2018/1/9 LROニュース(16)

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  • 2018.01.06 UP
    2018/1/9 LROニュース(16)
    • 1】ReCAAP ISCが海賊対策のためのワークショップを開催
      • 1】アジア海賊対策地域協力協定情報共有センター(ReCAAP ISC)がインド沿岸警備隊との共催で開催した海賊対策ワークショップには、豪、バングラデシュ、ブルネイ、カンボジア、中国、日本、韓国、ラオス、ミャンマー、オランダ、ノルウェー、フィリピン、シンガポール、スリランカ、タイ、米国が参加し、最新の事例について事例研究とベストプラクティスの共有が行われた。また、過去10年間における海賊事件の傾向や海賊の訴追の状況、サイバーセキュリティなど将来的に海賊に影響を与え得る脅威等についても取り扱った。
      • 原文 Dec. 11, 2017 ReCAAP (武智)
    • 2】いまだ衰えをみせないギニア湾の海賊
      • 2】海上リスク管理を専門とするDryad Maritime社のデータによれば、ボニー島の周囲60マイル以内でここ数週間に15件の海賊による攻撃が報告されている。また、2017年だけで、56人の船員がナイジェリア沖で誘拐されている。Dryad社は、ギニア湾における誘拐目的の海賊行為は今後も継続すると予測している。
      • 原文 Dec. 11, 2017 World Maritime News (武智)
    • 3】ベルギーのヘント港と蘭のゼーラントの港湾が合併して北海港を設立
      • 3】12月8日、ゼーラント港湾会社とヘント港湾会社は合併協定に署名し、合併後の新港湾の名前を北海港(North Sea Port)とし、合併後の港湾運営管理会社の名前を欧州公共有限会社(European public limited company)とすることで合意した。新港はゼーラント港として運営されていたオランダのフリッシンゲン港、ボルッセレ港、テルネゼン港から国境をまたいでベルギーのヘント港まで60kmにわたる港湾地域を一つの港湾として管理運営する。北海港は付加価値ベースでは欧州第3位、トランスシップメントベースでは欧州第10位の港湾となる。2022年までに付加価値ベースで10%の増加、外航貨物で7000万トン(現在6200万トン)、水運貨物で6000万トン(同5500万トン)を目標に取扱貨物の増加を目指す。
      • 原文 Dec, 7, 2017, North Sea Port (長谷部)
    • 4】欧州委員会が英国のEU離脱後の英国の船員資格証明書の取扱等について告知
      • 4】12月11日、欧州委員会が英国の欧州離脱後の英国の船員資格証明書の取扱等について船員に対して告知を行ったところその概要は以下のとおり。英国に対するEUの法令は2019年3月30日をもって適用が停止され、英国はEU法令上第三国となるので、船員の最低訓練要件を定める委員会命令(Directive 2008/106/EC)と船員資格証明書の相互承認に関する委員会命令(Directive 2005/45/EC)の対象となっている英国の船員については、今後交渉される経過規定の内容次第であるが、経過規定がなければ以下の法的な影響が発生する。現在英国の船員資格証明書を保有する船員は、当該資格証明書の他にEU加盟国が発行した裏書証明書(Endorsement Attesting the Recognition of a Certificate: EARC)が無ければEU船籍船で勤務できない。2019年3月の時点で有効なEARCを保有する船員は、その有効期限まではEARCを従来とおり使用できるが、同時点以降、英国の船員資格証明書は第三国が発行した資格証明書とみなされるので、Directive 2008/106/ECの第19条に従い、EU加盟国は独自の判断で英国の船員資格証明書を承認できず、承認申請を欧州委員会に提出し、これを受けて欧州委員会と欧州海上保安庁(EMSA)が、英国の船員訓練制度や資格証明制度を改めて評価したうえで、加盟国による英国船員資格証明書の承認の可否を判断することとなる。
      • 原文 Dec. 11, 2017, 欧州委員会(長谷部)
