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海洋汚染防止の調査結果

海が持つ浄化作用は偉大です。しかし、近年の経済活動の発展・多様化により、大量の汚染物質が海に排出されるなど、海の持つ浄化作用を超えることが懸念されています。
このため、近年では海洋環境の保全は人類共通の重要テーマの一つとなっています。
当協会では、長年に亘り、船舶に関する海洋汚染の防止を目的とした各種調査研究を行っており、その成果は、世界の国々が国際条約を議論する際の基礎資料としても活用されるなど、高い評価を得ています。

1. 油の流出による海洋汚染の防止

タンカーの事故などに伴う油の流出は、大量かつ局所的なものとなりがちです。自然の浄化作用をはるかに超え、海洋環境の破壊につながります。また、海洋や海岸で営まれている漁業や観光など、社会・経済活動にも大きな影響を及ぼします。したがって、その多くは人間の手による回復、すなわち、防除活動や清掃活動が必要となるのです。
当協会では、油の流出による海洋汚染の防止を目的とした次のようなさまざまな調査研究を1960年代より約40年以上にわたり続けてきました。

○ 漂流油の回収技術に関する調査
○ 流出油災害対応マニュアルの作成
○ 流出油災害に備えた沿岸域環境保全リスク情報マップの整備
○ 流出油災害時のボランティア活動に関する調査
○ 国家石油備蓄基地における荷役の安全性の検証 など

これらの成果は流出油災害に備えた緊急時計画の策定などに役立てられています。
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2. 有害・危険物質による海洋汚染の防止

business_pollution_h3_2_img 海を汚染するのはごみや油だけではありません。たとえば、タンカーで海上輸送されている化学薬品や高圧ガスなどの流出も、海洋やその周辺環境に甚大な影響をもたらすおそれがあります。
こうした有害・危険物質の流出後の挙動はさまざまです。油のように海面を漂うとは限りません。大気中に拡散するもの、海中を浮遊するもの、海水に溶解するもの、海底に沈降するものもあります。流出した場合の防除活動や清掃活動に際しては、物質の物理・化学的特性に応じたとても高度な専門知識や技能を必要とするのです。
当協会では有害・危険物質による海洋汚染の防止を目的としたさまざまな調査研究を1970年代より約30年以上にわたり続けてきました。最近では国内規制の改正に際し、以下のような調査研究を行い、我が国の事故対応体制の整備などに寄与しています。

○ 有害・危険物質の海上輸送時の事故対応策の研究
○ 有害・危険物質の海上流出事故対応データベースの作成
○ 有害・危険物質の大気拡散・海面拡散の予想モデルの開発

3. バラスト水による海洋汚染の防止

business_pollution_h3_3-1_img バラスト水とは、船舶が積荷のない状況で航海する場合や、港で積荷を陸揚げした際などに、喫水を保ち安定させるため、船舶内タンクに海水を取り入れ、荷物を積むときは排出する海水のことを言います。
船舶が少ない時代には、あまり問題とならなかったバラスト水ですが、船舶数が増えることによって、大きな問題となっています。船舶にバラスト水として積載された海水の中に存在する動植物プランクトンが船舶とともに他の海域に移動することによって、本来の生態系を破壊してしまうのです。
このバラスト水に関しては1993(平成3)年に国際海事機関(IMO)で正式議題に取り上げられてから、世界的な環境問題として大きな課題となり、資源輸入大国である我が国はバラスト水の大量輸出国でもあり、責任の大きなテーマとなっています。
当協会では、早くから、この問題に関する調査研究に取り組み、その成果は政府当局にも活用されてきました。また、2004(平成16)年にはIMOで「船舶バラスト水及び沈殿物の管制及び管理のための国際条約」が採択されました。当協会では、この条約で示された排出基準をクリアする技術開発についても、民間企業研究者と協同で取り組んできており、特殊パイプとオゾンの組み合わせによるバラスト水処理装置を開発し、船舶に実用搭載されようとしています。

4. ごみによる海洋汚染の防止

近年、日本各地の海岸に、国内外からの漂着物が大量に押し寄せており、景観の悪化や、公衆衛生の阻害、生態系の破壊、海岸機能の低下や漁業への影響など様々な被害を及ぼしています。2009(平成21)年7月には議員立法により、海岸漂着物の円滑な処理と発生の抑制を目的とした「海岸漂着物処理推進法」が成立しました。これにより、地方公共団体は漂着物の処理に一定の財政支援を受けられるようになりましたが、全ての漂着物を処理できるようになったわけではなく、今後も継続的な漂着ごみ問題への取り組みが必要です。
当協会では、「宝の島プロジェクト」と称して、次のような調査研究を実施し、離島の漂着ごみ問題に取り組んでいます。 「宝の島プロジェクト」の詳細はこちらへ

○漂着ごみの油化に関する調査及びモデル地区の設立
○漂着ごみの油化に関する広域社会実験
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