透明性のある制度を創設することなどが盛り込まれている。しかし、本合意案の内容は、移行期間終了後はEU政策と同調した基準を維持することを保証していない。さらに、今年発表された独立機関に関する提案の中には気候変動政策の監視について含まれておらず、非難の声も上がっていた。英国のGHG排出削減目標はすでに同国の国内法で定められ、EU目標よりも高いものになっているが、再生可能エネルギーの増加やエネルギー効率の向上など、その他の目標に関する規制の55%はEU法の下で定められており、同国の国内法で定められたものではない。また、今回の合意案には、英国がEUの排出量取引制度と同等以上の有効性と規模を持つ炭素の価格付け制度を導入することも盛り込まれているが、排出権取引制度について同国がEU市場から撤退するかどうかは明示されておらず、同国政府はEUの排出権取引市場との連携の可能性も含め、国内における炭素税の導入など様々な選択肢を検討するとしている。
      • 原文 Nov. 15, 2018, Climate Home News (Julie Harper)
    • 【4】 比大統領が中国の南シナ海支配を追認する発言
      • 【4】ドゥテルテ比大統領はASEAN首脳会合に同行した記者に対し、米国が中国を挑発しているとして非難する発言を行った。比大統領は、南シナ海はすでに中国の支配にあるとして、米国及び各国はこの現実を認めるべきと述べるとともに、米国等による航行の自由作戦を非難しつつ、南シナ海の領有権問題は中ASEANで解決すべきとしている。このドゥテルテ大統領の発言に対し、ペンス米副大統領は中国の名指しは避けつつも、インド太平洋地域に帝国や侵略国の存在する余地はないと反論した。ドゥテルテ大統領は政権に就いて以降、米国との軍事協力を低下させる一方、共同の石油開発交渉を行うなど中国との協力関係を強化している。
      • 原文 Nov. 16, 2018, ASIA TIMES(武智敬司)
    • 【5】 米、南シナ海の行動規範の早期合意を求める
      • 【5】ペンス米副大統領はASEAN諸国に対し、南シナ海における「行動規範」の合意を急がなければならないと述べた。行動規範は中ASEANが南シナ海で偶発的に衝突することを避けることを目的として、当初は今年までに合意できるとされていたが、主権の問題や資源開発、紛争解決手続きなどのため早期の合意に至っていない。中国の李克強首相は11月13日に、2021年までの合意を目指すと述べている。中ASEANは昨年、行動規範の交渉を開始することで合意し、今年8月には交渉の「たたき台文書」を承認している。中国は今後3年間で、法的・外交的紛争解決手段や係争海域での石油・ガス開発について中心的に交渉するとみられている。専門家は、中国は「たたき台文書」にASEANが許容できない無数の「毒」を仕込んでおり、特にベトナムやインドネシアが議論に乗ることはないと見ている。中国が2021年までに行動規範の合意を目指すとの考えは、中国がASEANに対し2021年を交渉の期限とするとの立場を示したと考えられる。
      • 原文 Nov. 16, 2018, Global Security.org(武智敬司)
    • 【6】 北極海の観測による社会経済的利益は投資コストを大きく上回る
      • 【6】北極海では環境変化が急速に進んでおり、同地域のインフラ管理や工事計画、持続可能な発展政策の策定等にあたっては、様々な情報が必要となり、それら情報を得るためには持続的、総合的、広域的なデータ観測が求められる。そこで、欧州委員会が北極海における観測の費用対効果について分析した研究結果を発表したところ、その概要は以下のとおり。①北極海での観測は、厳しい環境条件下で行われるため、観測を継続するためのコストは少なくても年間7000万~1億3500万ユーロかかる。②しかし、永久凍土の融解によるインフラへの影響や生物多様性の保護と持続可能な漁業管理、海面上昇と港湾管理など10の事例を調査・分析したところ、全ての観測が人間の生活や健康の維持、生態系の保護などに役立っており、社会的利益をもたらしていることが明らかになった。③その上、観測により得られた情報を利用することでもたらされる経済的利益は、年間1億8300万~3憶4100万ユーロに上り、多くの不確実性や過小評価の部分を考慮しても、年間の経済的利益は少なくとも50%投資コストを上回る結果が示された。
      • 原文 Nov. 13, 2018, 欧州委員会(野口美由紀)
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