    • 5】ReCAAP情報共有センター週間報告書 (12月5日-11日)
      • 5】アジア海賊対策地域協力協定情報共有センター(ReCAAP ISC)が12月5日から11日の間の週間報告書を発表したところ、当該期間中に発生した(報告された)2件の事件の概要は以下のとおり。①12月4日午前0時10分頃、フィリピンのマニラ港Quarantine錨地で錨泊中のコンテナ船で、侵入防止柵が切断され、船首楼倉庫の鍵が壊されているのを乗組員が発見、同倉庫を確認したところライフラフト2艘とイマーションスーツ4着が盗まれていた。賊は錨鎖を伝ってコンテナ船に侵入したと見られる。②12月8日午前3時40分頃、インドネシアのビンタン島Tanjung Berakitの北北東15マイルで錨泊中のタンカーに刃物を持った4人の賊が侵入し、機関室にいた2等機関士を縛り上げ、機関予備品を盗んで逃走した。タンカー乗組員に負傷者はない。
      • 原文 Dec. 12, 2017 ReCAAP(武智)
    • 6】Green Marine参加船社が自主的にGHG排出量を報告・削減
      • 6】Green Marine (GM)は2007年に設立された自主環境認証を提供する船主・港湾管理者・港湾ターミナル会社・造船所等のメンバーからなる組織だが、GMに参加する船主は運航する船舶が排出する二酸化炭素の量を自主的に測定しGMに報告することとなっている。参加船主は、タグ・旅客船・貨物フェリー・ばら積み船等の250隻以上の船舶からの排出量を集計したところ平均して年間1.4%の二酸化炭素排出量が削減されたことが分かった。二酸化炭素削減を実現するには、加盟船社が船舶の運用に対する重要な変更を実施し、具体的な例として、船体の掃除、スクリューの研磨、気象・海象条件に合わせた航路の選択、自主的な運航速度の削減、エンジンの予防的な保守などが挙げられる。また、GM環境認証の要件を満たすには、定量的なGHG削減目標を含めたエネルギー効率化計画の提出が必要である。参加船主の多くは、何百万米ドルの資金を既に投資して運航効率が格段に良い新船への更新を進めている。
      • 原文 Dec. 12, 2017, Green Marine (Dafnis)
    • 7】NOAAが2017年Arctic Report Cardを発表
      • 7】アメリカ海洋大気庁(NOAA)が2017年Arctic Report Cardを発表したところその概要は以下のとおり。2017年は、北極海においては比較的涼しい夏だったにもかかわらず①海氷の面積が狭まり厚さも薄くなる。②グリーンランドや北極圏において冬季に雪で覆われる範囲・期間が縮小し氷河の体積が減少する。③海洋の表面と永久凍土の温暖化が進むといった長期的な「新しい常態」が継続した。具体的には、①2016年10月から2017年9月末までの平均的な表面気温は、1900年以来2番目に温かい気温となった。②海氷については、若くて薄いものが増え、古くて厚い海氷の割合が1985年は45%だったのが、2017年には21%に減少した。③バレンツ海とチュクチ海における8月の海面気温は、平年より4度高かったので、秋に当該海域が氷結する時期が遅くなった。④北極圏のツンドラの緑化が進み、記録的に永久凍土の温度が上昇した。
      • 原文 Dec. 4, 2017, NOAA (長谷部)
    • 8】英国のシンクタンクが海底ケーブルの脆弱性について警告
      • 8】英国のシンクタンクのPolicy Exchangeが海底ケーブルの脆弱性について分析した報告書を発表したところその概要は以下のとおり。毎日行われる10兆米ドルにのぼる金融決済を含め、世界の通信の97%が海底ケーブルに依存しており、我々の日常生活にとって海底ケーブルは不可欠なインフラだが、敵国やテロリストの攻撃に対して極めて脆弱である。米国諜報機関によると、露の潜水艦が大西洋の海底ケーブルの周辺で活発な活動をしているが、ロシアがクリミア併合にあたり、最初に行ったことは基幹海底ケーブルを切断して、クリミアを世界の他の諸国から孤立させることだった。特に海底ケーブルが地上に出る部分の警備がぜい弱で、2007年にアルカイダがロンドンのインターネットの基幹接続点に対しテロ攻撃を行おうとしたことは良い例である。1858年に最初の海底ケーブルが大西洋に敷設されて以来、海底ケーブルの敷設と所有は民間企業にゆだねられ、国家は関与してこなかったが、財政負担という意味では好ましいものの、本来国家の責任である安全保安上の責任がなおざりにされていることからいくつかの安全保障上の国家的な関与が必要であると提案している。
      • 原文 Dec. 1, 2017, Policy Exchange (長谷部)
    • 9】パリで開催された”One Planet Summit”で海運分野のGHG削減宣言が採択
      • 【9】パリで開催された”One Planet Summit”で海運分野のGHG削減を進めるためのTony de Brun宣言が35か国によって採択されたところその概要は以下のとおり。本宣言の名前は、パリのCOP21において高い目標を掲げたグループの創設者で、IMOにおいてもGHG削減交渉に尽力したマーシャル諸島の政治家である故Tony de Brun氏の功績を讃えたもの。本宣言は12月5日にブラッセルで開催されたEU交通大臣会合でも仏交通大臣によって披露された。宣言ではIMOの枠組みの中で、2018年に野心的な合意がなされることを求めている。EU諸国以外で本宣言に参加した国は、加、チリ、コロンビア、コモロ、デンマーク、グアテマラ、マダガスカル、マーシャル諸島、墨、モナコ、NZ, ソロモン諸島、スウェーデン、豪、キリバツの各国。本宣言は今回のサミットにおける12の合意事項の一つとなっている。
      • 原文 Dec. 2017, 仏政府 (長谷部)
    • 10】G7++ギニア湾フレンズグループ会合の概要
      • 10】2017年12月11、12日にラゴスで開催された標記会合の概要は以下のとおり。会合ではヤウンデ行動指針の実施の進捗についてレビューされた。また、ギニア湾諸国の法制度と法執行能力の分野において海上治安の向上に協力することの重要性が強調されるとともに、能力向上のギャップと装備の必要性について検討した。さらに、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)及び中部アフリカ諸国経済共同体(ECCAS)の首脳から、多国間海上調整センターの設置等について説明された。
      • 原文 Dec. 12, 2017 Marine Link (武智)
    • 11】韓国船主協会が北極経済理事会のメンバーに選出
      • 11】韓国船主協会が北極評議会非加盟国から初めての民間団体として北極経済理事会(Arctic Economic Council: AEC)のメンバーになることが承認された。同理事会の議長は、「北極評議会加盟国以外からメンバーを迎えることは北極圏のValue Chainを世界規模に拡大するにあたって有効である。」と述べた。また同理事会の副議長は「韓国政府はその北極海政策の中で、北極圏の持続的な発展に貢献することを明確にしており、非加盟国からの最初のメンバーを韓国から迎えるのは名誉なことだ。」と述べた。
      • 原文 Dec. 11, 2017, 北極経済理事会 (長谷部)
    • 12】海底地形図をいかに効率的に安く作成するかについて技術開発競争が進行中
      • 12】海洋水深一般海図(General Bathymetric Chart of the Oceans: GEBCO)指導委員会は国際水路機関(IHO)とユネスコ政府間海洋学委員会(UNESCO IOC)が共同で運営する世界で唯一の公的な海底地形図を作成している機関だが、GEBCOは日本財団の全面的な支援を受けて、2030年までに世界の海底地形図を作成する事業を進めている。一方、シェルは「シェル海洋発見X賞」を主催し、700万米ドルの賞金を懸けて、世界から①自律的②広範囲③地図作成のスピード④測定可能な深度⑤解析度の等の11の基準をもとに、優れた技術提案を募集しており、11月9日に、第一次予選を勝ち抜いた世界13か国の19の研究開発チームを発表し、まずは100万米ドルがこれらのチームに分配され、実際の深海底における実地のデモンストレーションが第2次予選として行われることになっている。英国からもニューキャッスル大学とSMD社の共同体が、魚雷のような形をした小型のロボット(BEMs)を活用した提案を行い参加している。
      • 原文 Dec. 13, 2017, BBC (長谷部)
    • 13】欧州開発銀行が初めてGreen Maritime Financingに合意
      • 13】2016年に欧州開発銀行(EIB)と仏のソシエテジェネラル銀行は、欧州投資計画(ユンカープラン)とConnecting Europe Facility(CEF)の一環として、COP21の目標に従って、持続可能な輸送と環境保護のために、既存船の代替と造船業界を支援するために、1億5000万ユーロの融資保証枠組み協定に合意していたが、12月11日、両行とブリタニーフェリー(BF)社は、EIBの総額7億5000万ユーロに及ぶGreen Shipping Guarantee(CSG)制度の下における最初の環境にやさしい海運への融資事業(Green Maritime Financing)として、BF社が2019年4月に英仏海峡で就航させる予定の同社初のLNGバンカーフェリーの建造のために、1億4260万ユーロ(うちEDB分は4950万ユーロ)の融資を両行が行うと、One Planet Summit開催中の仏の欧州・外務省で同大臣やEUの経済金融担当コミッショナーが出席の下、調印式を行い発表した。
      • 原文 Dec. 12, 2017, 欧州委員会(長谷部)
    • 14】IMOがバングラデシュでSENSREC第2次事業を実施
      • 14】IMOは安全で環境上適正な船舶リサイクリング事業(Safe and Environmentally Sound Ship Recycling: SENSREC)を既に世界4大船舶リサイクリング国であるバングラデシュで実施し、同国における船舶リサイクリング業の経済・環境的な調査や、人材訓練に必要な教材や人材育成計画の作成などに貢献してきた。IMOはノルウェー政府から110万米ドルの資金支援を受け、引き続きSENSREC第2次事業を開始すると12月13日に発表したが、第2次事業では同国が2009年の船舶の安全かつ環境上適正な再生利用のための香港条約(シップリサイクリング条約)を批准するために国内法の整備などを支援し、同国のリサイクリング事業が国際的な安全・環境基準に従って実施されることを支援していく。
      • 原文 Dec. 13, 2017, IMO (長谷部)
    • 15】ロシア、在シリアの海軍基地を強化
      • 15】12月11日、ロシア議会は在シリア露海軍の補給基地を本格的な海軍基地に拡張する協定の審議を開始した。シリア西部のタルトゥスにある露海軍補給基地に2本の埠頭を拡張することで、同時に11隻の艦船が着岸可能になるほか原子力艦船への施設も作られる予定である。ロシア議員によれば、基地の機能強化により、ロシア海軍はテロ抑止を目的に地中海に常駐するようになるという。複数の西側専門家はタルトゥス基地拡張の主な目的について、米国が支援する反政府組織と闘うアサド政権を支援することにあると指摘している。
      • 原文 Dec. 13, 2017 The Maritime Executive(武智)
    • 16】2017年:受注量隻数では中国、船価では韓国が首位
      • 16】海事情報のVesselsValue社の統計によれば、2017年において中国造船業界は290隻を受注し、韓国の170隻を抑えて首位となった。但し、船価ベースでは、韓国の造船事業者の方が高付加価値の船舶を受注しているので、韓国が118億米ドル、中国が102億米ドルとなって、韓国が逆転している。韓国は2011年から15年にかけて世界の首位を独走してきたが、中国造船業界の価格攻勢と、中国の造船事業者も超大コンテナ船の建造ノウハウを持つに至ったことが逆転の要因となっている。特に仏のCMA CGMが2万2千TEUでLNGをバンカーとする最大級のコンテナ船を滬東中華造船(集団)有限公司と上海外高桥造船有限公司(SWS)に発注したことは、中国の造船業界の技術水準の向上を物語る証拠といえる。日本の受注量は97隻(26億米ドル)で3位、比、ベトナムが4位、5位に続いている
      • 原文 Dec. 13, 2017, World Maritime News (長谷部)
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